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2019年2月 6日 (水)

DENON DP-400

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DENON DP-400

駆動方式 : ベルトドライブ
モーター : DCサーボモーター
回転速度 : 33 1/3、45、78回転
ワウ・フラッター : 0.1% WRMS
S/N比 : 62dB

トーンアーム : スタティックバランス
アーム有効長 : 220mm
針圧可変範囲 : 0 〜 4.0g(1目盛り : 0.1g)
適合カートリッジ自重 : 5.0 〜 13.0g
付属カートリッジ : MM型
最適針圧 : 2.0g

フォノイコライザー内蔵(MM型のみ対応)

外形寸法 : W414 x H105 x D342mm
質量 : 5.6kg(ダストカバー含む)

往年の名演奏家を聴くために戦前、戦後に発売されていたSPレコード(78回転)をコレクションしている事は大分以前に拙ブログで記事にしていますが、そのSPレコードを聴く度に配線のやり直しとイコライザーアンプのセッティングが面倒でした。

ではと、SPレコード専用に78回転付きのレコードプレーヤーで安価な製品はないものかと探したのです。比較的リーズナブルな価格で78回転付きなんてほとんど無いのですが、見付けました。それが今日ご紹介する日本の老舗オーディオメーカー、デノン(DENON)製のベルトドライブ式プレーヤーなんです。

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ご覧のようにモーターの動力をベルトでプラッター(ターンテーブル)を回転させます。

実売は僅か4万円少々です。百万円以上のレコードプレーヤーをお使いのハイエンドユーザーさんからは大笑いされる価格です。(^^;

正直私もこの価格ですから、LPレコードの音にはまったく期待していませんでした。78回転でSPレコードがかかれば良いと。SPレコード再生時は単体のフォノイコライザーアンプ(マランツ製)を通しますので。

SPレコードとLPレコードではイコライザーカーブが違うのでLP用のイコライザー(RIAA)で再生しますとSPは高音の出ないモガモガした音になりますが、私が所有するマランツ製イコライザーアンプはSPレコード用のイコライザーカーブが三種類内蔵されています。

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ところが、このプレーヤーは「良い意味」で期待を裏切ってくれたのです。試しにと、LPレコードの愛聴盤を付属カートリッジで再生してみたら、期待以上の音を出してくれたのでビックリ!

但し、プレーヤー内蔵のフォノイコライザーは使わずに、アンプのPHONO端子に直に接続です。周波数レンジはそこそこですが、4万円ほどのプレーヤーでもこれだけの音を出すんだ・・・と、早くも購入して良かったと思ったものです。

また、写真のトーンアームもカートリッジの音の違いを良く出してくれます。ちなみにこうしたトーンアームも単体で売られているのですが、中には税別 2,600,000円という価格の製品も有ります。トーンアーム一本の価格がですよ。あ、桁数の打ち間違えはしていませんからね。(^^;

記事によるとDP-400は新設計で、DENONさんをすでに引退している嘗てのエンジニアさんたちを集め、トーンアームから何から、すべて新たに設計してもらったらしいです。まるで、パナソニックさんのSL-1200復活劇みたいですね。(^^)

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これがダストカバーです。普通、プレーヤー本体に上から被せる透明のアクリルカバーですが、この機種はプラッターの上に乗せ、プラッターとトーンアームをカバーするタイプで、レコードを聴く際は、

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こうしてレコードジャケットを立て掛けておけるのです。ジャズを聴く時にはジャズ喫茶的雰囲気を醸し出します。(笑)

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さて、DP-400は予想以上に音が良かったので、アクセサリーで更なる音質アップを図ります。プレーヤーのインシュレーターの下に、使っていなかったTAOCのインシュレーターをかましてみました。これで少しレンジが広がり、

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更に、DP-400付属のトーンアームケーブルをPanasonic SL-1200 Mk4に接続していたオヤイデ電気のトーンアームケーブルに交換してみると、これはもう音がひと皮むけました。いやいや驚きました。SL-1200に負けない音を出すようになりましたので。

