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2019年6月25日 (火)

スーパーオーディオCD誕生20年

3101

シューベルト/アルペジオーネ・ソナタ
シューマン/幻想小曲集、民謡風の5つの小品

ミッシャ・マイスキー(チェロ)
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)

ESOTERIC ESSD-90201

拙ブログで時々「SACDを楽しむ」という記事を掲載して来ましたが、音楽とオーディオにあまり関心がない方は「SACDって何?」と思われていらっしゃるかもしれませんね。一般的に浸透しているコンパクトディスク、所謂CDは良くご存知かと思いますが、SACDはCDの上位フォーマットになる音楽ディスクメディアなのです。

ディスクそのものは一般的な音楽CDと同サイズ、直径12cmの光ディスクです。ちなみに普通の音楽CDは1980年にフィリップスとソニー両社によって規格が決定。当初12cmのディスクに60分の音楽が収録出来るよう考えられましたが、当時のソニートップが世界的指揮者、カラヤンに見せたところ、「私のベートーヴェン第九交響曲が一枚のディスクに収まるようにして欲しい」と言われ、記録ピッチを詰めて74分の音楽データが収録出来るようになったとか。これは有名な逸話ですね。

※ CDの仕様は以下の通り

データ形式 : リニアPCM
サンプリング周波数 : 44.1kHz
量子化ビット数 : 16bit
周波数帯域 : 20Hz〜20kHz
チャンネル数 : 2chステレオ

※ 対してSACDはというと

データ形式 : ΔΣ(デルタシグマ)変調
サンプリング周波数 : 2.822MHz
量子化ビット数 : 1bit
周波数帯域 : 20Hz〜100kHz
チャンネル数 : 2chステレオ、5.1chサラウンド

デルタシグマ変調・・・何それ?
まぁ、難しい専門用語はあちらに置いといて、当初のCDは高域が20kHzでバッサリ切れてしまっていたのです。人間の可聴帯域以上は必要ないだろう・・・という考えだったのですね。しかし、楽器には「倍音」と言われる整数倍の高周波がありまして、これが人間の耳には心地よく聞こえるわけです。当然CDフォーマットの20kHzを超える高周波なのです。

CDが発売された当初、アナログレコードに比較して音が良くないと言われたのは、高域を20kHzで切ってしまった事が原因と、多くの識者が唱えたため、やがてCDの上位フォーマットとして1999年5月、「スーパーオーディオCD」という音楽ディスクが発売されたのです。で、今年が丁度SACD誕生20年の節目となりました。私は某ハイエンドオーディオ雑誌の特集で誕生20年を知ったわけですが。(^^;

しかし、期待されて登場したものの一般にはSACDの存在をあまり知られてはおらず、その後発売点数も減少の一途。ノーマルなCDプレーヤーの音質向上が目覚ましく、通常のCDで何ら不満のない音質で音楽を聴く事が出来るようになりました。実際、同じ音源をCDとSACDとで比較試聴しますと、拙宅では音の空間表現、ホールトーンの出方、消え方にハッキリと違いを感じるくらいです。

ただ、再生装置のグレードが上がる毎にその差は歴然として開いて来る事をショップのオーディオ機器新製品試聴会などで確認しております。一時は消滅しかかっていたSACDもこの数年の間にCDショップのタワーレコードさん始め、オーディオメーカーのESOTERICさん、ハイエンドオーディオ雑誌を刊行しているステレオサウンド社等が往年の名演奏をSACDとしての発売を推進してくれています。

それも旧マスタリング音源をそのままSACDとして発売するのではなく、本国レコード会社のテープ保管倉庫を漁り、より品質の良いオリジナル・アナログマスターテープを探し出し、その多くを下手に音を弄らないフラットトランスファーで直接DSD(SACDのフォーマット)化してからSACDとして発売してくれています。

「何だ、そんな新鮮な音源をSACDだけで発売しているのか・・・自分はSACDプレーヤーなんて持っていないし」と思われた方、全く問題ありません。これらのSACDはその殆どがSACD層と通常のCD層の二層(ハイブリッド)で記録されておりますから、一般的なCDプレーヤーでもCD層を読み込んで再生してくれますので。CD層はSACDフォーマットをCDフォーマットにダウングレードしてマスタリングされているのです。

冒頭のジャケット写真は6月20日にESOTERICさんから発売されたばかりのSACDです。以前、「私の愛聴盤」でロストロポーヴィチの演奏でご紹介したシューベルトのアルペジョーネ・ソナタをミッシャ・マイスキーとマルタ・アルゲリッチが演奏しています。大好きな曲だったので購入してみたら、これがまぁ・・・ロストロポーヴィチと甲乙付け難い名演奏で、私は大感動を受けました。このところ毎日のようにこのSACDを聴いています。

この盤もハイブリッド盤ですから通常のCDプレーヤーで聴く事が出来ますので、品切れにならないうちに是非お買い求めください。本当に素晴らしい演奏、マスタリングです。同時収録されているシューマンの曲も実に素晴らしい!

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コメント

KONDOHさん、おはようございます。
今回紹介いただいたESOTERICさんのSACDを購入しました。
こちらも素晴らしい演奏ですね。
アルペジョーネ・ソナタ、お気に入りの曲になりました。

ななさん、こんばんは。
おお!
こちらのSACD、ご購入されたのですね。^_^
本当に素晴らしい演奏です。
お気に入りの曲になったとの事。ご同慶の至りであります。

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