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2009年1月31日 (土)

Biogon 38mm/f4.5

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ハッセルブラッドの広角専用ボディ・・・と言うべきか、ボディ付きレンズと言うべきか、ご存知ハッセル用広角レンズとしてあまりにも有名なBiogon 38mm/f4.5を久しぶりに持ち出しました。映画を観た帰りに西新宿の好きな景色を撮影したのですが・・・。

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しかし超広角(35ミリ判換算で21mm相当)レンズでありながら、まったく歪曲のない描写にはいつもながら感嘆してしまう。歪んで見える部分があるとしたら、それはスキャニング時のフィルムの平面性の問題です。(笑)

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水平垂直をきちんと出して撮影すると、およそ広角レンズで撮影したように思えなくなるのは、先達が撮影した多くの傑作で証明済み。しかし私の技術がそこまで行ってないだけ。(笑)
付属している水準器を気にし過ぎるとなかなかシャッターが押せなくなりますね。私はいつも手持ちなので、水準器の気泡はふらふら、ふらふらしていますので。(笑)

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この都庁前広場は私の好きな場所で、時々来てのんびり写真を撮っています。しかし今回もやってしまったのですが、私のBiogon付きボディはSWAでして、このボディはフィルムの巻上げとシャッターチャージが連動していないので、シャッターチャージを忘れてついシャッターボタンを押しちゃう事があるのです。その度、「あ、いけねぇ~・・・」と。(笑)

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これが私のSWAです。入手してからまだ数年しか経っていませんが、1955年製ですから見た目は年季が入っています。ツァイスご自慢の「T* コーティング」はもちろん施されていませんが、カラーで使ってもまったく問題ないところが凄いです。

DATA : HASSELBLAD SWA / Biogon 38mm/f4.5, Kodak T-MAX 400

2009年1月30日 (金)

モーツァルトはお好き?

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ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 クララ・ハスキル(p)

クラシック音楽がお好きな方で、モーツァルトがお好きな方はかなりいらっしゃると思います。私もご他聞に漏れず、モーツァルトが大好きなんです。交響曲、ピアノ曲、ヴァイオリン曲、歌劇、どのジャンルにも名曲がいっぱいですね。上のジャケット写真、録音は古いですがクララ・ハスキルのピアノ、イーゴリ・マルケヴィッチ指揮、ラムルー管弦楽団の演奏ですが、大変素晴らしい演奏です。

私が最初に聴いた、というより最初に購入したモーツァルトのレコードは、ブルーノ・ワルター指揮、コロンビア交響楽団による交響曲第40番、41番「ジュピター」というカップリングの超有名盤。多分、レコード雑誌のモーツァルトかワルターの特集で推薦盤として掲載されていたのではないかと思う。クラシック音楽を聴き始めた頃はそういう雑誌を貪り読んで知識を入れていたのです。

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ピアノ・ソナタ第8番 イ短調 ディヌ・リパッティ(p)

これはFM放送で知った演奏。これもかなり録音が古く、モノラルですがこれまた演奏の素晴らしさに音の古さは気にならなくなります。「短調のモーツァルト」という言葉があります。モーツァルトの作品はほとんど長調で書かれていますが、その数少ない短調作品はどれも物悲しい曲想で、特に人気がありますね。

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クラリネット五重奏曲 イ長調 カール・ライスター(cl)

私が好きなモーツァルト作品を挙げていったらそれこそ一日では書き切れませんが、クラリネット五重奏曲も大好きな曲です。ウェストミンスター盤のウラッハが歴史的名盤としてあまりにも有名。私も好きな演奏です。上のジャケット写真はベルリン・フィルの首席奏者、カール・ライスターがベルリン・フィルの仲間たちと演奏した録音。

ヴァイオリン協奏曲も好きだし、歌劇では「フィガロの結婚」「魔笛」「ドン・ジョヴァンニ」、どれも傑作だし、弦楽四重奏曲も名曲が豊富だし・・・と、とにかく切りがないのでこのくらいにしますが、モーツァルト・・・いいですよぉ~・・・。(笑)

