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2019年3月 8日 (金)

私の愛聴盤 第26回

2687

ベートーヴェン/交響曲第6番「田園」へ長調 作品68

カール・ベーム 指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

1971年5月、ウィーン・ムジークフェラインザールでの録音

ESOTERIC ESSG-90191(SACD/CD Hybrid)

今迄、何十回聴いたか自分でも覚えていないほどの愛聴盤をご紹介させて頂きます。

年代の古い録音で恐縮ですが、演奏録音とも最高です。カール・ベームがドイツグラモフォンに残したベートーヴェン交響曲全集の中の一曲ですが、私は未だにこの録音を超える演奏に出遭っていません。過去聴いて来たLP、CDに限定してという事ではありますが。

「田園」の名演奏というと、古くはブルーノ・ワルター/コロンビア交響楽団とか、アンドレ・クリュイタンス/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の録音が有名ですが、私はそれらよりベームの方を上に取ります。

ベームのスタジオ録音って生真面目すぎてあまり面白くないのですが、この「田園」についてはその生真面目さが良い方向に働いたのではないかと思います。まさに楽想にピッタリという感じです。

「田園」のような楽曲はフルトヴェングラーみたいにやたらとテンポが動くと落ち着いて聴いていられません。その点、ベームはインテンポで曲を進めますが、第四楽章ではティンパニを強打させたりして嵐の描写を引き立てています。

ロマン派の作曲家に大きな影響を与えたとされる各楽章の標題。

第一楽章 田舎に着いた時の楽しい気分
第二楽章 小川のほとりの情景
第三楽章 田舎の人々の楽しい集い
第四楽章 雷鳴、嵐
第五楽章 牧歌 嵐の去った後の喜ばしい感謝の気持ち

ベームの演奏解釈はこれらの標題にまさにピッタリ。第二楽章の小川の情景、ウィーン・フィルの弦の音色は例えようがないほどの美しさ。楽章終結部分にはあのお馴染みのフレーズが木管楽器で奏されますが、何とも言えない鄙びた音色が素敵です。フルートがナイチンゲール、オーボエがウズラを、クラリネットがカッコウを模して吹かれる例のところです。

前述したように第四楽章ではティンパニが活躍しますが、実に小気味良いです。この辺りはライヴ録音と間違うほどベームの迫力ある指揮ぶりに感嘆します。

そして第五楽章冒頭の抑えたテンポに乗って奏でられるヴァイオリン群の音色の素晴らしさは、適切な言葉が見つからない、言葉では形容し難い美しさです。ああ・・・、この録音がウィーン・フィルで本当に良かった! そう思わせる演奏なのです。

クラシック音楽ファンにとっては耳タコになっている「田園」だと思いますが、私はこのベームの録音は何度聴いても飽きません。ベームのベートーヴェン交響曲全集、私は「運命」「田園」「合唱」の三曲はいずれも名演奏と思っています。

冒頭のジャケット写真はつい最近、高級オーディオブランドとして名が通っているESOTERICから発売されたSACD/CDのハイブリッド盤です。大好きな演奏なので通常盤のノーマルCDを持っていながらも購入したわけです。

しかし、国内廉価盤も普通に売られていますので、私の駄文に影響されて「ちょっと聴いてみようか」と思いましたら、その廉価盤で充分な音質ですのでお薦め出来ます。是非お聴きになってみてくださいませ。

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