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2014年1月22日 (水)

クラウディオ・アバド氏、死去

Chopin
ショパン/ピアノ協奏曲第1番 他
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
クラウディオ・アバド指揮
ロンドン交響楽団

昨日の朝、テレビニュースでイタリア出身の指揮者、クラウディオ・アバド氏が死去されたと報じられるのを見てビックリしました。アバド氏は1933年6月の生まれですから享年80歳。

私がアバド氏の指揮した音源を最初に聴いたのはRCAに録音された「ロッシーニ/序曲集(廃盤)」でした。ロンドン交響楽団を指揮したその盤は、実にスタイリッシュな演奏解釈で、しばらく私の愛聴盤となったものでした。

Siviglia
ロッシーニ/歌劇「セヴィリヤの理髪師」全曲盤

そして極め付きはドイツグラモフォンに録音したこの「セヴィリヤの理髪師」の全曲盤です。物語はモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」の前のエピソードで、この全曲盤は私が大好きなバリトン歌手、ヘルマン・プライが十八番とも言える役どころ、フィガロを歌っており、アバド氏の軽妙な指揮振りと相まって実に素晴らしい演奏です。

Mahler3
マーラー/交響曲第3番

Mahler4
マーラー/交響曲第4番

私にとってマーラーは比較的苦手としている作曲家なのですが、アバド氏が壮年期にドイツグラモフォンに録音したマーラーは明快な解釈で、私には実に聴きやすかったので、録音が発売される度に購入して聴いていたものでした。

しかし年齢を重ねてからのアバド氏は徐々に私の好みから外れる演奏解釈になり、次第に氏の録音を購入して聴く事がなくなってしまったのです。

一番驚いた出来事と言えば、ヘルベルト・フォン・カラヤン亡き後、後任の芸術監督としてアバド氏が就任(1990年)したと聞いた時でした。私自身はベルリン・フィルとは水と油ではないかと思ったものです。アバド氏が指揮したベルリン・フィルは次第次第にフルトヴェングラー、カラヤンが二世代に渡って築き上げて来たドイツ正統派的音楽とは異なる解釈で、ベルリン・フィルそのものの「音」も大分変化したように感じています。

なので晩年のアバド氏の音楽はほとんど聴かなくなっていたのです。そうは申せ、訃報を聞くに及び、やはりショックでした。好き嫌いは別として、個性的な大指揮者が20世紀の終わりから今世紀に掛けて次々に逝去され、私にとってコンサートホールまでわざわざ出掛けて行ってまで聴きたいと思わせる指揮者がまったくと言って良いほどいなくなりました。で、仕方なく残された音源を繰り返し聴いているわけです。

クラウディオ・アバド氏はミラノ・スカラ座やウィーン国立歌劇場などを経て、前述したようにベルリン・フィルの芸術監督を歴任しておりましたが、2000年に胃癌が発病してからは治療しながらの音楽活動だったようです。

2014年1月20日、イタリア・ボローニャの自宅で家族に看取られながらご逝去されました。ご冥福をお祈り申し上げます。

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コメント

私もびっくりしました。
私が学生時代は、新々の若手と言われていたんですが、
もう80歳だったんですね。
ライブは、一度観たはずですが、確かマーラーだったと思います。
このマーラーの4番は、大好きなレコードでした。
ご冥福をお祈りします。

こんにちは。
アバドのCDはあんまり持っていないのですが、LSOとのメンデルスゾーン交響曲全集は個人的に好きです。

あと、これは後に市販されたようですが、数年前にテレビで観たルツェルン祝祭管弦楽団とのマーラーの交響曲第3番は、普段マーラーなんぞを聴かない嫁もえらく感動しておりました。
(まぁあの最終楽章は、基の出来が良いというのもありますが)

謹んでお悔やみ申しあげます。

swingphotoさん、
私も壮年期くらいまでは結構聴いていたのですが、ベルリン・フィル時代から大分変わったように思います。
マーラーは変にどろどろしたところがなく、聴きやすい解釈でした。

ぽちさん、こんばんは。
アバドのメンデルスゾーンは私も好きです。良いですよね。
近年のマーラー演奏はあまり聴いていないのですが、今日ご紹介した時代のマーラーは結構好んで聴いておりました。
奥様もアバドのマーラーに感動されましたか。マーラーが苦手の私でも聴けますので、やはり惹かれるところがあるのですね。

こんばんは。
私もアバドの記事を書きました(笑)。
持っているCD等はほとんどが協奏曲かオペラでしたからあまり聴いていなかったと言えます。
彼のまろやかな表現が歳をとってきた私には心地よくなってきたところでしたので、残念です。

yymoonさん、こんばんは。
拝見しました。
アバドは協奏曲を積極的に指揮していた人で、録音も多いですね。
ソリストもアバドだと演奏しやすいのかもしれません。

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