« 富良野線風景 | トップページ | 大賀ハス »

2014年7月 2日 (水)

2006年ザルツブルク音楽祭 「フィガロの結婚」

Figaro2

モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」 K.492

ボー・スコウフス(Br)、アンナ・ネトレプコ(S)、ドロテア・レシュマン(S)、イルデブランド・ダルカンジェロ(Bs)、クリスティーネ・シェーファー(S)、マリー・マクラフリン(S)、フランツ=ヨーゼフ・ゼリッヒ(Bs) 他

ニコラウス・アーノンクール指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ウィーン国立歌劇場合唱団

2006年ザルツブルク音楽祭でのライヴ収録

独グラモフォン 073 4492(Blu-ray Disc)輸入盤

先日、私の愛聴盤でモーツァルトの「フィガロの結婚」をご紹介したばかりなのですが、本日再び「フィガロの結婚」のご紹介です。ただし、今日はCDではなく、Blu-ray Discによる映像作品です。某ショップで売れ残り品なのか、安価に売られていたのを見つけ、好きな作品だったので購入した次第です。

しかし、指揮者がアーノンクールですから性急なテンポと極端なアクセントを強調した、自分の好みとは正反対の解釈で聴かされるのではないかと疑心暗鬼になって見始めた(聴いた)のですが、良い意味で裏切られました。(笑)

序曲からじっくりと落ち着いたテンポで開始され、私は正直びっくりしたものです。時には自分のテンポ感とは違う、やや速めのところもありましたが、全体的には「フィガロの結婚」の音楽を充分堪能出来ました。

さて、歌手陣です。スザンナ役にアンナ・ネトレプコ?と、先ずは思いますよね。椿姫を始めとするイタリアオペラのプリマドンナとして一世を風靡するソプラノで、おまけに美貌の持ち主。確かに声質からはスザンナ役はピッタリとは言い難いところはありますが、容姿が良いので映像作品には最適だと思います。(^^;

何よりネトレプコは演技が上手いですねぇ。特に内面的なものを顔の表情で上手に演じています。ほとんど出突っ張りで、主役はネトレプコのスザンナという印象を受けるオペラのステージです。

肝心のフィガロですが、先日の愛聴盤で私はヘルマン・プライ以上のフィガロを聴いた事がないと申しました。その気持ちは変わりがないのですが、この映像で見るイルデブランド・ダルカンジェロのフィガロは予想外の素晴らしさでした。

声質もフィガロにピッタリですし、私はヘルマン・プライの再来と思うほど気に入ってしまいました。マスクも男臭さが良い意味で出ていますので、久々にフィガロを楽しめました。

で、この映像作品で一番ビックリしたのがクリスティーネ・シェーファー演じるケルビーノです。素晴らしい声ですね!
これまたアグネス・バルツァ以来、久しぶりに素晴らしいケルビーノに出会いました。この人の声を聴くだけでもこのディスクを購入する価値があると思います。男装も嵌っていますし。有名なふたつのアリアは繰り返し聴く価値がありますよ。

主役クラスで少し弱く感じたのがアルマヴィーヴァ伯爵を演じるボー・スコウフスです。ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ似のマスクですが、生意気な事を言わせて頂きますと、可もなし不可もなしというところ。

音楽雑誌を数年前からまったく読む事をしなくなっているので、実は現役のアーティストの知識がまったくありません。今日の映像作品も歌手陣に関してはアンナ・ネトレプコ以外は皆初めて聴く歌手たちでした。逆に申せば変な先入観を持たずに聴く事が出来るとも言えるでしょう。

ところでご紹介したこの2006年のステージですが、少し調べてみたらモーツァルト生誕250年を記念する演目で、演出がいろいろと物議を醸し出したようです。その演出を担当したのがクラウス・グートという人。日本でも二期会のワーグナー「パルシファル」の演出を担当したりしているようです。

