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2009年6月29日 (月)

松竹映画「十五才 学校IV」 山田洋次監督作品

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松竹映画「十五才 学校IV」2000年製作

監督 : 山田洋次
脚本 : 山田洋次、朝間義隆、平松恵美子
音楽 : 冨田勲
出演 : 金井勇太、麻実れい、小林稔侍、赤井英和、秋野暢子、高田聖子、丹波哲郎、前田吟 他

学校はやだ! 制服を着て教室にいるだけでやだ! 型にハマった先生の喋り方もやだ! 何で学校に行かなきゃいけないんだ! 大人になって役に立ちそうにもない事を、何で勉強しなくちゃいけないんだ! お父さんにそう言ったら、いきなり殴られた!

主人公である中学生、川島大介(金井勇太君)のモノローグで始まるこの映画、山田洋次監督の「学校シリーズ」四部作最後の作品。シリーズとは言っても話しに繋がりはなく、第一作は以前ご紹介したように夜間中学が舞台、第二作は北海道の養護学校、第三作は職業訓練校、そして第四作のこの作品は、中学を半年も登校拒否をしている中学生がヒッチハイクで屋久島の縄文杉を見に行くストーリー。

小学校の時、教科書で見た屋久島の樹齢7千年と言われる縄文杉を見たくて家を飛び出した大介。大阪に向かう長距離トラックの運転手、佐々木(赤井英和さん)の車に乗せてもらい、道中荷物の積み下ろしなどを手伝い、更に佐々木の少年時代の話しを聞きながら、ようやく大阪に着く。

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大阪では佐々木の口利きで九州に戻る中年の女性運転手、大庭すみれ(麻実れいさん)のトラックに乗せてもらい、一路九州へ。すみれはどうして学校に行かないのか尋ねると、学校へ行く苦しみをポツリポツリと話し始める大介。九州宮崎に到着すると、大介が心配なすみれは自分の家に泊める事に。

すみれには可愛い娘が居るものの、自閉症気味の息子、認知症の母を抱えていた。自分の部屋に閉じこもっている息子を心配するすみれだが、息子は何故か大介とは心の触れ合いがあり、一緒になってジグソーパズルに熱中する。

私はこの映画の中ではすみれの家族との触れ合いのシーンが一番印象に残っています。山田洋次監督らしいタッチで「家族」を淡々と描いています。「家族愛」・・・、人が生きて行く上で、これが如何に大事かを教えてくれます。

翌日、すみれが大介をフェリー乗り場まで車で送ろうとすると、何と部屋に引きこもっていた息子が車を追い駆けて来て、大介にプレゼントを贈るのです。そのプレゼントの裏には自作の詩が書いてある。すみれは運転しながら「声に出して読んでくれん?」と言うと、大介は読み始める。その詩を聞きながらすみれは涙が止め処もなく溢れて来、車を止めて外で泣いてしまう。このシーンには観ていた私も思わず熱くなりました。

フェリー乗り場で切符を買ってあげたすみれは思わず大介を抱きしめ、「あんたに来てもらって良かったわ! ありがとネ! ホントにありがとう! 行きな!」と言って涙ながらに手を振るすみれ。

この後の大介のナレーションには笑えます。十五才の少年らしい一端を覗かせます。

ようやく目指す屋久島に到着した大介。同じく縄文杉に向かう金井真知子(高田聖子さん)と知り合い、縄文杉まで案内してもらう事に。

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屋久島の縄文杉、話しには聞いていましたが、ここまで辿り着くには大変な時間の掛かる登山なんですね。映画のストーリーを追いながら観ていて、果たして自分が行ったら縄文杉まで行けるかなぁ~・・・なんて思っちゃいました。

しかし苦労しながらようやく見る事が出来た縄文杉。山小屋で一泊し、翌朝更に先へ行く真知子と分かれ、一人下山する大介。しかし雨に祟られ、道に迷った大介は死を覚悟する事に。果たして大介は・・・? 結果は・・・笑えます。

ようやく下山した大介はふとした事から地元の老人、畑鉄男(丹波哲郎さん)の家に泊めてもらう事に。しかしこの老人の家で思わず熱くなって、博多から来た老人の息子に大介は激しく憤る。

