« 「ダークナイト」 2008年アメリカ映画 | トップページ | モーツァルトはお好き? »

2009年1月27日 (火)

「007/慰めの報酬」 2008年 イオン・プロ製作

007_03

「007/慰めの報酬」 2008年英・米合作

監督 : マーク・フォースター
音楽 : デヴィッド・アーノルド
原作 : イアン・フレミング

出演 : ダニエル・クレイグ、オルガ・キュリレンコ、マチュー・アマルリック、ジュディ・デンチ、ジェフリー・ライト 他

先週末(24日)から全国一斉に007シリーズ最新第22作が公開されました。大の007ファンの私は公開と同時に直ぐ観に行って来ました。劇場はわざわざ「新宿ミラノ座」まで出掛けています。此処は現在日本一の劇場で、スクリーンサイズは20.2mx8.85mという大きなもの。シネラマ方式を思わせる大きなスクリーンは左右が手前に大きく湾曲しております。お金を払って観る以上、私は出来るだけ大きなスクリーンと音声の音質に拘ってしまうのです。(笑)

今回のストーリーは前作「007/カジノ・ロワイヤル」のエンディング一時間後から話はスタートします。ですから前作を観ないでこの作品を観ると、半分以上訳の分からない映画になってしまいますから、是非前作をご覧頂いてから劇場へと足を運んで下さい。

007_04
ボンドとカミーユ(オルガ・キュリレンコ)

前作でボンドが初めて愛した女性、ヴェスパー・リンドが何故自分を裏切ったのか、何故自ら死を選んだのかを追求するため、彼女を操っていたミスター・ホワイトを捕らえるが、その後ろにいた南米の或る政府を転覆せんとする実業家、ドミニク・グリーンの陰謀と存在を知る事となる。そのグリーンには米CIAも絡んでいたのである。

ボンドはMから命じられた任務を遂行しながらも、復讐を果たすためグリーンに接近すると、同じく母と姉をレイプ後に惨殺された復讐のため、グリーンと取引をしようとしているボリビアの元独裁者、メドラーノ将軍を狙うカミーユ(オルガ・キュリレンコ)と知り合う。果たしてボンドの復讐相手はグリーンなのか、他にいるのか・・・?

007_02
ボンドとM(ジュディ・デンチ)

さて、今回の上映時間はなんと 1時間46分という、シリーズでも珍しい短さです。前作「カジノ・ロワイヤル」が2時間20分ほどでしたから、ストーリー的にはかなり凝縮されており、ほとんどアクション・シーンばかりで映画はポンポンと進んで行く。カメラワークも大変忙しくカット割が変わるので、目も眩む速さ。(笑)

ハッキリ申しまして、「007映画」を観ているという感触は皆無です。まぁ、前作でそれ以前の20作とは決別しての新シリーズ、という事でスタートしたそうですから、あまり懐古趣味に走ってもいけないのかもしれない。保守的な私は007シリーズといえば冒頭、ジェイムズ・ボンドのテーマに乗って、例のガンバレル・シークエンスから始まってもらわないと・・・。しかし残念ながら今回もお馴染みの冒頭シーンはありません。さらに劇中でも同テーマが流れてくれませんとね・・・。007映画ですから。(笑)

本作も前作同様、ボンドが自身の肉体を使ったアクションの連続。しかしまるでボンドがスーパーマンになってしまったかのようで、強過ぎる。(笑) そして容赦なく次々と出会う相手を殺してしまうので、MI-6の殺し屋的キャラクターで、従来のイメージからすると少々戸惑ってしまう。余談ですが、今回ボンドが使う拳銃、久々に懐かしいワルサー PPKです。やはりボンドにはワルサー PPKですね。(笑)

いろいろと不満のあった本作ですが、唯一従来のボンドガールのイメージとは違うカミーユ役のオルガ・キュリレンコ、彼女の眼力の凄さが印象に残っています。ボリビアの元諜報員という設定ですから、申し分ないキャラクターでした。ウクライナ出身だそうですが、とても魅力的な女優さんでした。あははは。

