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2010年10月25日 (月)

ふたつの、エルガー/ヴァイオリン協奏曲

エルガー/ヴァイオリン協奏曲 ロ短調 作品61

Hahn

ヒラリー・ハーン (Vn)

サー・コリン・デイヴィス指揮
ロンドン交響楽団

独グラモフォン 00289 474 5042 (輸入盤)

Kyung

チョン・キョンファ (Vn)

サー・ゲオルグ・ショルティ指揮
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

英デッカ、独グラモフォン、全録音BOXより (輸入盤)

以前、CDコレクションについての私的内容の記事にコメントを寄せて頂いた中で、「ななさん」から、ヒラリー・ハーンさんの「あげひばり」がお気に入りですとのコメントが入っておりました。更に「yymoonさん」からも最近魅せられているヴァイオリニストがヒラリー・ハーンさんという事で、それなら自分も聴いてみよう・・・と、エルガーのヴァイオリン協奏曲のCDを購入してみました。このCDにななさんお気に入りの「あげひばり」も入っているという事で。

実はエルガーのヴァイオリン協奏曲については自分が一番贔屓にしている女流ヴァイオリニスト、チョン・キョンファさんの録音もあるので、ヒラリー・ハーンさんのCDと聴き比べてみました。結論から申し上げますとかなり演奏に違いがあります。

イギリスの作曲家、エドワード・エルガーのヴァイオリン協奏曲はベートーヴェン、ブラームスのヴァイオリン協奏曲並みの大曲で、演奏時間にして約50分も要します。1910年の作曲ですから二十世紀の作品なんですよね。構成的には古典的な協奏風ソナタ形式で、オーケストラの長い主題提示からようやくヴァイオリン登場という感じです。

ヒラリー・ハーンさんとチョン・キョンファさん、二人の個性の違いが一番分かりやすいのが第一楽章の終結部分ではないでしょうか。チョンさんの方は情熱的に、一気呵成に時には汚い音(実際はそうではないけど)を出してもお構いなしに、アッチェレランドを掛けて聴き手をぐいぐい惹きつけて行くような、如何にもチョンさんらしい演奏解釈です。

対してヒラリー・ハーンさんはとにかく美しい音を奏でるヴァイオリニストですねぇ・・・。第一楽章終結部も安定した美しい音色で落ち着いて弾きあげて行きますし、テンポも安定していて音楽にじっくりと浸る事が出来ます。この辺はふたりの解釈が対照的です。例えて言えば(適した例とは言えないけど)チョン・キョンファさんの演奏がハラハラドキドキ連続のサスペンス映画なら、ヒラリー・ハーンさんの演奏はラブ・ロマンス映画のようです。

これはもう、どちらが良い演奏だというつまらない評価を下す事なく、その時の聴き手の精神状態で聴き分けたい、そんな印象を持ちました。実際、どちらも素晴らしい演奏です。つまらない演奏で聴くとやや冗長に感じてしまうようなところのあるエルガーのヴァイオリン協奏曲、ふたりの個性的な演奏を何度でも楽しめるのはCDの有り難いところです。第二、第三楽章も第一楽章と同じ違いがありますので、全体を聴いていると時に違う楽曲を聴いているような心持ちになる事もありました。こういうところがまたクラシック音楽を聴く醍醐味なのですが。

さて、エルガーと同じくイギリスの作曲家、ヴォーン・ウィリアムスの「あげひばり」ですが、こういうしっとりとした曲こそヒラリー・ハーンさんにピッタリなのではないでしょうか。まさにひばりが美しくさえずるようなハーンさんの美しいヴァイオリンの音色、絶品です。私はCD全曲を聴き終えた後、もう一度「あげひばり」を聴き直してしまいましたから。ハーンさんのCD、他の演奏も聴きたくなりました。

ところでチョン・キョンファさんのエルガーですが、確かレコードにサインを頂いていたはずと思い、棚から引っ張り出してみたらやはりチョン・キョンファさんからサインを頂いていました。(^^)

Img_3830

下の小さいジャケットはチョンさんの全集CD BOXの紙ジャケットです。ちなみにCD BOXはすべて紙ジャケット仕様。サインを頂いたレコードは英デッカのSXL 6842という番号の輸入盤で、このレコードを含め、5枚のレコードにサインを頂いております。私の宝物。少々ミーハーですかね?(笑)

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コメント

おはようございます。
サスペンス映画とラブ・ロマンス映画、それほど違っているということですね。なるほど、それがクラシック音楽を聴く醍醐味なのですね。秋の夜長に温かい紅茶を飲みながらヴァイオリンを聴くなんて言うのもいいですね♪ それにしても、今回も美人奏者さんでしたね^^

おはようございます。
ヒラリー・ハーンさんの「あげひばり」、気に入っていただいたようで良かったです。
エルガー/ヴァイオリン協奏曲の聴き比べ、参考になりました。
サスペンス映画のようなチョン・キョン・ファさんの演奏、いろいろ聴いてみたいと思います。
KONDOHさんのクラシックCDのレビュー、いつも楽しみにしています。

おはようございます。
ヒラーリー・ハーンの最初のCDが、エルガーとは、渋いところから、入られましたね。正直言って、もう一度聞き直さないとエルガーの印象は記せません。「揚げひばり」の方はとても素晴らしい演奏でした。
チョン・キョン・ファは、実演が凄いらしいですね。レコードにサインを何度ももらっていると言うことは、彼女の絶頂期の実演を聴かれたと言うことですね。羨ましいです。

koukoさん、おはようございます。
ちょっと例えが適当ではなかったですが、何となくご理解出来ますでしょうか? (^^;
エアコン無しに静かに聴く事が出来る季節。音楽の秋です。
>それにしても、今回も美人奏者さんでしたね^^
う~ん・・・・、どうお答えして良いのやら・・・。(^^;

ななさん、おはようございます。
お陰様で素敵なアーティストとの出会いとなりました。ありがとうございます。
ふたりの聴き比べ、極めて個人的な感想ですが、ご参考になったら嬉しいです。
チョン・キョン・ファさんはいつも情熱たっぷりに演奏する方で、そこに惹かれております。

yymoonさん、おはようございます。
確かにエルガーからというのは珍しいところから・・・かもしれませんね。「あげひばり」は良いですね。他の演奏家でも聴いている曲ですが、ジーンと来る演奏です。
チョン・キョン・ファさん、おっしゃるようにレコードより生演奏の方が更に凄いです。もう、それなりのお歳なので新録音は望めませんかねぇ・・・。

あれっと思って確認したら、エルガーのヴァイオリン
コンチェルト持ってません(汗)
最近、エルガー良いなあと思っているので、
近々入手したいなと思いました。
ヒラリー・ハーンはシェーンベルクとシベリウスの
ヴァイオリンコンチェルトをカップリングしたCDを、
チョン・キョンファは、ベートーベンの協奏曲を
持ってます。
なので比較にはならないのですが、ヒラリー・ハーンのが、
録音が新しいので、音が格段に良い。
それと、あの顔。好きなタイプじゃないのに、
惹きつけられてしまいますね。
で、ヒラリー・ハーンがいいかな(笑)

四季歩さん、こんばんは。
ヒラリー・ハーンさんのマスク、なかなか個性的ですね。おっしゃるように録音については新しいだけにハーンさんの方に軍配は上がりますが、チョンさんの方も録音には定評のある英デッカですから不満はありませんです。
いずれにしても両者素晴らしい演奏です。

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