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2009年7月15日 (水)

バド・パウエルのこと

Powell

何年振りかでレコードを買いました。買ったモノは写真左の10インチ(25センチ)LPレコード。ただし中古レコードです。帯を見ると発売されたのは1999年4月28日となっています。このレコードは内容より(内容も良いですが)、とにかくジャケット写真の素晴らしさで有名で、オリジナル盤が中古市場に出た場合は10万以上、数十万円の価格が付くでしょう。それだけ状態の良いオリジナル盤が少ない貴重盤というわけです。

10年前、東芝EMIさんがモダンジャズの名門レーベル、ブルーノートの初期10インチLPを復刻限定発売したうちの一枚です。中古とはいってもジャケットは汚れもなく綺麗、盤もこれまた聴いてなかったのでは? と思わせる傷ひとつない状態の良い盤質です。

もう何年になるか、ほとんどクラシック音楽しか聴いていない時期の或る日、たまたま流していたFM放送から心地良いジャズピアノが聞こえて来まして、番組の終わりまで聞き入ってしまいました。これは入手したいと思い、調べてみたらこの演奏でした。

Powell_3

黒人ジャズピアニスト、バド・パウエルが晩年パリのクラブで演奏した時のライヴ盤。アルバムタイトルから分かるようにセロニアス・モンクの曲を中心に演奏したピアノ・トリオ。ジャズなんてまったく聴いた事がない私ですが、すっかり気に入ってしまい、以後現在に至るまでの大愛聴盤になってしまったわけです。

ジャズを聴くようになる切っ掛けを作ってくれたバド・パウエル。その後、ジャズ専門誌の案内にしたがってパウエルの名盤と言われているものを順に買ってみるのですが、評論家が絶賛するそれらの名盤はちっとも良いとは思わないのでした。評論家曰く、パウエルの絶頂期は1940年代後半から50年代初期まで、との事。

ところが私は晩年、1950年代後半から60年代前半、亡くなる前までの演奏が実にリラックスして聴けるので、私の愛するパウエルはもっぱらこの時代の演奏なのです。テクニックは衰えていますが、人間味溢れるそれらの演奏は何度聴いても飽きる事がないです。

さて、今回購入したレコードは1953年8月、ブルーノートに録音された評論家曰くパウエル絶頂期の演奏らしいです。確かに素晴らしいとは思いますが、繰り返し聴きたいとはそれほど思わないのです。しかしこのレコードはジャケットを眺める為に購入したようなもので、私はそれで満足です。(笑)

自宅でレコードを聴くのは久しぶりです。間違いなく今年初めて。昨年も恐らく一回しか聴いてないのではないかと思います。でも昨日、このパウエルのレコードが切っ掛けとなって、ジャズとクラシックのレコードを何枚か聴きました。プレイヤーに付いていたカートリッジはシュアー V15 typeIIIというMM型カートリッジの名器。

レコードを交換する際、別のカートリッジに交換しようとしたら、そのカートリッジの適正針圧が何グラムだったか記憶が曖昧。(笑)
如何にレコードプレイヤーに触れなくなったかが分かりますね。しかし久しぶりに聴くアナログレコード、曲間のサーフェイスノイズが懐かしかったです。これからしばらくは、またレコード三昧になりそうです。

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コメント

バド・パウウェル、懐かしい名前ですね。私も2~3枚所有していましたが、昨年秋、mcのコントロールアンプと一緒に処分してしまいました。
ジャズレコードは70~80枚は有ったと思いますが、20枚弱,オイゲン・キケロとベイシー、ローランド・ハナ他数枚を残し有りません。あまり好みのものが少なかったことも有ります。オイゲン・キケロのロココジャズは割と好きです。クラシックを編曲アレンジしたものが殆どです。ロココジャズのプレイ・バッハ(C.P.Eバッハ)はお奨めです。JBLの4345BWXのウーハーがエッジ/ボイスコイル共に故障していてここ3年位、殆ど聞いていません。Micro-BL111FVにSME3012R、OFのSPU-GEとAccuphaseのパワ-×2とコントロールの機材だけは残していますが、たまにサブのKEF303の小型SPでブラ-ムス他のシンフォニ-やピアノ・コンチェルトを聴くくらいです。CDではたまに、GFRやシカゴ、デ-プパ-プルなどのロックや松岡直哉などのフュホジョンを聞いています。ジャンルは、民謡(日本の)以外は、松田聖子でも倉木麻衣でも何でも聞きますよ。先日サイモン&ガ-ファンクルが来たそうですが、ケイナの演奏なども聴きます。まあ雑食系ですね。

