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2019年8月18日 (日)

時を超えて今

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TRIO '64/BILL EVANS

リトル・ルル
オールウェイズ
サンタが街にやってくる
ダンシング・イン・ザ・ダーク
他 全8曲

ビル・エヴァンス(ピアノ)
ゲーリー・ピーコック(ベース)
ポール・モチアン(ドラムス)

1963年12月18日、ニューヨークにて録音
米Verve V6-8578 オリジナル盤(アナログレコード)

手持ちのCDを処分しに某ショップに行った時の事。査定を待つ間、ジャズのコーナーを暇つぶしに見ていようとしたら、丁度その日は「オリジナル廃盤セール大量放出」というセールの初日だったのです。

まさに暇つぶしにどういう盤が出たのか餌箱を見ていると、ビル・エヴァンスが何枚か出ていました。その中に、米Verve盤で私の好きなアルバム「TRIO '64」が二枚あったのです。一枚は普通にプライスタグに盤の状態(Bランクでした)、センターレーベルの種類(黒T)その他が記述されていたのですが、もう一枚は何と「未開封」となっているのです。

「え!? オリジナル盤の未開封品!」と、少々驚きました。欧米のレコードってクラシック、ジャズ問わず日本と違い、新品時はほとんどファクトリーシール(シュリンクとも言う)されています。台所用品のラップのような薄いビニールで完全密封されているわけです。未開封品という事は実質新品という事か・・・と、購入を迷いました。

開封していないのでプライスタグには当然盤の状態表示などなく、「未開封 ◯円」と簡単な表記しかありません。価格はもう一枚の盤質Bランク品のおよそ2倍の値付けがしてあります。私は未開封品なんて眉唾もんじゃぁないの・・・と、二枚を両手に持ちジャケットの体裁をしげしげと比較して穴が開くくらいチェックしました。(笑)

ジャケット(見開きです)の作りはまったく同じ。盤質Bランク品の方はジャケットのあちこちに黄色染みが出来ています。白っぽいジャケットですから経年劣化で紙質が黄ばんで来るのと、所有者が聴く度手にする時の手指の脂なども黄色い染みの原因になりますからね。対して未開封品の方はというと空気に触れていませんから全面綺麗です。多少クリーム色っぽいですが、元の色は真っ白だったのかどうか分かりません。半信半疑でその日は結局買わずに帰宅。

しかし、やはり気になり、もしまだ残っていたら購入しようと、後日もう一度ショップに行ったのです。そうしたら有りました。で、購入という事に。(笑)

帰宅してファクトリーシールをカッターを使って開封してみると、ジャケットはコーティングしてある事にビックリ! モダンジャズの人気レーベル、ブルーノート盤のジャケットも初期の頃はビニールコーティングされていて、コーティングの有無で初版プレスか再プレスか、などその他、いろいろとオリジナル盤の見極めには知識が必要となります。

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これがセンターレーベルです。Bランク品の方のプライスタグに表記されていた「黒T」という意味がこのセンターレーベルの事。黒のレーベルにTの字のようなマークが入っています。ただ、ブルーノート盤に関しては私も多少知識はありますが、Verve盤に関してはまったくないので、この盤がファーストプレスなのかセカンドプレスなのか、ネット検索してみました。

そうしたらジャズ廃盤レコードショップ店主さんのサイトがありまして、そこに各ジャズレーベルのオリジナル盤の見分け方が事細かく記述してあるのです。記事を見ると、Verveの創始者ノーマン・グランツは1961年にVerveをMGM(ミュージカル映画で有名)に売却。以後、レコード番号はモノラルがV-0000、ステレオがV6-0000に変更されています。

センターレーベルは黒にシルバーの"T"が入り、下部には"A DIVISION OF METRO-GOLDWYN-MAYER, INC."と印刷。私が購入した「TRIO '64」は1963年12月の録音ですから、VerveがMGMに売却された後の録音という事で、まさに上記に当て嵌まる事になります。盤はステレオ盤で、レコード番号はV6-8578で該当。尚、同サイトによりますと"A DIVISION OF METRO-GOLDWYN-MAYER, INC."表記は1969年、V6-8792まで確認しているとの事。

という事は、私の購入した盤はおよそ「半世紀の時を超えて」我が家にやって来た事になります。アメリカで約半世紀前にプレスされたレコードはジャケットに収められて密封。半世紀後に日本の空気を吸った事になります。(笑)

まぁ、この盤がファーストだろうがセカンドだろうが、はたまたサードプレスだろうが、やはり「音」の方が気になります。私は先ず両面を通して聴きました。
いや〜・・・元々お気に入りのアルバムですから、すっかり楽しんで聴く事が出来ました。もしかして、CDより音は良い?

という事で、次は手持ちのCD(リッピング)と鳴き合わせをしてみました。そうしたらエヴァンスのピアノの音が違う。CDの方はレコードの音に比べると若干一枚ベールを被ったような音。更にはドラムス、スティックでシンバルを叩く音は勿論、軽くシンバル上部を叩くカツーン、カツーン♪という金属的響はレコードの方がリアルです。

やはり録音されて直ぐにプレスされたレコードは「鮮度」が違うという事ですね。昨今、往年の名演奏がマスターテープから直にSACD化されていますが、幾らオリジナルテープからの復刻とはいってもアナログテープの経年劣化(磁性体剥がれ、保磁力の弱化等)は避けられません。半世紀以上前、アナログテープに記録されたばかりの音が直ちに刻まれたレコードは音の劣化無しに今、拙宅で蘇った事になります。

CDで何度も聴いていたアルバムですが、このレコード入手後はまたまた繰り返し聴いております。ジャケットのデザインが少し傾いて製作されているのはご愛嬌です。こういうところを気にしないのは米国人気質?(笑)

この夏、思いも掛けぬ出遭いでした。

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コメント

楽しそうですねぇ^^//
KONDOHさんの行動力がモノを言いましたね。

ROCKSさん、こんばんは。
CDを売りに行ってなかったら見る事もなかったわけで・・・(^^;

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