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2013年1月14日 (月)

本年の聴き初めと初荷(CD)

Wand

ブルックナー/交響曲第8番 ハ短調

ギュンター・ヴァント指揮
北ドイツ放送交響楽団

1990年11月3日 サントリーホールでのライヴ録音

Altus ALT197/8

今日は音楽です。クラシック音楽にあまり関心のない方には「え、ブルックナー? ヴァント?」と思われてしまうかもしれませんが、ご容赦。

昨年暮れ、某外資系CDショップで990円という安さで売られていたので購入しておきました。そのCDを正月に聴きましたので、書き初めならぬ聴き初めというところでしょうか。

ドイツ出身のギュンター・ヴァント(2002年没)が、手兵の北ドイツ放送交響楽団を引き連れての来日公演をNHKがライヴ収録した音源のCD化です。ひと言で申せば、朝比奈隆さん以来、久しぶりにブルックナーの名曲を堪能しました。

随分前、NHK交響楽団に客演した際に指揮したブルックナーの交響曲第5番をNHKホールで聴いた事があるのですが、その時も見事な演奏で、深い感銘を受けた事があります。当時、ケルン放送交響楽団を指揮したブルックナー/交響曲全集を持って(聴いて)いたのですが、正直それほど感銘を受ける演奏ではなく、N響とのコンサートもあまり期待もせずにホールのシートに着きました。

ところがN響の合奏能力も相まって、ブルックナーの演奏はこうでなくては、と思わせる素晴らしい演奏で、終演後のホールは怒濤の拍手喝采でした。当時、この指揮者もスタジオ録音より生でこそ真価を発揮する指揮者なのかも、と感じておりました。

晩年、ベルリン・フィルと演奏した一連のライヴ録音(第4,5,7,8,9番)の数々もなかなかの名演でしたので、今日ご紹介する演奏も期待して聴きました。第一楽章、まるで地下から沸き起こって来るようなあの素晴らしい第一主題が低弦によって奏でられた瞬間、もうブルックナーの深遠なる音楽に浸ってしまいます。オケも熱演です。

第二楽章スケルツォも素晴らしいのですが、更に感銘を受けるのが第三楽章アダージョです。第二主題の透き通るようなオケの響きには背筋に鳥肌が立って来たほど。北ドイツ放送交響楽団というオーケストラは朝比奈隆さんが指揮した時も素晴らしい演奏を繰り広げておりましたが、ドイツのオケって本当に底知れぬものを感じます。

そして弦楽器が行進曲風のリズムをきざむ中を金管楽器が壮大に奏でる第一主題から始る終楽章。じっくりとテンポを落とす第二主題との対比がとても素晴らしいです。私が少しびっくりしたのは第三主題の旋律をテヌート気味に演奏する箇所。こういう解釈は他の指揮者では聴いた経験がないですね。

ただその後、展開部に入る直前はややテンポを上げて行くので、ここはもう少し落ち着いても良いのでは、と感じました。しかしこの終楽章も全体的には名演と言えるものです。コーダの仕上げには全く以て素晴らしいとしか言いようがないです。

全楽章やや落ち着いたテンポで演奏される事もあって1枚のCDには収まり切らず(約84分)、2枚組みのCDとなっています。ブルックナーがお好きな方には是非お聴き頂きたい演奏です。

Walter3
ブルーノ・ワルター/エディション
39CD BOX SET(SONY BMG)

そして本年の初荷は↑このCD BOXです。昨年暮れ、ネットで発注していたBOXセット(入荷待ち)ですが、ワルターが米CBSに録音したものの集大成です。39枚という枚数ですが、1枚当たり200円足らずという格安セット。

近年輸入モノのBOXセットは本当に信じられないほどの安さですね。お陰で昨年はこういったBOXセットが一気に増えてしまい、うれしい悲鳴です。(笑)

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コメント

こんばんは。
90年というと、まだ、ギュントが準一流位に見られていた頃でしょうか。
私は、RCAに録音したNDRとの80年代後半のブルックナーのどこに不足があるのか判りませんでしたが、ベルリンフィルでブレークしてから、全く評価が変わりましたね。
実演に接したのは2000年のオペラシティホールでのNDRとのコンサートですが、感動しました。もっともそのときはブルックナー9番より未完成交響曲の方が良かったのですが。

おはようございます。
私も以前から欲しいと思っていたCDがAmazonで800円台というのを見て目を疑いました。嬉しいような悲しいような。連休の最終日は大荒れの天気ですが、家に籠もって音楽鑑賞にはよいかもしれませんね。

yymoonさん、おはようございます。
そうですね、日本ではベルリン・フィルを振ったブルックナーで評価が上がったように思います。
それ以来、旧録音が次々と発売され、レコード芸術誌などでも急に推薦盤が増えました。どうも日本の評論家はそういう癖があるように思います。嘗てコリン・デイヴィスもそういうところがありました。「春の祭典」がヒットした途端、発売されるもの皆推薦というような。
個人的にはヴァントのブルックナーは記事中に記述したように、N響との演奏を聴いてから自分の中でも評価が上がりました。生意気ですけど。その頃、音楽雑誌等ではまったく無視されていた指揮者でした。

koukoさん、おはようございます。
昨今、本当にCDが安くなりましたよね。輸入盤だけでなく、国内盤もかなり購入しやすくなりましたし。
嬉しいような悲しいような、まさにおっしゃる通りです。
今日はじっくり音楽でも聴きましょうか。

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