おはようございます。
ジャンルは違いますが、わたしもいくらかのレコードをまだ持っております。CDに買い換えようかと、何度も思ったのですが、ジャケットが惜しくて、ほとんど聴かないまま、まだ棚に並べています^^
レコード針のノイズ、懐かしいですね。プレーヤーにレコードをかけるゆっくりした間合いは、フィルムカメラで撮る間合いと似ているような気もします。

yanyandalianさん、おはようございます。
オイゲン・キケロ、自分でレコードを買った事はないですが、以前FM放送等で聴いた事があります。軽快で楽しい音楽だったです。
オーディオ機器にも大分凝っていらっしゃったのですね。私もアナログプレイヤーにお金を掛けて、砲金ターンテーブルを糸ドライブ、SME他の三本アームという大掛かりなもので聴いていたのですが、CDばかり聴くようになってから某オークションで売却し、今はテクニクスのSL-1200 Mk4にしちゃいました。(笑)
カートリッジだけはその時の名残りで未だに20本近く持っております。しかし久しぶりに聴くレコードの音は懐かしさを感じました。

koukoさん、おはようございます。
同感です。やはり30センチサイズのジャケットは見るだけでも楽しめますよね。その点、CDの12センチでは楽しむ・・・というには程遠い気が致します。
久しぶりに聴いて、曲間のノイズが「あぁ〜、そうだこれはレコードだ・・・」と我に返りました。(笑)
おっしゃる通り、レコードをかける間合いは、まさにフィルムカメラを使う感じと同じですね。

ジャズは人並みには聴いているつもりですが、若い頃から、あまり得意ではありませんでした。
ジャズ喫茶は一度行ったことがありましたが二度と行く気のしない場所でした。どうもあのストイックな雰囲気が、私のような軽薄短小な人間には向かないようです。
バド・パウエルは好きなピアニストですが、なぜかCDばかりでLPを持っていません。
後期のポートレイト・オブ・セロニアスやイン・パリなどは聞き易くて良いですね。

こんにちは。そう、レコードはジャケットにも魅せられることあります。最近は殆ど聴かないのに棄てきれず保管しています。一番古いのは近くの鉄鋼会社社長さんから頂戴しました組レコード・明治時代のもの何ですがSP対応プレーヤーは破棄していまして聴けません。単なる盤ではなく板ですね。ジャズピアノは最近のアンプ・スピーカでも合いますね。

こんにちは。皆さんの書き込みに感化され、ポートレイト・オブ・セロニアスをアマゾンでポチッと逝ってしまいました。
KONDOHさんの解説や、皆さんの論説を読むとどうしても欲しくなるんです。自分も聴いてみたいなあって。
いつぞやはKONDOHさんの「ジャケ買い」した美人女性バイオリニスト(チェロだったかな?)のCDも速攻Getしました。
深遠なジャスやクラッシックの世界、これからもお教えください!

 KONDOHさんの趣味は、幅広いです。
 私などは、レコードと言えば、子どもの頃普通の針をつけて回したら、音が出ると思いこみそれを家族の中で実演して以来、あまり馴染みがありません。

 フィルムと言いレコードと言い、アナログ愛好者のような感じがします。

 まさしく無料奉仕の精神ですが、さわりだけでもMP3か何かで録ってくださり、ホームページに張ってくださるとありがたいのですが・・・。これは余りにも虫がいいでしょうか。
 私側の無料サンプルを張らせて頂きます。
 http://www.geocities.jp/t_family_church/001.htm

yymoonさん、こんばんは。
ジャズ喫茶は普通会話は御法度ですよね。ですからじっと黙り込んでジャズを聴いているだけ。人によってはダメでしょうね。
バド・パウエルがお好きだったとは嬉しいですね。イン・パリも大好きです。この頃のパウエルはいいですよね・・・。