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それがこのシーン。あまり事細かに書いてしまいますと、これからもし観てみようと思う方に失礼なので書きませんが、ここでも私は込み上げて来るものがありました。 老人の悲しみが誰にも分かると思います。

学校の授業では得る事が出来ない貴重な人生経験をした大介、今度は学校という新しい冒険の旅が始まる。

先月、この学校四部作がNHK-BSハイビジョンで放送されました。DVDで持っていましたが、ハイビジョン放送という事で喜び勇んで四本とも録画致しました。山田洋次さんの作品、観て損はないと思いますよ。私はこの作品、今回で四回目だと思います。(笑)

2009年6月26日 (金)

夜の関西国際空港

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海上空港の関西国際空港で飛行機ウォッチングをする場合は、ターミナルから離れたスカイビューと呼ばれる、関空展望ホールでする事になります。ここはランウェイ 24Lエンド付近にあり、夏は関空連絡橋をバックにアプローチして来る飛行機をウォッチング出来る、面白い場所です。

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その展望ホールからランウェイ 24Lにアプローチして来た飛行機を撮影するとこんな感じです。これはスカイマークです。しかし ISO 800でシャッター 1/15秒は無謀ですね、飛んでいる飛行機なのに。(笑)

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下が連絡橋です。流し撮りなので背景は流れてしまっていますけど。

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夜の空港も綺麗ですよ。特にこの関空は。

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展望ホールへはターミナルからバスが出ておりますのでそのバスを利用しますが、5分くらいで到着です。人気の場所なので、老若男女関係なく人が来ています。

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この展望ホールは羽田や成田のように金網がありませんから、撮影には最高の場所です。さらに伊丹と違って関空は世界のエアラインをウォッチング出来ますので、特に飛行機好きではなくても楽しめると思いますよ。

関西地区にお住まいで、もし関空に行った事がないというのでしたら、休日に遊びに行っても面白いのではないでしょうか。今日は少し前の写真でしたが、久しぶりに関空へ行こうと思ってます。その後、大阪観光が良いですね。

2005年8月9日撮影

NIKON D2H + AF VR ED 80-400mm/f4.5-5.6D

2009年6月23日 (火)

メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲

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メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲 ホ短調

2008年3月 ライプティヒ・ゲヴァントハウスでのハイビジョンライヴ収録 NHK-BSハイビジョン放送から

アンネ=ゾフィー・ムター(vn)
クルト・マズア指揮
ライプティヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

写真はCDのジャケットを使用していますが、私が視聴したのは先日NHK-BSハイビジョンで放送された映像の方です。メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲といえばクラシック音楽がお好きな方にとってみれば「運命」「未完成」と同じくらい耳タコになっている曲だと思います。タイマー録画しておいたこの映像を見る前はメンデルスゾーンかぁ・・・という気持ちが先に立ったのが正直なところです。

ムターのCDは以前カラヤンと共演したモーツァルトのヴァイオリン協奏曲をご紹介した事がありますが、あれはデビュー間もない頃の録音。今日のメンデルスゾーンはおよそ一年前の収録ですから、モーツァルトとは間にかなりの年数が経っております。したがってこのメンデルスゾーンは円熟した彼女の演奏を聴く事が出来ます。

皆さんは音楽を聴いて感動のあまり泣いたり、鳥肌が立ったりしたというご経験がおありでしょうか? 今日のムターによるメンデルスゾーンを視聴していて久しぶりに、本当に久しぶりに鳥肌が立って来ました。音楽を聴いてこんな感動を受けるのは最近では希有な事です。もう何回となく聴いていて飽きが来ているこの曲で、こんなに感動するとは自分でも驚きました。

メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲といえば甘美なメロディーを最初から最後まで聴いて、「あぁ、綺麗な曲だなぁ・・・」と平凡に感じるのが精々、が今の自分。メンデルスゾーンには大変失礼ですが。しかしこの演奏にはぶっ飛びました。もの凄くアグレッシヴな演奏です。メンデルスゾーンの協奏曲というより、まるでベートーヴェンの曲でも聴いているような心持ちになります。

