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2009年5月14日 (木)

映画「クライマーズ・ハイ」

Clim

日本映画「クライマーズ・ハイ」/2008年製作

原作 : 横山秀夫
監督 : 原田眞人
出演 : 堤真一、堺雅人、尾野真千子、高嶋政宏、山崎努、遠藤憲一、小澤征悦、他

「午後6時、羽田発、大阪行き、日航123便が羽田を立って間もなく、レーダーから消えました」という共同通信の第一報により、乗員乗客524名という日本航空史上未曾有の大惨事を国民は知る事になるわけです。

この映画は今更申すまでもなく、1985年8月12日群馬県御巣鷹山山中に墜落した日本航空123便の悲劇に、群馬県の架空新聞社の記者たちが翻弄される一週間を描いた社会派、横山秀夫氏の小説を映画化したものです。

1985年8月12日夕刻、主人公の堤真一さん演じる悠木和雅が社の山岳会メンバーのひとり、安西(高嶋政宏さん)と谷川岳衝立山への登山に向かうため帰宅しようとしたところ、社内のテレビに共同通信の速報が流されるや社内は忽ち騒然となる。悠木は社長(山崎努さん)より日航ジャンボ機墜落の全権デスクを命じられてしまうのですが・・・。

映画はこの日航ジャンボ機墜落の悲劇と同時に主人公悠木のプライベートを同時進行させてストーリーは進んで行くのですが、脇役の多かった堤真一さんが今回は主人公、悠木のキャラクターをなかなかの演技で魅せてくれます。

墜落現場で堺雅人さん演じる佐山が、地元消防団の一員から聞いた言葉が私にはとても印象に残っています。それは、「もっと早く此処へ(墜落現場)来ていたら、もう二十人や三十人は助かっていたのに・・・」という警察や自衛隊に対する怒りの言葉。

要するに夜のうちに自衛隊は墜落現場を早くも特定していたにも拘わらず、公表しなかったという事。夜が明け、明るくなってから警察と自衛隊は墜落現場を発表し、救助隊を組織したため、生存者の救助が遅くなったという事。地元消防団員は「此処は俺たちの庭みたいなものなんだから」という言葉に、やり切れない憤りをぶちまけているのです。

しかしこの映画を観て思った事は、新聞記者が如何に他社に先駆けて特ダネを新聞一面に持って来るかに命を賭けて(少々オーバーですが)いるかが分かります。ジャンボ機墜落の一報から先ず最初は墜落地点の情報をどうしたら他社を出し抜いて逸早く知る事が出来るか。次は墜落原因をこれまた他社より早く記事にする事。

墜落の原因が圧力隔壁の破壊によるものらしい・・・という情報を政府筋から入手するも、確証が取れずに記事にするか悩む悠木。この辺は記者の心理描写が絡んでなかなかの見どころです。しかし新聞の読み手である我々は、案外何処の新聞が特ダネをモノにしているかなんて気にせずに読んでいるものですけどねぇ・・・。

私は飛行機(旅客機)が好きで日本各地の空港へ写真を撮りに出掛けたりしていますが、幾ら飛行機好きとはいえ、やはり飛行機は車に比べれば極めて安全な乗り物・・・とは思っているものの、行き先の空港にランディングし、逆噴射を開始した時点で、「あぁ・・・、今回も無事到着した・・・」と、ホッとする事を正直に打ち明けます。

クライマーズ・ハイとは、登山家が登山時に興奮状態が極限まで達すると、恐怖感が麻痺してしまうという意味だそうです。

最後にこの未曾有の大惨事になった日航ジャンボ機123便の乗客のひとりに、亡き父が元気だった頃にお世話になっていた勤務先社長のご次男(保険会社勤務)がおられたそうです。大阪出張のため、このジャンボ機に乗っていたとの事でした。合掌。

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コメント

こんばんは
話は、この映画にまったく関係ありませんが、すみません。
昨日、親戚からキャノンのレンジファインダーCANON Pを頂きました^^ なんせ50年前のカメラですので、レンズは噂どおりに曇っていましたが><感動品のようです。
オーバーホールして試し撮りしようと思っています。

突然のコメント失礼致します。
失礼ながら、相互リンクしていただきたくて、コメントさせていただきました。
http://sirube-note.com/journalist/

もしよろしければ、こちらのページから相互リンク登録していただけましたら幸いです。
http://sirube-note.com/journalist/link/register/
今後ともよろしくお願い致します。
pIszPttc