OKAさん、こんばんは。
レコードジャケットはアートだと思います。しかしCDサイズでは物足りないですね。レコードもまた文化遺産だと思います。

ろだごんさん、こんばんは。
おお、私の愛聴盤をご購入されたましたか。有り難う御座います。ミディアムテンポの曲は体がついスイングしちゃいます。(^^)
ジャケットで眼を惹くレコード、CDって、最近は少ないような気がします。そういう意味ではジャズのレコードは素敵なジャケットが多いです。

pyosidaさん、こんばんは。
雑誌の付録でソノシートが付いていた頃もありましたね。レコードは素晴らしい発明です。
MP3に変換して掲載するのは多分、著作権に触れるのではないかと・・・。出来ればろだごんさんのようにお買い求め頂くのが一番なのですが・・・m(_ _)m

朝日ソノラマシート懐かしいです。反るとどうにもならなく針飛びします。本物のレコード・LPorEPは手にできるものではなかったですね。SP時代はステレオではないですが針音がデキシーに合っていました。真空管時代で2A3.300Bなどは手がです。せいぜい、6V6、42なと゜が全盛時代です。安価には6ZP1でした。現在でも、300Bなどは使われています。私の現有の安価な方は300Bで自作です。

こんばんは。針圧・グラム数はやたら変えない方が良さそうです。1円玉は1グラムなので気になるときは1円玉を利用されると良いです。レコードを痛めず試聴にて決めます。現在、気に入る音で安定していれば止めた方が良さそうです。カートリッヂもさることながらイコライザーの特性も無視できません。専用イコライザーを使用されていると思いますが念のため。

KONDOHさん、こんばんわ。
 著作権、そうでした。確かにそうです。
 私の著作権の意識の軽薄さが、こんなところで出ました。

 数十年前に聞いたドイツバッハゾリステンの演奏を探していて、CDを購入しましたが、聞くと大きく違いました。演奏者も変わっているはずですが、私が聞いたのはレコード盤であったような気がしてきました。

 最初聞いて、ガチガチに固い演奏に驚き、肩が凝るような思いでしたが、回を重ねるごとに、Leicaレンズのように引き込まれ、他の演奏では満足できなくなったことがあります。これを見つけたいのですが、

 ・・・。でも、レコードを再生できる装置がありません。(笑)

バド・パウエルは今でもよくかけます。
たしか「バド・パウエルの芸術」(だっかたな・・)のレコード本体とジャケットのA,B面が全く逆なのがありましたよね。ジャズ喫茶でリクエストすると違う面がかかることがよくあり、「慣れていない店員だね」なんて言ってました。

OKAさん、
私は生憎真空管アンプを所有した事がないのです。会社の大先輩から一度だけお借りして自宅で聴いた事はあるのですが。しかし最近は真空管アンプがブームになっているようですね。
カートリッジの針圧は夏と冬とでは微妙に変わります。レコードも季節によって硬くなったり柔らかくなったりしますので。微妙な差ですが、もともとビニールですしね。

pyosidaさん、
つまらない事を申しまして、すいませんでした。
ドイツ・バッハ・ゾリステン、日本にも良く来ていましたね。レコードとCDでは聴いた印象も違っていたかもしれませんですね。
レコードを再生する装置をお持ちでないとの事ですが、今はCDで皆発売されておりますので、よろしければCDを。

なおりんさん、こんばんは。
なんとなくこの話しは聞いた事があるような・・・。多分、コロムビアから発売された盤ではないでしょうか?
私は実際にその盤を目にした事がないのですが。

たしか、KONDOHさんはギターも演奏されますね。夏冬の弦、一日でも朝昼晩の弦の伸び縮みと同じなんですね。レコードプレーヤーのカートリッヂの針圧の調節は音圧の強弱に影響しても音程にはさほど気にしなくて良いと言われます。例のソノラマは別ですが。

