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2007年10月14日 (日)

今日のCD (2)

Munch

ブラームス/交響曲第1番 ハ短調

シャルル・ミュンシュ指揮  パリ管弦楽団 (1968年録音)
東芝EMI  TOCE59012

典型的ドイツ音楽とも言えるブラームスのシンフォニーを、フランスの指揮者とオーケストラによって録音された CD。フランス人指揮者といってもミュンシュはドイツ系フランス人で、ドイツの血が流れているのでドイツ音楽と無縁の人ではない。パリ管弦楽団の前身はパリ音楽院管弦楽団で、レコード録音も多いオーケストラである。

私はブラームスの交響曲第1番が昔から好きで、FM 放送を良く聴いていた十代の頃は指揮者が誰であろうとブラ1が放送されると必ず聴いていた時期があった。発売されているレコード録音で一番好きな演奏はなんと言ってもフルトヴェングラーとベルリン・フィルによる 1952年、ベルリンのティタニア・パラストで演奏された時のライヴ録音(独グラモフォン)。これは超絶的名演だと思う。録音も 1952年のライヴとしては聴きやすい音で収録されているので、何ら不足は無い。ライヴで燃えるフルトヴェングラーならではの迫真的演奏で、私の好みとしてのベスト1である。

さて、このミュンシュ盤。長らくボストン交響楽団の常任指揮者を務めた後引退し、1967年にパリ管弦楽団が創設された時に音楽監督を引き受け、英EMI に録音されたのがこのブラームス。ボストン時代のミュンシュ指揮によるドイツ音楽はわりとテンポを速めに取った演奏が多かった。しかしこのパリ管を指揮したブラームスはゆったりとしたテンポで始まる第一楽章からも窺えるように、所謂正統的ドイツ音楽という感じを与える演奏となっている。ところどころパリ管らしい華やかな管楽器の音色が聴こえたり致しますが、堂々たるブラームスが聴ける。

わりと淡々と音楽は進んで行きますが、クライマックスは終楽章に来る。極めてゆったりとした序奏部に始まり、ベートーヴェンの第九の主題に良く似ていると言われる第一主題も淡々と流れる。昔レコードで初めてこの辺りまで聴いて来た時、「あれ? ミュンシュってこんなに冷静というかクールな指揮をする人ではなかったのになぁ・・・」と思ったものです。しかし・・・しかしですねぇ・・・、ミュンシュの本領はこれからなのです。

終楽章は展開部が省かれたシンプルなソナタ形式ですが、ミュンシュの指揮は提示部の後半から徐々に・・・徐々に・・・熱が上がって来ます。展開部が省かれたとは言っても再現部で展開部に相当する主題展開が行われるこのブラ1ですが、ミュンシュの指揮も次第にテンポが速くなり、熱を帯びて来る。そして度肝を抜かれるコーダへと突入する。ここでミュンシュは畳み掛けるようなテンポを取り、これでもか! というくらいオーケストラを鳴らし、ティンパニの強打と共に壮大なクライマックスを作ってこの有名なシンフォニーは終る。

ブラ1はレコードでも数々の名演が残されていますが、このミュンシュ盤は異色の名演と言って良いのではないでしょうか。私はこの他に意外と思われるかもしれませんが、カラヤンとベルリン・フィルによるレコードも好きなんです。取り敢えず、今日はミュンシュ盤の紹介。

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コメント

こんにちは。今の時間まで寝てました。風邪はかなり回復しました。
ブラームス1番は僕も好きです。ですが、ディスクは小澤征爾ーサイトウ記念しか持っていません。KONDOHさんのように深く解釈出来ないので、小澤の演奏で充分です。
でも、KONDOHさんの解説を読んだらミュンシュ盤が欲しくなりました(^^;)

ritomoさん、こんにちは。
今日一日、のんびりして英気を養って下さい。私も夕べ、十時半頃から熟睡し、今朝7時半頃まで寝てしまいました。私も疲れが溜まっていたようです。
ミュンシュ盤、面白いのでお聴きになってみて下さい。国内盤、1700円です。輸入盤はもっと安いです。

ブラームスの1番はバーンスタインのウィーン録音が好きです。フルトヴェングラーはテンポがやたら動くので苦手なのです。他ではベームとウィーン・フィルが好みです。

フルトヴェングラーのブラームスは、ロマン派の音楽と捉えずにベートーヴェンの延長線上、古典派の音楽として捉えた解釈だと思っています。したがってブラームスの音楽をどう考えるかで聴き手の要求は変わってくると思います。私の身近でもフルトヴェングラーのブラームスをあまり好まない人がおりますので・・・。
ベームのブラームスは安心して音楽に浸れますね。

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