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2008年5月 8日 (木)

ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番(2)

Gould

ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番

グレン・グールド(p)
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
1957年5月26日 ライヴ収録
米ソニー・クラシカル 886972 87822

先月、BSハイビジョンで放送されたアバド指揮、ブレンデルのピアノによるベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番をご紹介させて頂きましたが、同じ曲目で興味深いCDを入手しましたのでご紹介させて頂きます。グールドとカラヤンの組み合わせ。カラヤン生誕100年を記念して未発表も含め、数々のCDが発売されていますが、今日のCDは昔LPレコードの時代にプライベート盤として発売されていたもの。今回、正規のルートを経てソニー・クラシカルから発売され、音質の方もモノラルですが聴きやすい音で収録されています。

グールドはクラシックファンならご存知のように或る時(1964年)から一切のコンサート活動をドロップアウトし、以後はスタジオ録音によるレコードのみで自身の演奏活動を行っていた極めて珍しいピアニスト。レコード録音を嫌うピアニストは数有れど、コンサートを嫌うピアニストはグールドくらいではないかと。その僅かなコンサート活動を記録したひとつがこのCDとなるわけである。昔、プライベート盤(確かイタリア盤)で発売されていた時はその手の海賊まがいのレコードにあまり興味を惹く事がなかったので購入してはいなかった。

しかし今回は正規ルートを通ってのオーソライズ盤。私も興味津々で購入する事にした。グールドの演奏は時折(というかしょっちゅう?)奇を衒うような解釈の演奏が多く、私自身は必ずしも贔屓にしているピアニストではなかった。当然今回の演奏もそれなりに驚かされる解釈を聴かされるかもしれない、と或る程度身構えてから聴き始めたのですが、意外や意外、極めて真っ当な解釈によるベートーヴェンでした。ちょっと拍子抜け。(笑)

カラヤンのサポートも交響曲を指揮した時のような忙しい解釈ではなく、正当的、或いはドイツ的とも言って良い、堂々と真正面からベートーヴェンのスコアを音にしてくれている。これが本来のカラヤンのベートーヴェンなのではないかと私は思うのですね。間もなく発売が予定されている日本最後のコンサートで演奏されたベートーヴェン/交響曲第4番、ゆったりとしたテンポで演奏された解釈、あれが本来のカラヤンなのではないかとずっと私は思っている。

フルトヴェングラー亡き後に引き受けたベルリン・フィルの終身音楽監督。ベルリン聴衆に絶大なる人気を誇っていたフルトヴェングラー色を払拭する為、カラヤンは敢えてトスカニーニ的解釈の路線を取ったのではないかと。まぁ、これは私自身の勝手な解釈ですが。

話しがカラヤンの方へ行ってしまいました。グールドのピアノ、先日聴いたブレンデルのピアノに比べると若き日のグールドのベートーヴェンは大人し過ぎて少々物足りなかった、というのが正直な感想。デビューして間もない頃のグールド、後年CBSに多くの個性的録音を残した演奏家も、こういう時代があったというひとつのモニュメントとして貴重な録音ではないかと思う。尚、このCDには同日のメインプログラムであるシベリウスの交響曲第5番も収録されています。国内盤は今月21日に発売予定。

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コメント

ほら、クラシックですとポカンとしているしかないわけです(^^;)
でもグレン・グールドの名前は知っています。
以前はキャビネットに何枚かありました。以前は・・・。同じ屋根の下にいた誰かのものでしたからどこかへ連れ去られたのです(-_-;)

cucchi3141さん、こんばんは。
おお、奥様がお聴きになっていたのですね。グールドって、意外と女性ファンが多いのですよ。今風に言うとイケメンだったからでしょうか。(笑)

元・・・元です(-_-;)

む・・・、失礼しました。m(_ _)m

KONDOUHさん こんにちは~!

今、遡って、音楽記事を読ませていただきました。。。
お若い頃からの クラシックファンでいらっしゃるのですね。。。
私も、クラシック音楽は、聴くのも、演奏も大好きです!
ジャズも好きですが、やはり、クラシックが一番 馴染みますね。。。
音楽のお話、これからも、いろいろ聞かせてくださいませ~(*´▽`*)ニコッ

マリアさん、こんばんは。
マリアさんは演奏もされるのですか。私はただ聴くだけでして、楽器が出来る方を羨ましく思います。音楽の話し、好き勝手書いているだけですが、読んで頂きまして有り難う御座います。

グールドとカラヤン、面白い取り合わせですねぇ。
僕はベートーベンの第九が大好きで、いろいろ聞き比べましたが、もっとも気に入ったのはフルトヴェングラーのバイロイトのやつ。
次がカラヤンのものでした。
トスカニーニは本当に駆け足の演奏ですね。
クラシックは半可通なので、大したことが言えませんが。
しかし、フルトヴェングラーの後を任されるというのは相当なプレッシャーだったろうなぁ…と思います。

YOさん、こんばんは。
フルトヴェングラーが指揮したバイロイトの第九、不滅の名演奏ですね。おっしゃるようにフルトヴェングラーの後を引き受けるという事は生半可の事ではなかったと思います。しかし見事に「カラヤンの」BPOにしましたから、大したものです。

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