原作にはないキューピッドが常に登場していて、私は正直見ていて煩わしく感じたものです。何より、伯爵、伯爵夫人、スザンナが三角関係として描かれているのも従来にはない演出。最後もハッピーエンドで終わる事なく、この先フィガロを交えた四角関係?はどうなるのだろう・・・という不安を残した形で幕が降ります。

伯爵から命令されたケルビーノの兵役を逃れさせてあげようとする伯爵夫人とスザンナが、ケルビーノを女装させるシーンがありますが、ここの演出は少々やり過ぎだろう・・・と感じます。伯爵夫人とスザンナ、そしてケルビーノとの三角関係を連想させる「どぎつい演出」で、私は少々不快感を感じました。(^^;

当時、チケットがプレミア価格になったらしいです。とにかくネトレプコがスザンナを演じる事、そして物議を醸した演出と、大変な話題になった上演のようですね。何しろ私は音楽雑誌をまったく読んでいないので、当時の上演記事も知らなかったわけです。NHKでも放送があったらしいのですが、私は見落としてました。

演出に多少の不快感は感じましたが、Blu-rayで見る映像は大変に綺麗で、音楽作品としては大変レベルの高い演奏である事に違いはありません。

« 富良野線風景 | トップページ | 大賀ハス »

コメント

おはようございます。
モーツァルトの「フィガロの結婚」ですね。
オペラは、CDで聴くのもよいですが、劇場(映像)で観ると
喜劇の面白さが分かって、楽しめると思います。
イタリア語が分からないので、劇場に行く前に
いつも対訳を読んで予習をして出かけたものですが、
原作にはない演出・・・というのには、驚いてしまいました。(*_*)

でも、しばらくオペラを観ておりませんので、NHKの放送からでも
また観始めてみようかなぁ・・・と、思いました。(^^)

Maruさん、こんばんは。
はい、また・・・・フィガロです。(^^;
モーツァルトのオペラの中でも一番好きなものですから、Blu-rayディスクが安く売られていたのでつい購入しちゃいました。
オペラはやはりホールに行けなければ、こうした映像ソフトで見るのが一番です。
今回購入したのは輸入盤なのですが、字幕スーパーが用意されているのは英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語と・・・、中国語なんです。
売れる数からすれば中国語より日本語だと思うのですが・・・(^^;
まぁ、私の場合は何度も聴いている「フィガロの結婚」なので、歌っている内容が分かっているので字幕無しでも充分楽しめました。(^^)

こんばんは。
ネトレプコはスザンナには向いていませんでしたか?
少し個性が強いのでしょうか。才女スザンナが表面的に出過ぎてしまうのかなと想像してみました。

ベーム盤の記事を拝見して、早速中古ですが購入しました。その店にハンス・ロスバウト指揮の「フィガロ」がありましたので、これも購入してみました。リタ・シュトライヒのスザンナが目玉です。出だしからわくわくするテンポの良さで、これは拾いものでした。

今晩は。最初に手に入れたフィガロの結婚は、アーノンクール先生の1993年のオランダライブ録音盤です。紹介されているブルーレイのフィガロも面白そうですね〜

yymoonさん、こんばんは。
ネトレプコ、スザンナに向いてないという事はないです。ただ、自分のイメージはもう少し線の細い声質が合っていると思っておりましたので。
でも、なかなか魅力的なスザンナです。伯爵が惚れるのも無理ないですね。(^^;;
ロスバウトなんて、大分前の録音なのでしょうね。シュトライヒのスザンナ、他の指揮者で聴いたような気がしますが・・・、ハッキリ覚えていません。

スカルピアさん、こんばんは。
そうでしたか。私はどうも癖のある指揮者、というイメージが付き纏っておりまして、いけませんね。
このフィガロは名演でした。こちらも是非ご覧になってみて下さい。演出をどう思われるか、興味があります。(^^;

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 富良野線風景 | トップページ | 大賀ハス »