« 伊丹空港にて | トップページ | 大阪駅夜 »

2014年2月26日 (水)

ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番

Lisitsa

ヴァレンティーナ・リシッツァ(p)
マイケル・フランシス 指揮
ロンドン交響楽団
2009年9月12-13日
アビィ・ロード・スタジオで録音

ソチ・オリンピック、女子フィギュアスケートのフリーで浅田真央さんが演技に使った曲がロシアの作曲家、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番でした。前日のショートプログラムで彼女らしくない演技で会場の観衆だけでなく、世界中がため息を漏らしたものの、フリーではほとんど完璧の演技で大喝采を浴びたのがつい先日の事。

ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は私自身も大好きな曲で、いろいろなピアニストで聴いて来ました。今日ご紹介するヴァレンティーナ・リシッツァのCDは日本発売前に輸入盤を昨秋購入したのですが、以後繰り返し聴いている最近の愛聴盤です。

ヴァレンティーナ・リシッツァという女流ピアニスト、私は今回初めて聴いたピアニストです。購入時、CDショップの新譜コーナーでこのCDを知り、ヘッドフォンで試聴出来るようになっていたので、少し聴いてから購入しました。

最近、ニュースで内乱が報じられているウクライナのキエフ生まれで、現在はアメリカに在住しているようです。

なかなか繊細な音を奏でるピアニストですね。フォルティッシモもやや抑え気味に演奏し、楽想に実にマッチしているように思います。テンポは指揮者がリードしているのかリシッツァがリードしているのか分かりかねますが、中庸から時にやや速めのテンポを取っています。しかし歌わせるところは繊細に、そしてラフマニノフらしいセンチメンタルな面も十二分に感じさせてくれる解釈が心地よいです。

指揮者のマイケル・フランシスも初めて聴く指揮者ですが、可もなし不可もなし、という特に印象に残る指揮振りには聴こえませんでした。この演奏はピアニストのリシッツァを聴くCDでしょう。

Alexis

アレクシス・ワイセンベルク(p)
ヘルベルト・フォン・カラヤン 指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
1972年9月21-27日
ベルリン・イエス・キリスト教会で録音

もう一枚、リシッツァ盤とは対照的な演奏をご紹介しておきます。日本ではあまり人気のなかったピアニストのアレクシス・ワイセンベルクをカラヤンがサポートしている演奏です。

この演奏はとにかく協奏曲には聴こえないくらいのカラヤン節が聴けます。カラヤンの解釈は一大シンフォニーでも指揮しているかのような勇壮な演奏で、ワイセンベルクのピアノはまるで刺身のつまのよう。(^^;

しかしながらそのワイセンベルクもオケに負けじとフォルティッシモを鳴らし続ける感じで、何とも味気ない演奏です。鳴らすというより鍵盤を叩き付けているという表現の方が合っているかもしれません。聴き手のこちらは協奏曲を聴いているような気がしません。

ソリストと指揮者が聴き手をハラハラドキドキさせるスリリングな演奏とは正反対。ただただカラヤンのドイツ音楽のような指揮振りを聴く演奏だと思います。今日は敢えてリシッツァ盤とは対照的な演奏もご紹介させて頂きましたが、或る意味、これがクラシック音楽を聴く醍醐味なのです。解釈次第で楽想が全く変わるという事の。

ところでラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は1945年製作の英国の恋愛映画「逢いびき」のテーマ音楽として使われています。私もこの映画は大分前にテレビ放送で見ましたが、ラフマニノフの曲想が映画の内容に実にマッチしていました。

ちなみに監督はデヴィッド・リーン、主演はシリア・ジョンソン、トレヴァー・ハワードです。

« 伊丹空港にて | トップページ | 大阪駅夜 »

コメント

こんにちは!

私は、ウラジミール・アシュケナージ演奏のCDを聴いております。
購入時、多数のCDがあったため、古いレーベル(1986年発売)で「名演」と書かれているのを頼りに決めました(笑)。

ほかに持っている訳ではないので「名演」も「名盤」も分からないのになあとあとで思っておかしくなりましたが。

ヘッドホンで聴いていますが、なんか「いいな~」と思って聴いております。
スケール感もピアノの繊細さもダイナミック感も含めて、とても心地よいものです。


> 解釈次第で楽想が全く変わる

本当、そう思います。ライカレンズの個体差にも通じるような奥深さ・・・(違うか?)
同じ曲でも指揮者、演奏者、時期によって変わるのはよくあることですが、同じ指揮者でも若い頃、脂ののりきった頃、最晩年で違ったふうに聞こえるのもその解釈が変わってくるからなのでしょうか?
クラッシック好きのかたのレコード棚には同じ曲が何枚もあるのも、分かる気がしています。
あ、レコード棚じゃなくて、CDラック・・・じゃなくて、ハードディスク内のフォルダ、でしょうか。現在は。