2009年1月27日 (火)

「007/慰めの報酬」 2008年 イオン・プロ製作

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「007/慰めの報酬」 2008年英・米合作

監督 : マーク・フォースター
音楽 : デヴィッド・アーノルド
原作 : イアン・フレミング

出演 : ダニエル・クレイグ、オルガ・キュリレンコ、マチュー・アマルリック、ジュディ・デンチ、ジェフリー・ライト 他

先週末(24日)から全国一斉に007シリーズ最新第22作が公開されました。大の007ファンの私は公開と同時に直ぐ観に行って来ました。劇場はわざわざ「新宿ミラノ座」まで出掛けています。此処は現在日本一の劇場で、スクリーンサイズは20.2mx8.85mという大きなもの。シネラマ方式を思わせる大きなスクリーンは左右が手前に大きく湾曲しております。お金を払って観る以上、私は出来るだけ大きなスクリーンと音声の音質に拘ってしまうのです。(笑)

今回のストーリーは前作「007/カジノ・ロワイヤル」のエンディング一時間後から話はスタートします。ですから前作を観ないでこの作品を観ると、半分以上訳の分からない映画になってしまいますから、是非前作をご覧頂いてから劇場へと足を運んで下さい。

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ボンドとカミーユ(オルガ・キュリレンコ)

前作でボンドが初めて愛した女性、ヴェスパー・リンドが何故自分を裏切ったのか、何故自ら死を選んだのかを追求するため、彼女を操っていたミスター・ホワイトを捕らえるが、その後ろにいた南米の或る政府を転覆せんとする実業家、ドミニク・グリーンの陰謀と存在を知る事となる。そのグリーンには米CIAも絡んでいたのである。

ボンドはMから命じられた任務を遂行しながらも、復讐を果たすためグリーンに接近すると、同じく母と姉をレイプ後に惨殺された復讐のため、グリーンと取引をしようとしているボリビアの元独裁者、メドラーノ将軍を狙うカミーユ(オルガ・キュリレンコ)と知り合う。果たしてボンドの復讐相手はグリーンなのか、他にいるのか・・・?

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ボンドとM(ジュディ・デンチ)

さて、今回の上映時間はなんと 1時間46分という、シリーズでも珍しい短さです。前作「カジノ・ロワイヤル」が2時間20分ほどでしたから、ストーリー的にはかなり凝縮されており、ほとんどアクション・シーンばかりで映画はポンポンと進んで行く。カメラワークも大変忙しくカット割が変わるので、目も眩む速さ。(笑)

ハッキリ申しまして、「007映画」を観ているという感触は皆無です。まぁ、前作でそれ以前の20作とは決別しての新シリーズ、という事でスタートしたそうですから、あまり懐古趣味に走ってもいけないのかもしれない。保守的な私は007シリーズといえば冒頭、ジェイムズ・ボンドのテーマに乗って、例のガンバレル・シークエンスから始まってもらわないと・・・。しかし残念ながら今回もお馴染みの冒頭シーンはありません。さらに劇中でも同テーマが流れてくれませんとね・・・。007映画ですから。(笑)

本作も前作同様、ボンドが自身の肉体を使ったアクションの連続。しかしまるでボンドがスーパーマンになってしまったかのようで、強過ぎる。(笑) そして容赦なく次々と出会う相手を殺してしまうので、MI-6の殺し屋的キャラクターで、従来のイメージからすると少々戸惑ってしまう。余談ですが、今回ボンドが使う拳銃、久々に懐かしいワルサー PPKです。やはりボンドにはワルサー PPKですね。(笑)

いろいろと不満のあった本作ですが、唯一従来のボンドガールのイメージとは違うカミーユ役のオルガ・キュリレンコ、彼女の眼力の凄さが印象に残っています。ボリビアの元諜報員という設定ですから、申し分ないキャラクターでした。ウクライナ出身だそうですが、とても魅力的な女優さんでした。あははは。

