SACDを楽しむ(2)
チャイコフスキー/後期交響曲集
ヘルベルト・フォン・カラヤン 指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ESOTERIC ESSG-90197/9
チャイコフスキー/後期交響曲集
ヘルベルト・フォン・カラヤン 指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
EMI ミュージック・ジャパン TOGE-12050-52
カラヤンはチャイコフスキーの交響曲を繰り返し録音しておりますが、ウィーン・フィルとの録音は昨日ご紹介したブルックナーと同じく、カラヤン晩年の録音になります。対してベルリン・フィルとの録音はカラヤン全盛期と申して良いと思いますが、1971年9月に一気に三曲を録音。
演奏はもう対極的と申して良いかと。特に第4番、ベルリン・フィルとの演奏は攻撃的と言っても良いくらい劇的演奏で、私はもうノックアウトを食らったくらいです。大分前に「私の愛聴盤」で掲載したように、未だにこの録音を凌ぐ演奏に出遭っていません。
ウィーン・フィルとの第4番はオケの違いもありますが、実に落ち着いた演奏で、何か淡々と曲が進んでいくような感じです。しかし、それが功を奏して第5番、第6番「悲愴」はベルリン・フィルとの演奏より更に味わい深い解釈が聴けます。
モーツァルト/ピアノ協奏曲第20番 ニ短調、第21番 ハ長調
フリードリッヒ・グルダ(p)
クラウディオ・アバド 指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ESOTERIC ESSG-90182
ベートーヴェンの演奏も素晴らしいですが、グルダのモーツァルトも良いですよ。カデンツァはグルダオリジナルを聴く事が出来ます。そういうところはジャズもプレイするグルダならではというところでしょうか。ジャズは即興演奏がメインですからね。
ドヴォルザーク/チェロ協奏曲 ロ短調
ピエール・フルニエ(vc)
ジョージ・セル 指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
TOWER RECORDS PROC-2025
2017年、PCMデータを改めてDSDにリマスタリング。
ロストロポーヴィチも良いですけど、フルニエのチェロもまた違った良さがありますね。最近のお気に入りディスクです。
ベートーヴェン/交響曲全集
カール・シューリヒト 指揮
パリ音楽院管弦楽団
TOWER RECORDS TDSA-16/21
この全集はアナログレコードでも、通常のCDでも持っているし、第9番「合唱」に至っては仏パテのオリジナル盤(レコード)をも持っているのに、買ってしまいました。セールで30%引きという値札を見たものですから。(笑)
シューリヒトのベートーヴェンはフルトヴェングラーや朝比奈さんのこってりとした解釈と違い、ストレートティーを飲むような、スッキリとした演奏を聴く事が出来ます。
ハイドン/交響曲第2番 ハ長調
ブルックナー/交響曲第0番 ニ短調
朝比奈隆 指揮
札幌交響楽団
TOWER RECORDS TWFS90007
朝比奈さんには珍しい、札幌交響楽団を指揮した時のライヴ盤です。朝比奈さんはブルックナーの交響曲とハイドン初期の交響曲をカップリングして演目とする事が多かったので、曲目合わせとしても珍しい記録となっています。
ベートーヴェン/交響曲第5番 ハ短調「運命」、第7番 イ長調
ウィルヘルム・フルトヴェングラー 指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
EMIミュージック・ジャパン TOGE-11003
え!? フルトヴェングラーのSACD?・・・って、思われるかもしれませんね。(笑)
ここに収録されている第7番は大分前に「私の愛聴盤」でご紹介した、新発見のオリジナル・マスターテープからのSACD化なのです。
しかし、「わざわざSACDで聴かなくても普通のCDで充分でしょう、フルトヴェングラーの録音なら」と反論されても言い返せないです。(笑)
でも、一応英EMIの正式なスタジオ録音ですから、残響音などにはSACDらしさが出ています、と言い訳を。(^^;
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