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2012年5月17日 (木)

プッチーニ/歌劇「トスカ」 NHK-BSより

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2012年4月23日 NHK-BSプレミアム放送より

プッチーニ/歌劇「トスカ」全曲

トスカ(有名な歌手): アンジェラ・ゲオルギウ
カヴァラドッシ(画家): ヨナス・カウフマン
スカルピア男爵(警視総監): ブリン・ターフェル
アンジェロッティ(国事犯): ルカス・ヤコブスキ
スポレッタ(警部): ヒューバート・フランシス

合 唱 : コヴェントガーデン王立歌劇場合唱団
管弦楽 : コヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団
指 揮 : アントニオ・パッパーノ

2011年7月14日、17日
コヴェントガーデン王立歌劇場(ロンドン)でのライヴ収録

写真が続きましたので久しぶりに音楽の話題を。音楽と申しましてもクラシック、それもオペラですから多分ほとんどの方は関心がないかもしれませんが、ご容赦を。

ゴールデンウィークの休み中、録画しておいたこの「トスカ」を二夜に分けて視聴したのですが、圧倒的感銘を受けてしまったので今日ご紹介させて頂く事にしました。出演者、指揮者、ステージ、演出、もう・・・とにかく素晴らしいのひと言!

イタリアの作曲家プッチーニの三大オペラといえば「蝶々夫人」「ラ・ボエーム」「トスカ」ですが、前二作がどちらかといえば叙情的な作品なのに対して、「トスカ」はストーリーも音楽も劇的で、楽想が前二作とは全然違います。私はこの作品が好きで、拙ブログでもかなり前に一度採り上げた事がありますので、「トスカ」の話題はこれが二回目となります。

時代背景はナポレオン率いるフランス軍がヨーロッパで猛威を振るっていた頃。逃亡して来た国事犯、アンジェロッティを友人のカヴァラドッシが囲まったために、スカルピア男爵が統率する警察の手によってカヴァラドッシは捕縛されてしまう。恋人トスカは何とかしてカヴァラドッシを解き放してくれるようスカルピア男爵に懇願すると、好色なスカルピア男爵は交換条件としてトスカを・・・。

主役トスカを歌うルーマニア出身のソプラノ、アンジェラ・ゲオルギウが素晴らしい熱演です。その容姿もさる事ながら、全身を使って演技をし、歌う姿はとても美しいです。

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アリア「歌に生き、愛に生き」を熱唱するゲオルギウ

スカルピア男爵に恋人、カヴァラドッシを許してくれるよう懇願すると、男爵はトスカを要求してくるのです。そこで歌われるアリア。

「私は歌に生き、愛に生きてきました。誰にも悪い事はしませんでした。中略・・・なのにこの苦しみの時に、主よあなたはなぜこのような報いを私に与えるのですか(字幕スーパーより)」と歌われる、あらゆるオペラの中でも特に有名なこのアリアをゲオルギウは実に表情豊かに歌い上げます。

私は聴いていて胸が熱くなったほどで、このアリアの部分を何回か繰り返して再生したほどです。ゲオルギウは演技も上手いですね。アリアを歌い終わった後の盛大な拍手喝采が怒濤のような響き。いや、まったく素晴らしい!

「トスカ、ついに私のものだ」とスカルピア男爵がトスカに抱きつこうとしたその時、トスカが果物ナイフでスカルピア男爵の胸をひと突き! 「これが私の口づけよ」というシーンの演技と歌唱はなかなかの迫力でした。「死んで地獄に落ちろ。死ね、死ね」、毒々しいトスカの言葉をゲオルギウは実に感情のこもった歌い方をします。指揮者、パッパーノの解釈がトスカとスカルピア男爵を煽るようにオケを鳴らすのも最高でした。スカルピア男爵が死んだ直後の暗い劇的な弦の響きがその場を一段と盛り上げています。

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第1幕で劇的な音楽とともに登場するスカルピア男爵

憎々しいスカルピア男爵を好演したブリン・ターフェルです。この人の歌唱もなかなかでした。

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アリア「星は光りぬ」を歌うヨナス・カウフマン

イタリアオペラの男性主役というとテノールですが、ヨナス・カウフマンも熱唱を聴かせてくれます。これまた超有名なアリア「星は光りぬ」で素晴らしい高音域が印象的でした。少し前の時代ではホセ・カレーラスのカヴァラドッシが良かったですが、カウフマンも負けず劣らず。どちらかというとプラシド・ドミンゴの方に似ているかな。

実はWOWOWさんで放送されたメトロポリタン・オペラでのライブ映像の「ラ・ボエーム」でも主役のお針子、ミミをゲオルギウが歌っているのですが、こちらも素晴らしいです。フランコ・ゼッフィレッリによる演出で、メトの定番として親しまれているものですね。

という事で久しぶりに大好きな「トスカ」の素晴らしい演奏を聴く事が出来ました。録画映像を拙宅の80インチスクリーンで再生したのですが、大変素晴らしい画質です。放送でしたので興味を持たれた方にお聴き頂く事が出来ませんが、幸いほぼ同じメンバーによる全曲CDと映画版「トスカ」のDVDが発売されていますので、よろしかったらお聴き下さいませ。

※ 掲載した写真は放送から使わせて頂きました。

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コメント

スカルピア男爵はとても悪い役回りですが、テーマ音楽は格好良いので好きです〜^^ゞ

おはようございます。
ゲオルギウさん、美しい方ですね。2枚めの熱唱のお写真、美声が聞こえてきそうですね。ストーリーもドラマチック☆ お芝居やミュージカルは見に行ったりするのですが、オペラはTVでもちゃんと見たことがありませんでした。KONDOHさんの名解説で、見たくなりました♪

スカルピアさん、おはようございます。
あの劇的な音楽と一緒に登場するシーン、歌舞伎だったら「待ってました!」と声が掛かりそうです。
悪役みたいなキャラクターですが、このオペラでは非常に重要な役ですから、或る意味主役とも言えるのではないでしょうか。

koukoさん、おはようございます。
ミュージカルはオペラに非常に近いので、koukoさんもこのトスカは楽しめると思います。
ストーリーは劇的で、主だった4人すべてが死んでしまうという悲劇なんです、このオペラは。

こんばんは。
BSプレミアムなどで放送されるオペラを録画しプロジェクターで観てもすぐに眠くなったりして最後まで行きつかないことが多く、最近は、あまり録画することもなくなりました(笑)。
やはり、実演でないと集中できないタイプのようです。
トスカはスカルピア、オテロはイアーゴが良くないとプリマが引き立ちませんが、ターフェルは良かったみたいですね。
ゲオルギューが最近ちょっと太めなのがちょっと気がかりです(笑)。

yymoonさん、こんばんは。
録画しながら見ていないオペラが溜まっています。特にWOWOWのメトロポリタンオペラは毎週録画していましたので、溜まる事溜まる事。(笑)
好きな演目から見るようにしていますが、トスカは良かったです。
映画でもそうですが、悪役に貫禄がないと作品自体に面白さが欠けてしまいますね。

ところでyymoonさんのところへコメントを入れようとすると、ログインしないと書き込みが出来なくなっていますね。

こんばんは。
自動的に変なコメントが入って来ることがありましたので、ログインを条件にしたのですが、yahooのブログ利用者以外の方はコメントできなくなってしまうということならば、解除しなければなりませんね。どうも教えていただきありがとうございました。

yymoonさん、おはようございます。
なるほど、そうでしたか。
変なコメント、これには私も苦慮しています。承認制にしようかとか、考えた事もあります。

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