南米の一国を転覆せしめんとする実業家、ドミニク・グリーンを演じているフランス出身のマチュー・アマルリック、この人は申し訳ないですがミスキャストに感じましたね。喜劇役者のような顔立ちは、どうしても設定されたキャラクターとは相反する三枚目に見えてしまいました。

五代目ボンド役、ピアース・ブロスナン時代からMI-6の最高責任者「M」を演じているジュディ・デンチですが、前作も含め、やたらとヒステリックに怒鳴りまくっているキャラクターでして、冷静沈着なキャラクターだったバーナード・リーのMが懐かしいです。またMの秘書、マネーペニーとボンドのウィットにとんだやりとりも見られませんので、これもファンとしては物足りないですね。

そうそう、或るワンシーン、大分前の作品ですが、「007/ゴールドフィンガー」とそっくり同じシーンが出て来ます。私は思わず内心「アッ!」と思いましたから。この辺はスタッフの悪戯心でしょうね。これは観てのお楽しみ。(笑)

最後に私が100点満点で採点を付けるとすれば・・・、
単なるアクション映画として捉えれば90点。
007シリーズとして捉えると・・・・20点です。(笑)

2009年1月24日 (土)

「ダークナイト」 2008年アメリカ映画

Batman

映画「ダークナイト」 アメリカ映画 2008年製作

監督 : クリストファー・ノーラン

出演 : クリスチャン・ベイル、ヒース・レジャー、マイケル・ケイン、ゲイリー・オールドマン、マギー・ギレンホール 他

収録音声 : ドルビーTrueHD5.1ch

ご存知、バットマン映画で前作「バットマン・ビギンズ」の続編だそうです。しかし「バットマン・ビギンズ」は見ていません。さらにこの「ダークナイト」も劇場では見ていないのです。で、ブルーレイ・ディスクで発売されたものを購入したのですが・・・、そもそも購入してみようと思ったのは映画そのものが面白い、と人づてに聞いたりとか映画雑誌の評論を読んで面白そうだから購入したのではないのです。

じゃぁ、何故ディスクを購入する気になったのか? 実は某雑誌の画質、音質レヴューを読んでみると、かなりの高画質、高音質らしい。その評価に興味を持ち、購入した次第。言ってみれば音楽CDを演奏の内容と関係なしに音が良いよ、と言われて購入するのと変わりがない実に不純な購入動機でした。(笑)

ところが映画冒頭から今後の展開に興味を持たせる実に上手いカメラワークと導入部。結局映画そのものもなかなか面白くて、一気に2時間半もの長さなのに見てしまった。雑誌の評価通り、画質は惚れ惚れするくらい高画質でした。そして何より感心したのが音楽と擬音が一体となったサラウンド音声の作りがお見事でした。計算され尽くした5.1チャンネルの音楽と音響によるHD音声が私の狭い部屋を包んでしまい、さながらミニシアターになってしまった。その音響に包まれているのが実に心地良かったです。サブウーファーが大活躍です。(笑)

さて、映画のストーリーは犯罪事件が後を経たないゴッサム・シティをバットマンがジム警部補、デント検事らの協力を得て悪を退治して行くものの、ジョーカーと名乗る狂気を帯びた犯罪者の登場で一気に地獄絵図になるゴッサム・シティ。このジョーカーを演じるヒース・レジャーは主役バットマンを食ってしまうほどの演技で、凄い迫力ですね。メーキャップも迫力充分!

映画の終盤には「スターウォーズ」を思い起こさせる人間の深層心理に棲む、「悪の世界、暗黒の世界」に言及し、ジョーカーによってその深層心理を引き出されてしまうデント検事。映画を見る前はバットマン映画ですから単なるヒーロー映画と思っていたのですが、なかなか深いテーマが出て来たりして、少々意外でした。

映画の最後、バットマンを「ダークナイト(暗黒の騎士)」と言うセリフが印象に残った映画でした。

2009年1月17日 (土)