映像を見ているとムターの表情は終始ポーカーフェースで、ホントに淡々と弾いているように見えるのですが、彼女のヴァイオリンから聴こえて来る音色は甘美なだけでなく、時には汚い音色も随所に聴こえます。汚いというと誤解を招いてしまいますが、従来のメンデルスゾーンのイメージで聴いていると戸惑いを受けるくらいの「激しい」音色という意味に取って下さい。

「熱情的」と言い換えていいほどの演奏で、こんなメンデルスゾーンは未だ自分は聴いた事がないです。在り来たりの表現になりますが、初めてこの曲を聴いたような、実に新鮮な感動を受けた映像でした。さて、クルト・マズアによるオーケストラ演奏ですが、大変失礼ながらただ伴奏をしているだけ、というような平凡な演奏に聴こえます、私には。マズアの指揮は何度か聴いていますが、何故この人が伝統あるゲヴァントハウスに招かれるのか私には分かりません。

尚、発売中の上記写真のジャケットによるCDには特典としてDVDが添付されていますので、同じ映像を見る事が出来ます。しかしNHK-BSによるフルハイビジョン放送、クラシック音楽の映像としては大変素晴らしい画質でした。ブルーレイに焼いて保存版と致します。

Magazine

昨日買った雑誌です。フィルム愛好者には面白い内容で創刊号からずっと愛読しておりますが、今回は大判が出て来ますよ。

2009年6月20日 (土)

「007/慰めの報酬」ブルーレイ版

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「007/慰めの報酬」 ブルーレイ版
2008年 米英合作

原作 : イアン・フレミング
監督 : マーク・フォースター
音楽 : デヴィッド・アーノルド
出演 : ダニエル・クレイグ、オルガ・キュリレンコ、マチュー・アマルリック、ジュディ・デンチ、ジェフリー・ライト 他

1月にロードショー公開された007シリーズ最新作のブルーレイ・ディスクが早くも発売されました。今回はDVD版に先駆けての発売。当然私は発売と同時に入手し、早速昨晩観ちゃいました。(笑)

で、画質なんですが、拙宅のスクリーンで観る方が劇場より高画質に感じたのですよね・・・。今回もソニーさんは相当クオリティには拘ったようですね。劇場で使われているフィルムの世代が「子」なのか「孫」なのか、はたまた「曾孫」くらいか。当然オリジナルフィルムからのコピーですから、コピーの世代で微妙に画質に違いは出ると思いますが、この辺の知識は持ち合わせておりません。

音声の方も実にリアルな音質で、狭い私の部屋が大音響に包まれ、自分がその場にいるような錯覚を覚えます。音声の方はブルーレイが登場してからの新規格、5.1ch DTS HD マスター・オーディオ(ロスレス)での収録。非常に切れの良い音です。

この映画は劇場で二回観ている事は前回のブログで書いております。したがって今回ブルーレイで観た事によって実に三回も観た事になります。(笑)
劇場で観た印象記で私はあまり評価していませんでしたが、改めて自宅で観たら、「案外良いじゃん・・・」と思ってしまいました。オープニングからエンドタイトルまで、まったく弛緩する事なく観る事が出来ました。

ただ、最初から最後までアクションの連続で、少々やり過ぎじゃないの? という気持ちは変わりません。しかしそういう中で私が一番印象に残った場面はオーストリア、ブレゲンツでのオペラのシーン。

クラシック音楽ファンなら誰でもご存知の湖上の舞台で上演される、夏のブレゲンツ音楽祭。映画ではプッチーニの歌劇「トスカ」が上演されており、演目上演中の観客席でイヤホンマイクを使って目指す相手、ドミニク・グリーンが取引をしている最中。そこへボンドがその中に割って入り、取引を中止させてしまうのですが、カメラがボンドのアクションと歌劇の舞台とを同時進行で映し出し、非常に効果があります。

舞台ではトスカがスカルピアを刺し殺すシーン、そこにボンドのアクションをオーバーラップして行くところなどは視覚的効果が大きいです。丁度プッチーニの音楽がこの歌劇の中でも一番ドラマティックな瞬間で、トスカが好きな私としては拍手を送りたい演出でした。素晴らしい!