南米の一国を転覆せしめんとする実業家、ドミニク・グリーンを演じているフランス出身のマチュー・アマルリック、この人は申し訳ないですがミスキャストに感じましたね。喜劇役者のような顔立ちは、どうしても設定されたキャラクターとは相反する三枚目に見えてしまいました。

五代目ボンド役、ピアース・ブロスナン時代からMI-6の最高責任者「M」を演じているジュディ・デンチですが、前作も含め、やたらとヒステリックに怒鳴りまくっているキャラクターでして、冷静沈着なキャラクターだったバーナード・リーのMが懐かしいです。またMの秘書、マネーペニーとボンドのウィットにとんだやりとりも見られませんので、これもファンとしては物足りないですね。

そうそう、或るワンシーン、大分前の作品ですが、「007/ゴールドフィンガー」とそっくり同じシーンが出て来ます。私は思わず内心「アッ!」と思いましたから。この辺はスタッフの悪戯心でしょうね。これは観てのお楽しみ。(笑)

最後に私が100点満点で採点を付けるとすれば・・・、
単なるアクション映画として捉えれば90点。
007シリーズとして捉えると・・・・20点です。(笑)

« 「ダークナイト」 2008年アメリカ映画 | トップページ | モーツァルトはお好き? »

コメント

私も前作をミラノ座で見てます。ただし、単に近かったということなのですが、確かに大きな劇場ですね。
新作を見るため前作をDVDで復習してからと思っていますが、アクション中心だとちょっと考えますね。
ダニエル・クレイグは歴代のボンドの中でも好きな方ですが、硬派過ぎて色気が足りないのでしょうか。

yymoonさん、こんにちは。
私も「カジノ・ロワイヤル」を先週復習の意味で観てから劇場へと向かいました。(笑)
前作は基本的にはフレミングの原作通り映画化していたわけですが、今回はほとんどオリジナル脚本なので、出来の違いはその辺にあるのかな、とか思ってます。
ダニエル・クレイグはおっしゃるように硬派過ぎますね。今回の作品を観て、スタローンの「ランボー」を現代スパイ劇に変えたような印象を持ちました。世界各国でロケを行い、かなりの製作費を掛けているのは分かるのですが、消化不良でした。(笑)

こんにちは、KONDOHさん。
私も24日に観てきました。20点ですか…。なかなか手厳しい。私は50点といったところです。
確かに色々なお約束事の無視、ユーモアの欠如等、保守派の007ファンには消化不良ではありましたが新しいボンド像の構築後の今後を期待すると云う事で…。
ゴールドフィンガーへのオマージュは笑えました。金の代わりに石油ですか。他には砂漠をドレッシーな姿で歩く二人はまさに『私を愛したスパイ』の一場面でしたね。

Kenclipさん、こんにちは。
少々手厳しかったですね。おっしゃるように新しいボンド像を作って行こうとしていますので、あまり過去の作品に捉われるのもどうかとは思っています。次の作品辺りでハッキリした路線が分かるかもしれません。
ほとんど瞬間的なカットでしたが、笑えました。砂漠を歩くシーン、そうでしたね、「私を愛したスパイ」に同様のシーンがありましたですね。これは忘れていました。ロジャー・ムーアのボンド像もあまり好きでないので。(笑)

007と言えば、日曜日?にテレビでしていましたよね。
あれを見てみて、ガッカリというか何と言うか、
何だか、三流の映画を見たような気になったのですが、
私だけ?
007の映画はコンナモノでは無かったはず・・・

konekoさん、こんばんは。
日曜日というとロジャー・ムーアの「ユア・アイズ・オンリー」ですね。Kenclipさんへのコメントに書いたように、ロジャー・ムーアの007はご覧にならない方が良いです。(笑)

ミスキャストといえばMですね

お名前が入っていないのでどなたか分かりませんが、コメント有り難う御座います。
私もMはミスキャストと思っております。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 「ダークナイト」 2008年アメリカ映画 | トップページ | モーツァルトはお好き? »