更に、プラッターのゴムシートをSL-1200 Mk4のプラッターに乗っているゴムシートに変えてみると、これまた良い変化。この結果を受けて、現在市販のシートを物色中です。(^^)

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こうしたスタビライザーも使ってみましたが、これは逆効果のようでした。音の重心は下がりますが、伸びやかさが抑えられてこじんまりとした感じになります。もう1個、マイクロ精機製の更に重いスタビライザーも乗せてみましたが、自分の好みではNGでした。このDP-400は何も乗せない方が良いでしょう。

しかし、これで4万円!?
海外メーカーの中国と日本の富裕層向け数百万円もするレコードプレーヤーを使わなくても、老舗日本メーカーの安価な入門機的製品ですら、水準を大きく上回る音を出してくれるのだと、今回身を以て体験出来ました。

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これがDP-400付属のMM型カートリッジ。周波数レンジはほどほどですが、中音域のしっかりした音を出します。これを・・・、

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SHURE V-15 Type III

同じMM型のシュアーに変えると一気に周波数レンジが高低に伸びます。東北を代表するジャズ喫茶、一関「ベイシー」のマスターご愛用のカートリッジですね。シュアーはやや明るめの音作りですが。

シュアーでは他にM44Gも持っていますが、こちらの方がやや荒削りで面白いです。横浜・野毛のジャズ喫茶「ちぐさ」がM44Gを使っているようです。

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Fedelity-Research MCX-5

イケダラボの創始者、池田勇(故人)さんがイケダラボの前、フィデリティ・リサーチ社時代に手掛けたMCX-5、私の大好きなカートリッジなのですが、これがまた良い音を出してくれます。そうそう、光悦もこのアームは相性が良かったです。

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私が所有する宝石たちです。昨年、DENON DL-103シリーズ3個とオルトフォンのSPUを売却しているのですが、まだこれだけ残っています。もっと整理しないと・・・(笑)

という事で、これからアナログレコードをもし聴いてみたいと思われる方にはお薦め出来るレコードプレーヤーです。購入状態、素のままでも充分な音を出してくれますので。

ところで、私は以前こんな重厚長大なレコードプレーヤーを使っていました。

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マイクロ精機製(後年、会社は解散)

砲金製9kgのプラッターを糸でドライブするのです。トーンアームもSME(英国)の3010RとSAEC(日本)を2本、プラッターの周りを囲むように3本のトーンアームをセットしていました。(^^;

で、当時勤め先の大先輩の影響を受けてSPレコードにまで手を出したため、78回転付きのレコードプレーヤーが必要になり、

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このTechnics(パナソニック)製のダイレクトドライブ式プレーヤーを入手する事になりました。もう、大分前の事ですが。その後の売却時、取説を添付し忘れたようで、最近押入れから出て来ました。(笑)

トーンアームのパイプは交換式で、取説の写真に見えるストレート型だけでなくS字型も使えるのですが、このレコードプレーヤーも実は大きく重いのです。

重厚長大式のレコードプレーヤーを2台使い分けておりましたが、パナソニックさんからコンパクトなSL-1200シリーズの第四世代が発売されました。SL-1200シリーズはクラブDJからの需要で大変な人気機種になりましたが、第二世代、第三世代はまさにそのDJ用を意識したモデルでした。

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Technics SL-1200 Mk4

しかし、第四世代はピュアオーディオに特化したモデルに戻り、第三世代までトーンアームケーブルは本体からの引き出し式だったものが、RCAピンジャック出力に変わり、本体の作りもより強固になり、初めて78回転付きのモーターになったのです。2010年で製造が終わったSL-1200シリーズですが、78回転が乗ったのはこの第四世代だけです。