レコードとCDのどちらではなくて決定的な違いが指摘されています。CDは所詮10000ヘルツの音域で切らざるをえません。人間の可聴音の最高に近いものです。ところが人間の耳には聞こえそうない体感音が最近になり解明されつつあります。絶対に聞こえないと云われる50000ヘルツです。凄いレコードの録音刻みとカートリッヂでは可能にしていたと云う発見です。真空管アンプでも同じ発見があり見直されてきました。KONDOHさんのレコード、カートリッヂも見直されているのです。一冊の本になります。

因みにラジオ放送での音域は中波ラジオの最高が7500ヘルツで地方では5000ヘルツです。電話は3000ヘルツです。FM放送は12000ヘルツを狙っています。CDより上です。デジタルテレビでは15000ヘルツを狙いますね。しかし、LPレコードは50000ヘルツも確認されているそうです。数値にて比較しておきます。カメラのレンズはまだ数百ヘルツです。比較すると何かお分かりかと思えて書き込みました。ライカのレンズでもCDの1/10以下なんです。

レンズに関してましては、ここ、50年、何ら素材開発をしていなかった遅延物と私は申しています。カメラマニアがメーカーに翻弄された50年と思えています。おわかりでしょうか?電子回路技術が進む中、カメラマニアは取り残されている一面だと回顧します。レンズ設計そのものはコンピュータのおかげで改良されました。素材開発がされていないと云いたいのです。ライカは素材開発までされていませんね。

OKAさん、
広範囲に渡ってのご説明、ありがとうございます。
レコードに関してはフィルムとデジタルの関係と一緒で、何かとCDと取沙汰されていた時期もありましたが、今やそのCDに文句を言う方も少なくなりました。当初よりかなり良くなっていると思います。発売時と同じ器の中であるのに。人間の耳がCDに慣れたという事もあるのでしょうけど。
ツァイスの古いレンズを使ってみて感じたのは、レンズは全然進歩していないのでは、という事です。確かにコンピューターのお陰でいろいろな収差は少なくなりましたが、本質的なものは50年前で完成されていたように思います。 

KONDOHさま!
コメントありがとうございます。
兄が大のジャズ好きで、LPだけで200枚ぐらいあったと思います、が、学生時代1枚、また1枚と小金井の質屋(だったか、レコード屋さん)に入れて換金し、すべてパチンコ代に消えたみたいです(涙)。
私自身はハービー・ハンコックさんと握手する機会があり、それ以来ピアノを中心にするジャズは聴くことがあるのですが、詳しくないです(涙)。ただ当地の民放FMで「ほろ酔いジャズナイト」という長寿番組がありそれはエア・チェック(って、死語?)して時間のあるときに聴いてます。
KONDOHさんの造詣の深さにただただ脱帽です!

ろだごんさん、こんばんは。
いえいえ、私の知識なんてタカが知れています。自分の好きなジャンルだけで、極めて幅が狭いです。
そうですか、お兄様がジャズのレコードをパチンコ代に換金してしまったのですか。実は私もジャズのオリジナル盤がカメラ、レンズに変わってしまいました。(笑)
音楽は楽しいですね。

亀レスですみません。ろだごんです。
このCD、素晴らしいです!!
最初は「気楽に車の中で~」と思ったのですが、自宅で、夜、子どもたちが寝静まるのを待って、居間のステレオでじっくり聴いてます!(唯一ちょっぴり自慢なのが「ソナスファベール」というスピーカーなのですが、普段は「となりのトトロ」とか鳴らしてます)
本当にすごい演奏です。大感動です!
紹介ありがとうございます。

ろだごんさん、こんばんは。
おお、気に入って頂けましたか。私も嬉しいです。
私にとってのジャズ入門だったのです。リラックスした演奏が何度聴いても「いいなぁ〜・・・」と思ってしまいます。
お使いのスピーカー、ソナスファベールですか。イタリアのスピーカーですね。音だけでなく、デザインも素敵ですよね・・・。

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