おはようございます。
日航機の墜落事故は、数日後に北海道旅行の予定だったこともあり、とてもはっきりと記憶に残っています。
KONDOHさんは飛行機撮影がご趣味なので、飛行機に乗るのもお好きかなと思いますが、私はどうも足の下に何もない状況が苦手です^^;
この映画、見ていないのですが、面白そうですね。DVDを借りようかな。

おはようございます。

この映画、wowowで放映されたものを録画で先日見たばかりでした。
役者揃いで、なかなか面白い映画でしたが、日航機事故の原因が特ダネの対象になっていただけで、原因を追求する映画にはなっていませんでしたね。
公式発表を流しているだけの報道ではジャーナリズムとはいえませんから、やはり特ダネは新聞記者にとって大事なことなんですね。

同じ事故を扱った山崎豊子の「沈まぬ太陽」の映画化が実現していないようですが、事故原因の究明の鋭さにクライマーズ・ハイとの違いがあるからでしょうか。モデルが高校の大先輩ですので、ぜひ見たい映画なのですが。

おはようございます。
日航機事故、今でもはっきりと記憶にありますね。
友達といっぱいやっていた食堂もどきのテレビ画面でした。今もその場所を通ると思い出します。

Faustさん、こんばんは。
キヤノン Pですか。国産レンジファインダーカメラとして良く出来ているカメラですね。スクリューマウントだったと思います。
オーバーホールしてお使いになるのは賛成です。是非、可愛がって上げて下さい。

sirubeさん、こんばんは。現役の記者の方でいらっしゃるのでしょうか。
ページを拝見させて頂きましたが、私のブログと相互リンクしてよろしいのでしょうか?
私の方はご覧頂きましたように写真、カメラ、映画、音楽と、自分の言いたい放題のブログなんです。sirubeさんのページとはかなり内容が異なるような印象を持ったものですから。もちろん私の方は相互リンク、構いませんです。

koukoさん、こんばんは。
この事故の後に北海道旅行でしたか。搭乗される時は結構気にされたのではないかと思います。
おっしゃるように私は飛行機に乗るのも好きです。やや高所恐怖症気味のところがある癖して、何故か飛行機は大丈夫なんです。(笑)
それでもブログに書いたように、現地空港にランディングした瞬間、ホッとした気持ちになるのも本当です。
DVDレンタルも今は結構安いようですから、お時間のある時にこの映画もご覧になってみて下さい。

yymoonさん、こんばんは。
役者さん、スター性の強い役者さんはあまり出ておりませんでしたが、皆さんなかなか個性的で良かったですね。
おっしゃるように日航機墜落の原因究明の映画ではなく、墜落を一題材として、如何に記者が動いていたか、或いは新聞記者というものがどういう職業なのか、そういったところにテーマがあるように感じました。
山崎豊子さんも社会派の長編小説を発表されている方ですが、事故原因の本当のところは秘密になっているのではないかと思います。それだけに映画化は難しいのではないでしょうか。

ramble-leicaさん、こんばんは。
お友達と飲んでいる時に事故をお知りになったのですか。強烈な印象が残っているのではないかと思います。
しかし日本航空としてはあまり採り上げられたくないでしょうから、映画にも苦虫噛み潰しているかもしれませんですね。忘れてはいけない事故ではあるのですが。

こんにちは。
会社の後輩に、父親が群馬県警に勤めているのがいて、当日は大変だったと言っていました。あれだけの大惨事にもかかわらず、わずかでも生存者がいたのが救いかなと思います。

この事故で、坂本九さんが亡くなられたのは残念です。あのような歌手は未だに現れません。

こんばんは。
小説は読みましたが、映画はまだですので、観てみたいと思います。
地元なので、当時のカメラマンや記者の方にお話聞くことがありましたが、いろいろあったようです。作者の横山氏には身近な事件すぎて、かえって書きづらかったのかも知れませんね。
忘れられない大事件です。

ビワさん、こんばんは。
そうですね、生存者がいらした事は奇跡に近い事です。写真や映像で見る機体の酷さからすると、まさに奇跡だったと思います。

苦楽園さん、こんばんは。
そうでしたね・・・、坂本九さんも乗ってました。

kv492さん、こんばんは。
横山秀夫氏は記者時代にこの墜落事故に遭遇したそうですね。いろいろな思いがあって小説にしたのだと思います。
映画の冒頭に中曽根首相の靖国参拝問題が出て来ますが、日航機の事故に比べれば・・・ですね。

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