松竹映画 「母べえ」 山田洋次監督作品

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松竹映画 「母べえ」 2008年1月公開

監督 : 山田洋次
原作 : 野上照代
脚本 : 山田洋次、平松恵美子

出演 : 吉永小百合、浅野忠信、坂東三津五郎、壇れい、志田未来、佐藤未来、笑福亭鶴瓶 他

現役の映画監督でもっとも尊敬する人が山田洋次さんだという事は、もう何度も本ブログで書いておりますのでご存知の事と思います。この「母(かあ)べえ」は黒澤明監督作品のスタッフの一人、野上照代さんの自伝を山田監督が映画化した作品です。劇場公開は昨年一月。すでにDVDでも発売されております。

昭和15年の東京、一家四人の野上家、夫・滋(坂東三津五郎)、妻・佳代(吉永小百合)、長女・初子(志田未来)、次女・照美(佐藤未来)はお互いに「父べえ」、「母べえ」、「初べえ」、「照べえ」と呼び合い、毎日地味ながらも幸せな日々を過ごしていた。ところが冬の或る日の早朝、ドイツ文学者の父べえが治安維持法違反により、土足で踏み込んで来た特高(特別高等警察)に検挙され、投獄されてしまう。二人の小さな子供たちの前で縄を掛けられ連行される父べえ。

翌昭和16年、初めて迎える父べえのいない母子三人の正月。しかし母べえは希望を持ち続けながら献身的に我が子二人を育てて行く。そんな中、広島(この出身地が後に悲劇を呼ぶ)から久子叔母さん(壇れい)が来、更には父べえの教え子、山崎(浅野忠信)も野上家に来て健気な母べえと二人の子供たちを支えてくれるのです。

昭和16年12月8日、日本は太平洋戦争へと突入し、いよいよ激動の日々を迎える。そして野上家は思わぬ悲劇へと向かう事に・・・。

山田洋次さんはこの作品で当時の間違った国策と戦争のために悲しくも分断されてしまった家族愛(これは山田さんいつものテーマ)を、そして在り来たりの事かもしれませんが醜い戦争が、如何に多くの悲劇を招いていたかを描いています。今回の作品、子供たちの叔母、久子を演じている壇れいさんと、父べえの教え子山崎を演じている浅野忠信さんが重要な役割ですね。

壇れいさんは山田さんのひとつ前の作品「武士の一分」で木村拓哉さんの妻役を演じていた人で、私は「武士の一分」で初めて知る女優さんでした。宝塚出身の女優さんなんですね。「武士の一分」が初めての映画出演。久子が山崎に愛を告白するシーンは山田監督らしい演出で、とても印象に残りました。その山崎役、浅野忠信さんの出身は何と私と一緒のところでビックリです。

父べえ役の坂東三津五郎さんは「武士の一分」で武士とは思えない卑劣な役を演じており、最後の果し合いで木村拓哉さんに片腕を切り落とされてしまう。しかし今回の作品では妻と愛娘二人をやさしく見守る父べえを見事に演じております。

さて、主役の母べえには吉永小百合さん。さすがの名演技ですね。しかし敢えて注文を付けさせて頂くと、小学生二人の母親役には年齢(映画製作時の実年齢、62歳)が行き過ぎているように思うのですが・・・。何でも原作の野上照代さんの希望で母べえ役に吉永小百合さんが抜擢されたそうな。でも、ホントお綺麗ですねぇ・・・。昔、サユリストという男性ファンを多く作ったようですね。

吉永小百合さんは「寅さんシリーズ」以来の山田洋次監督作品。「寅さんシリーズ」では二回出演しており、いずれも不器用で頑固な小説家の一人娘、歌子を演じていて、二本とも私は好きな作品です。母べえの娘役二人、野上初子の志田未来ちゃん、野上照美の佐藤未来ちゃん、二人も好演しています。

時代劇三部作(たそがれ清兵衛、隠し剣 鬼の爪、武士の一分)を製作した後、久々の現代劇、といっても時代は昭和の太平洋戦争時ですが、大傑作とは言わないまでも、佳作である事は間違いないと思います。今回の作品も淡々と物語が進んで行きますが、是非多くの人にご覧になって頂きたいと思います。

尚、山田組の重要な一人、倍賞千恵子さんが映画の最後に特別出演しています。

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