その時代はもうCD中心に音楽を聴いておりましたから、重厚長大な2台のレコードプレーヤーは売却し、コンパクトなSL-1200 Mk4を導入する事に。

そのSL-1200 Mk4も20年近く使い続けておりましたが、ただの一度も故障する事はありませんでした。そろそろ新しいレコードプレーヤーに変えても良いなと思い、最近オーディオショップに買い取ってもらっています。

で、その買取金額に驚愕!
私は当時新品を6万数千円で購入しているのですが、今回の買取金額は何と5万8千円弱。信じられない買取金額ですよね!
6万数千円の製品を20年近く使って来たのに、買取金額が5万8千円。それはもうウハウハな気分です。(笑)

SL-1200シリーズはパナソニックさんが製造を終えてから中古市場での引き合いが多いようです。もちろんDJ業界からですが。なので、買い取ったSL-1200シリーズはあっという間に掃けてしまうらしいです。多分、買取金額の倍くらいでは売れるのでしょう。新品売価より中古価格の方が高くなるのはカメラ、レンズでもありますよね!(^^)

SL-1200 Mk4が思わぬ高値で売れたので、次のレコードプレーヤーを現在物色中ですが、DENON DP-400が思いのほか良い音を出してくれているので、しばらくこのままでも良いか・・・とか思案中。

そうそう、パナソニックさんが先月だったか、安価なSL-1200をまた夏くらいから生産、発売する事を発表しました。もしまた発売されると、今までのSL-1200シリーズの中古市場は一気に下落するものと思われます。私は良い時に手放したのかも。(笑)

※ DP-400とSL-1200 Mk4の製品写真はメーカーwebサイトから借用しました。

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コメント

おはようございます。
何事も趣味の世界は奥が深いですね^^
???の連続ですが、アームのコレクションの美しさに目を引かれました。
以前、釣り好きの知人の毛針のコレクションを見せてもらったことがあったのを思い出しました^^
レコードはこうしてアナログの世界が楽しめるようですが、
カメラはむずかしくなりそうですね~。

 おはようございます。

  DP-400、良さそうですね。
 ブログの記事前に紹介してもらい、恐縮です。私の場合は、予算とともに、置き場所が問題です。
 これが解決できたら、入手したいです。

 TASCAM DR-07MK2-JJという、リニアPCMレコーダーでスピーカーから出てくる音を録音しています。
 DP-450の方だと、録音できるので、聞き比べたく思っています。

koukoさん、こんばんは。
趣味の世界、私は凝り性の性格なのが災いしています。お陰でついつい深みにハマりますので。(笑)
でも、趣味の世界って、興味のない人から見ると「何が面白いんだろう?」と思われているのですよね・・・。
私は最近、時々大学で教鞭をとっているという方から私の写真撮影について、「そんな事をやって何の意味があるんですか?」と言われました。(^^;
ちなみにその方(男性)は70歳近いと思いますが、タカラヅカを見るのが趣味のようです。男の私には理解出来ないですが。(笑)

pyosidaさん、こんばんは。
DP-450はおっしゃるようにUSBメモリにレコードの音源をデジタルデータとして記録出来ます。
その分、価格が少し高いですが、スピーカーからの音をPCMレコーダーで録音されていらっしゃるなら、DP-450の方が良いでしょうね。
発売されて間もないですから、まだまだじっくりご検討してください。私は78回転が必要だったのでDP-400になりましたが、pyosidaさんの場合は比較検討するモデルが沢山ありますので。

KONDOHさん、ご無沙汰しています。久しぶりに覗いたら、凄いことに!
私もアナログ盤は好きで、見つけたらLPレコードを買ったりして、プレーヤーもSPEC+というヤツを持っていますが、、、箱に入れたままで使ったことがない^^ゞただ、音色については、出口が一番重要だと気が付きまして、毎日スピーカーを睨みつけています。

ROCKSさん、こんばんは。
あらあら、プレーヤーご購入されたのに、箱に入ったままなのですか?
確かに出口が一番重要ですね。出口が決まったら次に重要なのは入口です。
最近、レコードが人気を取り戻していますね。日本も右肩上がりの需要ですが、欧米は日本以上らしいです。
ROCKSさんも箱からプレーヤーを出して使ってあげてください。