ところで敵方ドミニク・グリーンが劇中何度も「我々」とか「組織」という言葉を発していますが、その組織の実態は今回の作品でも明らかにされていません。前作から新シリーズとなったダニエル・クレイグ版007シリーズ、もしかして原作で登場していた犯罪組織「スペクター」が再び出てくるのでしょうかねぇ・・・? スペクターというのはショーン・コネリー時代に常に登場していた組織ですが、第7作「ダイヤモンドは永遠に」が最後でした。

そうそう、先日自宅近くのレンタルショップ「TSUTAYA」さんに行ったら、新作コーナーに今回のボンドガールを演じたオルガ・キュリレンコが主役をとった映画のDVDが置いてありました。しかしその日本語タイトルを見て笑ってしまいましたねぇ・・・。で、そのタイトルとは「慰めと報酬」でした。「の」と「と」の一字違い。(笑)

特典として収録されているメイキングを見ていたら、冒頭のカーチェイスシーンでアストンマーチンを14台壊したとスタッフが言っておりました。驚きますねぇ・・・。長くなりましたが、ご覧になっていらっしゃらない方は是非一度どうぞ。

2009年6月 5日 (金)

映画「幸せのレシピ」/2007年米

Catherine

幸せのレシピ/2007年 アメリカ映画

監督 : スコット・ヒックス
音楽 : フィリップ・グラス
出演 : キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、アーロン・エッカート、アビゲイル・ブレスリン、パトリシア・クラークソン 他

ドイツ映画「マーサの幸せレシピ」を米ハリウッドでリメイクした映画。ちなみに、その「マーサの幸せレシピ」は観ておりません。私がこの映画を観る気になったのは、キャサリン・ゼタ=ジョーンズが主役だったからです。

キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、この英国出身の女優さんを初めて見たのはアントニオ・バンデラスの「マスク・オブ・ゾロ」でした。スーパーマンと同じく映画ファンなら誰でも知っている「怪傑ゾロ」のお話しですね。この映画で見たキャサリン・ゼタ=ジョーンズ、世の中にこんな綺麗な女性がいるんだなぁ・・・と感動し、以来彼女が出演している映画を時々観るようになりました。(笑)

次に観たのがトム・ハンクスの「ターミナル」。この映画は面白かったですね。彼女はCAの役で登場するのですが、どこか一本切れているような不思議なキャラクターの女性を上手く演じておりました。

さて、この「幸せのレシピ」の簡単なあらすじを。マンハッタンの高級レストランでシェフを勤めるケイト(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)は自分の料理に自信が有り過ぎるあまり、時にはレストランのお客ともトラブルを起こしてしまう勝気な女性。或る日、姉を自動車事故で失い、姪のゾーン(アビゲイル・ブレスリン)を引き取って育てる事に。しかし母を失うという精神的ダメージを受けた姪と暮らして行く事は、ケイトにとってもいろいろと難しい面も出て来て悩んでしまう。

そんな或る日、レストランにケイトとは性格が違いすぎる陽気なニック(アーロン・エッカート)が雇われて入って来る。そのニックとはしばしばぶつかり合いながらも、いつしか姪のゾーンを交えた不思議な関係に・・・。

実はこの映画を観始めて最初にキャサリン・ゼタ=ジョーンズが登場した時、「あれ? ちょっと老けたかな?」という印象を失礼ながらも感じてしまいました。調べてみたら「マスク・オブ・ゾロ」の製作年度は1998年。1969年生まれの彼女は当時29歳。「幸せのレシピ」の製作年度が2007年ですから38歳になっていたのですね。で、今年で40歳に。でも、やはりお綺麗です。

ショーン・コネリーと共演した「エントラップメント」も面白かったですよ。ショーン・コネリー、ボンド役を降りてからの活躍は素晴らしいですね。とても良い俳優さんになったと思います。「エントラップメント」はこれです。

Entrap

さて、ほぼ一年に一本の映画出演をしているキャサリン・ゼタ=ジョーンズですが、今度はどんな役でスクリーンに登場するのか、楽しみにしたいと思います。今日はややミーハーな記事となってしまいましたね。(笑)

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