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2012年1月17日 (火)

「男はつらいよ」全49作ハイビジョン一挙放送

Torasan
男はつらいよ「寅次郎の休日」シリーズ第43作

昨年暮れからWOWOWさんで「男はつらいよ」の全作品が史上初めてハイビジョンによる放送が開始されているのはご存知でしょうか? 今週末に放送される6本で完結します。私はもちろん全作録画してブルーレイディスクにしています。

全49作品となっていますが、49作目は浅丘ルリ子さんが出演した人気作「寅次郎ハイビスカスの花」を満男君が回想するような形に編集仕直したものであり、本来のシリーズとしては全48作となります。

私がもっとも尊敬している映画監督は山田洋次さんである事はここで何度も申しておりますが、その代表作として「男はつらいよ」シリーズが先ず最初に挙げられる事にはどなたも異存はないでありましょう。

「男はつらいよ」を単なる「喜劇」として捉え、まともに観ずして嫌う方がいるようですが、このシリーズは「喜劇」なんかではないですよ。山田さんは常に「家族」をテーマにして作品を作り続けて来ましたが、このシリーズは正に「家族」を描いた重要な作品群です。

個人的に好きな作品は数々ありますが、特に吉永小百合さんが出演した二本と、浅丘ルリ子さんが出演した四本は忘れられません。お二人とも同じ役柄で登場しており、或る意味話しは続いているとも言えます。特に吉永小百合さんの二本は完全にストーリーは繋がっています。二本ともシリーズの中でも特に傑作と言える作品だと思います。

吉永小百合さんの出演作
第9作「柴又慕情」1972年8月公開
第13作「寅次郎恋やつれ」1974年8月公開

旅先の金沢で仲良し三人で旅行に来ていた歌子(吉永小百合さん)たちとひょんな事から寅さんは友達になり、寅さんに逢いに柴又へ来た歌子に恋心を抱いてしまう。とまぁ、ここまではいつものパターンなのですが、歌子は名立たる小説家の娘で悩みを持っていたのです。その悩みとは・・・。

続きの「寅次郎恋やつれ」で歌子が初登場するシーン、前作とは打って変わって顔はやつれていて、苦労が滲み出ているのですが、偶然寅さんと再会し、時間が経つに連れて歌子の顔から少しずつ本来の明るさが戻って来ます。この辺りの吉永小百合さんの演技(内面的なもの)は実に素晴らしいです。是非、ご覧になって頂きたいです。

浅丘ルリ子さん演じるリリーさんも良いですねぇ・・・。寅さんとは最高のコンビ! ようやく寅さんと目出たくゴールイン! かと思いきや、空振り。観ている方がヤキモキしちゃうくらいで。(笑)

ところで山田洋次監督、昨年80本目の作品として小津安二郎監督の「東京物語」を下敷きにした「東京家族」という作品を四月から撮影開始、正月映画として公開予定でした。ところが3月11日の東北大震災のために一旦映画の製作を中止し、被災地を見て回る事にしたそうで、その様子が先日NHKで放送されておりました。

東北大震災を無視して映画を作る事なんで出来るはずがない、という事で脚本も全面的に書き直し、この春から改めて映画製作に入るそうです。「東京物語」で原節子さんが演じていた役を「東京家族」では蒼井優さんが演じるのですが、彼女の出身地を今回の津波で亡くなられた方が一番多かった宮城県石巻市に設定したようで、「東京家族」の完成が待ち遠しいです。

山田洋次監督が今回の震災をどう捉えているのか。そういえば「男はつらいよ」最後の作品となった「寅次郎紅の花(第48作)」では寅さんが阪神淡路大震災で壊滅的被害を受けた神戸市長田区に足を踏み入れたところで映画が終わっています。

本来の第49作(舞台は高知県)、マドンナ役は田中裕子さんに決まっていたそうで、クランクイン目前にして渥美清さんがお亡くなりになったので結局作られる事なく「男はつらいよ」シリーズが完結してしまいました。ちなみに「男はつらいよ」第50作(最終作)で、寅さんは幼稚園の用務員に就職し、子供たちとかくれんぼをしている最中に息を引き取る、という構想を山田洋次監督は練っていたそうです。

80歳の山田洋次監督、ご自身監督として80本目の作品となる「東京家族」、期待したいと思います。

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コメント

たまたまこのブログ記事見たんですが、
男はつらいよシリーズで山田監督以外の監督が
監督した作品は1本ではなく、2本ですので念のため。
「男はつらいよフーテンの寅」と「新・男はつらいよ」
です。

おはようございます。
寅さんシリーズは、一番好きな日本映画です^^ 49作、50作も見たかったですね。小津安二郎監督の「東京物語」も大好きな映画ですから、山田監督の映画も楽しみです^^

たまたま見たさん、ありがとうございます。
私はずっと「フーテンの寅」一本と勘違いしておりました。訂正させて頂きます。
改めてお礼申し上げます。

koukoさん、おはようございます。
このシリーズは何回見ても気持ちがほのぼのと致します。
50作まで観たかったですが、浅丘ルリ子さんでシリーズを終えたというのも結果的には良かったのではないかと、個人的には思っております。

おはようございます。
WOWOWを録画しようかどうか迷いましたが、一度録画してしますとそのままになるおそれがありますし(笑)、寅さんとはたまたま出会ったときに観ればよいのかなと思い、録画はやめました。寅さんは途中から観てもおもしろいので。

寅さんは、前に観ていないと思って観はじめると結構観ていたりもしますので、もしかしたらほとんど観ているのかもしれません。

先日、竹下景子のものが記憶になかったので録画しましたが、これも観ている可能性が高いです。

「東京家族」は良い作品になるでしょうね。

yymoonさん、こんばんは。
私は全作、二回以上観ております。(笑)
吉永小百合さん、浅丘ルリ子さん、八千草薫さんの出演した作品は特に好きで、もう何度も観ています。
とにかく山田作品が好きなので、どれも繰り返し観ておりまして、観る度に新しい発見があったりします。
今までにもレーザーディスクやDVDで持っていたのですが、今回はハイビジョンという事ですべてブルーレイディスクにしています。残りの六本も録画後、直ぐにディスクに焼いてしまいます。HDDは心配なので。(^^;

こんにちは。
もし寅さんが今回の震災を知ったら、飛んで行ったでしょうね。
最後は用務員さんの予定だったのですか。それも見てみたかったです。

ビワさん、こんばんは。
そうですねぇ・・・、被災地を歩いているシーンが出て来る事は間違いないです。
最後は寅さんの死でシリーズを終える設定を考えていたようですが、少々驚きました。

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