
(1) BETHLEHEM BCP 1001
「音の書斎」をご紹介したからというわけではないのですが、昨夜久しぶりに10インチLPを引っ張り出して聴いたら、此処で採り上げたい気持ちになってしまったのでレコードがお好きな方、少々お付き合い下さい。ジャケットの撮影が安直ですがご容赦。
10インチLPレコード、クラシックファンは「トーインチ」と呼び、ジャズファンは「テンインチ」と呼ぶようですが、所謂30センチLPレコードが世に出る前に登場した25センチLPレコードです。上のジャケット写真は白人ジャズヴォーカリスト、クリス・コナーの有名盤「バードランドの子守唄」です。ジャケットデザインが素晴らしいですね!
昔、ジャズのオリジナル盤(基本的に初出盤)に入れ揚げていた時期があった事は此処で書きました。クラシックにしろジャズにしろ、30センチLPの中には25センチLPで出ていたモノを編集仕直して発売されたモノがあり、そうすると25センチLPの方がオリジナルという事になります。で、周りのジャズファンの友人の影響を受け、私も時々購入していたのです。

(2) VANGUARD VRS-8002
このレコードは俳優の故藤岡琢也さんが何かの雑誌で愛聴盤(30センチ二枚組盤)として採り上げていたのを読んでいまして、同じジャケットの10インチ盤をオリジナル盤中心の中古ショップで見掛け、思わず購入してみたのですが、大変素晴らしい演奏ですっかり気に入ってしまい、私自身も愛聴盤となりました。ご覧のようにジャケットをテープで補修してあるくらい状態はそれほど良くない代わりに、嘘みたいに安かったですねぇ。トロンボーンの名演奏者ヴィック・ディッケンソンのセプテットによる演奏。

ちなみに10インチLPをターンテーブルに載せるとこんな感じです。見た眼、可愛いLPレコードでしょう?(笑) ターンテーブルは直径30センチですから、ふた周りくらい小さいですね。。

(3) PACIFIC JAZZ PJLP-6
二枚目で甘いマスクのトランぺッター、チェット・ベイカーのリーダーアルバム。ウィリアム・クラクストン撮影によるジャケット写真の素晴らしい事。このジャケット写真だけでこのレコードを持つ価値があると言っても過言でないかもしれません。(笑) これはジャケット、盤質とも状態がいいので高かった事を未だに忘れません。お恥ずかしい。

(4) BLUE NOTE LP 5003
この時代のブルーノート 10インチ盤はイラストによるジャケットデザインに秀逸なものが多かったですね。私の好きなピアニスト、バド・パウエルのブルーノート初期の録音ですが、これは国内盤です。

(5) BLUE NOTE LP 5036
これまた私の大愛聴盤で、アービー・グリーンの10インチ盤。しかし今思い起こしてみると、何故このレコードを買ったのか覚えていないのです。多分、友人宅か行きつけの中古レコードショップで聴いて気に入ってしまい、たまたま見つけた時に購入したのではないかと思います。このレコードを購入した頃はゴリゴリのハードバップばかり聴いていた時で、モダンジャズではないこのレコードが気に入ったのですから不思議です。でも、今聴き直しても大変素晴らしい演奏のレコードですし、この頃のブルーノート盤は盤そのものが分厚く重いので、マニア心をそそります。(笑)

(6) DECCA LX 3084
最後は私のご贔屓指揮者、カール・シューリヒト指揮、ウィーン・フィルによるベートーヴェン/交響曲第1番。この演奏は第2番との組み合わせで30センチLPとしてその後発売されています。国内でもキングレコードから30センチLPが発売されていますので、大方のクラシック音楽ファンなら良くご存知のレコードですね。
昔購入したオリジナル盤は、その後カメラ機材購入の為にどんどん手元から離れて行ってしまいました。今残っているのはほんの一握りだけになってしまいましたが、10インチLPだけは手放さずに持っています。今日はその中から極一部だけをご紹介させて頂きましたが、考えてみるとこういったLPレコードは文化遺産とも言えるのではないでしょうか。
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