こんにちは。
最近の録音は我が家には無いのですが、ワイセンベルグ/カラヤン盤は
カラヤン/コンプリート・EMI・レコーディングス第1集に入っていたので、持ってます。
他にカラヤンだと、DGのリヒテル盤も有名ですね。
何枚かある中で一番思い入れがあるのは、
リカド/アバド/CSO盤(CBS)です。

個人的にはどの録音を聴いても、最後にはフルムーンのCFを思い浮かべてしまいます^^;。

ろだごんさん、こんばんは。
アシュケナージの演奏も評判の良いものですね。
最初に聴いた演奏がお気に召さないと、曲自体も好きになれなくなったりしますので、良い演奏と巡り会われたという事だと思います。
長い間、同じ曲を何度も、何十回も聴く事が出来るのは、演奏家によって解釈が違うからなのですね。
聴いた事の無い演奏家、指揮者。最初はいろいろ期待したりしますので、それがクラシック音楽を聴く醍醐味だと思います。
私のレコード、CD棚、例えば「英雄」「運命」など果たして自分は何種類持っているか質問を受けても、即答出来ません。(笑)
そのくらいの枚数を持っていますが、皆それぞれ個性がありますので・・・。
カメラ、レンズをどのくらい持っていますか? と質問を受けて即答出来ない人も拙ブログをご覧頂いている方の中にもいらっしゃるのではないかと・・・(笑)

ぽちさん、こんばんは。
カラヤン/コンプリート・EMI・レコーディングス第1集、私も持っています。
で、第2集がタワーで9,800円で売られているのを見て、これも買っています。なので、カラヤン/EMIコンプリート・コレクションとなりました。(^^;
リカド/アバド盤は聴いた事がありませんが、皆さん好きな演奏が違うものですね。そこがまたレンズの好みなどとも同じです。
やはり人それぞれですね。

私も多分アシュケナージのレコードだったと思います。
学校時代のクラシック好きからチョイスしてもらった記憶がありますね。
彼に出会わなければ、クラシックを聴くことも、アルゲリッチやホロヴィッツ、ルビンシュタインも知らなかったでしょう。
浅田真央というか、オリンピック全体に興味が無い私ですが、
テレビからたまたまこの曲が聞こえて、あれ?ラフマニノフ???とテレビを見たら浅田真央が滑ってました。

部屋のドアを開けてボリュームを大き目にし(12時くらいか)、別の部屋で聞いたりするのが好きですね(笑)

こんばんは。
拙ブログでもこの曲を取り上げました(笑)。

1枚目のCDはジャケ買いでしょうか(笑)。
私は、今のところ、ツィマーマン・小澤で満足しています。

ワイセンベルクは人気はないはずですが、なぜか新宿西口のブックオフのクラシックコーナーでワイセンベルクのタグがあったのは意外でした。カラヤンとのコンビがいくつかあったからでしょうか。

にこらいさん、こんばんは。
おお、にこらいさんもアシュケナージ盤ですか。
一人のアーティストから末広がりにいろいろなアーティストにご興味を持たれるのは素敵な事ですね。
これがまたクラシック音楽の良いところだと思います。
今回はロシア圏での開催という事もあってチャイコフスキーの曲も使われましたし、やはり「ロシア」を意識していたのかもしれませんね。
部屋のドアを開けてボリュームを大きくして・・・って、相当周りの環境に恵まれていらっしゃるのですね。(^^)

yymoonさん、こんばんは。
やはりクラシック好きは採り上げますよね。(笑)
リシッツァのCDは確かにジャケットに惹かれたのは事実ですが(笑)、CDショップで試聴してから購入を決めました。
ワイセンベルクはカラヤンに呼ばれた時期だけのような・・・。

隣の家が直線距離でも100m以上離れてますから・・・(^^ゞ
バッハのオルガンなどは反響させた方が雰囲気あったりします(笑)

にこらいさん、
う〜ん・・・、羨ましい環境ですねぇ。
それなら部屋の遮音処理はまったく必要ないですね。
下手に遮音処理した部屋より音響効果は良さそうです。

こんにちは。
以前私は「カラヤンと言えば...DGのリヒテル盤」と書きましたが、
昨日CD棚を漁っておりましたら大きな間違いだと気が付きました。すいません。
リヒテルのDGは、ヴィスロツキ/ワルシャワ・フィルでした(DG 447 420-2)。
カップリングがカラヤン/VSOのチャイコフスキーP協で、すっかり同一指揮/オケと思い込んでおりました。大変失礼致しましたcoldsweats02


ぽちさん、こんばんは。
大丈夫です、この盤は私も知っていますので。
このリヒテル盤は昔からラフマニノフでは必ず挙げられる名盤ですね。
カラヤンとのチャイコフスキー、これは拙宅にも有りますが、両者火花散るようなスリリングな名演だと思います。
協奏曲を聴く醍醐味ですね。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 伊丹空港にて | トップページ | 大阪駅夜 »