 こんばんは。まだ、起きておりました。

 レコードプレーヤーですが、数か月前、amazonを見たら、1万円台でDENONの DP-200USB-Kがありました。
 先月、何かの関係で見たのが、TEAC - TN-350で2万円台です。

 カメラならばそれなりにわかりますが、レコードプレーヤーの場合は、よくわからないのが現状です。
 私の場合は、音楽を聴くのも、CDをWAVにしたものや、ハイレゾ音源をUSBメモリー経由が多いです。
 ですから、一般の愛好者よりは、軽い感じです。

 レコードプレーヤーの場合、標準価格はあるのでしょうか。お勧めのものならば、4万円台ですね。

pyosidaさん、こんばんは。
調べてみました。
DP-200USBはヨドバシでも定価の半額ですね。TN-350はもう少し高くなりますが、この二つでしたらTN-350の方をお薦めします。
DP-200USBはフルオートプレーヤーでして、再生も停止も自動でアームが動きます。ただ、こうしたメカニズムにもコストが掛かっているのと、経年変化で故障しやすいという事もあるかもしれません。自分が使った事がないので断定は出来ませんが。
レコードプレーヤーは筐体、トーンアーム、カートリッジそれぞれ個性を持っていますので、どれかひとつ違っても音は変わります。
DP-200USBはフルオートのためにトーンアームがそれ用に作ってあり、TN-350やDP-400のトーンアームより劣る事だけは間違いありません。
しかし、単にUSBメモリに記録出来れば良いので・・・という事であればDP-200USBでも問題ありませんし、何より老舗のオーディオメーカーですからそれなりに信頼して良いと思います。

さて、レコードプレーヤーに標準価格というものがあるのか・・・ですが、これはもう人それぞれの価値観次第なのです。オーディオ製品全般に言える事ですが、「支出額 vs 音」になります。この金額なら自分の求める・・・この程度の音は出してもらいたい・・・という。
今まで、私自身のレコードプレーヤーの価格に関しては最低でも10万円以上・・・出さないとそれなりの音は出ないのでは?
と思っていたのですが、DP-400でその思い込みは見事に崩れました。(笑)

私はレコードプレーヤーの初心者ですが、DP-400の購入を検討中ですか、こちらの記事を読み、購入に意欲的になりました。
インシュレーターやトーンアームケーブルで音がよくなることが、勉強になりました。出来たらそれぞれの型番を教えて頂けると嬉しいです。
それからフォノイコライザーはテクニクスの2万円のを持ってるのですが、内蔵イコライザーを使用した方がよろしいのでしょうか?
どうかご教授をよろしくお願い致します。

和田一郎さん、拙ブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。
DP-400のご購入をお考えですか。
レコードプレーヤーはどこをいじっても音が変わります。
ターンテーブルのゴムシート、出力ケーブル、インシュレーター等。
中でもカートリッジの交換が一番変化が大きいです。そのカートリッジでさえ、取り付けるヘッドシェルによっても変化があります。カートリッジからのリード線然り。
ですから凝りだすと切りがなくなり、下手すると何が良いのか堂々巡りになり兼ねません。
しばらくは何もいじる事なく使い続ける事をオススメします。そうしますと素の音を把握出来るようになりますので、その後に少しずつ手を入れると良いかと思います。
記事中に登場しているケーブルやインシュレーターはすでに販売が終了しています。何より手持ちで使っていなかったものを当てがってみたわけです。
それと、私が使ったものが必ずしもベターとは限りません。アクセサリーだけは雑誌などでベタ褒めされていても信用してはいけません。ご自身で使ってみなければ分からないという事が事実なのです。使われる環境が人それぞれですから。
フォノイコライザーをお持ちですか。それでしたらプレーヤー内蔵と聴き比べをされまして、お好みの方をお使いになられればよろしいかと思います。
楽しんでくださいませ。

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