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2007年7月18日 (水)

フィガロの結婚

なんとも嬉しい DVD がまた発売された。先の朝比奈隆指揮シカゴ交響楽団の DVD と同じく、NHKエンタープライズから 1980年 ウィーン国立歌劇場による初来日引っ越し公演で上演された、カール・ベーム指揮モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」が世界初 DVD 化されたのである。この公演は私も聴きに行っており、今迄いろいろな演奏会に通った中でも大変印象深いものである。

配役も当時望み得る最高のメンバーによるフィガロであり、自分が聴いたフィガロとしてはレコード、演奏会を問わず最高のフィガロであった。数年前にライヴ CD が発売されているので、是非映像が発売されれば・・・と思っていたのが実現してこの上ない喜びである。
当時 FM 放送をオープンリールテープに録音し、更にはまだまだ家庭には普及していなかった VHS ビデオデッキを使って NHK 教育テレビで放送されたものを録画したテープも未だに持っている。しかし正規盤で DVD が出た事によって VHS テープも必要が無くなった。

配役のうち、タイトルロールのフィガロを私がもっとも好きなバリトン歌手、ヘルマン・プライが演じている事が一番の喜び。当時、序曲が終ってイントロの軽快な音楽に乗ってステージにプライが登場した時には背筋に寒気を覚え、「あぁ、ヘルマン・プライのフィガロを今自分は生で見る事が出来ているんだ・・・」と大変な感動を覚えた事を未だに忘れられない。これだけの有名曲なので多くのレコード、CD が出ており、更にはライヴでもいろいろな歌手が演じているが、ヘルマン・プライ以上のフィガロを私は未だに聴いていない。変な例え方だが、ショーン・コネリーがジェイムズ・ボンドを演じる為に生まれて来たように、ヘルマン・プライはフィガロを演じる為に生まれて来たのではないかと思ってしまう。お笑い下さるな・・・、そのくらいの当たり役と解釈して下さい。

Figaro_02
これまた最高のスザンナを演じているソプラノ歌手、ルチア・ポップとの二重唱を歌うヘルマン・プライ。演技も上手いし、文句ありません。

Figaro_03
そしてこれまた当時圧倒的歌唱力で我々聴衆を魅了してくれたメゾ・ソプラノのアグネス・バルツァ。彼女の歌うケルビーノのアリア「恋とはどんなものかしら」の熱唱シーンです。

Figaro_04
レコードではそつなくこなしているグンドゥラ・ヤノヴィッツの伯爵夫人も、その容姿を見ながら聴いているとなかなか良かった。ステージでは気品すら感じた。

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当時バイロイト音楽などでのワーグナーもので売り出し中だった注目のバリトン、ベルント・ヴァイクルのアルマヴィーヴァ伯爵。この人も好演で見事に好色な伯爵を演じていた。

Figaro_01
このドリームキャストをまとめていたのが御大、カール・ベームである。モーツァルトは得意中の得意であり、レコードでも数々の名演を残している。オーケストラはウィーン国立歌劇場管弦楽団(ウィーン・フィル)であるからこれまた絹のような弦楽器の音色がモーツァルトにピッタリで感動してしまう。この引っ越し公演中に特別演奏会としてベートーヴェンの交響曲第二番と第七番がベームの指揮で演奏されており、こちらも CD と DVD が出ている。大変ゆっくりとしたテンポで演奏されているが、味わいのある指揮ぶりである。
尚、カール・ベームは翌 1981年、惜しまれながら逝去している。貴重な映像の DVD 化である。

1980年 9月 30日  東京文化会館

フィガロ : ヘルマン・プライ
スザンナ : ルチア・ポップ
アルマヴィーヴァ伯爵 : ベンルト・ヴァイクル
伯爵夫人 : グンドゥラ・ヤノヴィッツ
ケルビーノ : アグネス・バルツァ

カール・ベーム指揮 ウィーン国立歌劇場管弦楽団、合唱団

NHKエンタープライズ  NSDS-9492  カラー、ステレオ録音

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コメント

KONDOHさん、こんにちは。
バルツァが若いです。
ヤノビッツこ澄んでノビのある高音は魅力的でした。
僕はヤノビッツがソプラノパートのカラヤンの第9を持っていますが、あの高音は痺れます。

ritomoさん、こんにちは。
バルツァの一番良い頃に聴く事が出来ました。ヤノヴィッツの第9はカラヤンがベルリン・フィルと初めて完成させたグラモフォンへのベートーヴェン/交響曲全集の一枚ですね。この全集は持っていますが、カラヤンの若かりし頃のスマートな演奏が聴けます。

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