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2020年2月 1日 (土)

SACDを楽しむ(9)

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ビゼー/歌劇「カルメン」全曲

カルメン : レオンタイン・プライス(ソプラノ)
ドン・ホセ : フランコ・コレルリ(テノール)
エスカミーリョ : ロバート・メリル(バリトン)
ミカエラ : ミレルラ・フレーニ(ソプラノ)

ヘルベルト・フォン・カラヤン 指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ウィーン国立歌劇場合唱団
ウィーン少年合唱団
ソニークラシカル SIGC 41-2(SACD専用)

フランスの作曲家、ビゼーの代表作と言ったらオペラ「カルメン」でしょう。クラシック音楽をまったくお聴きにならない方でもカルメンの第一幕への前奏曲は知らず知らずお聞きになっているはずです。最近でもテレビの某社CMのBGMで使われております。

黒人のソプラノ歌手、レオンタイン・プライスがカルメンを歌っているこちらの録音は、ずっと昔に英DECCAが米RCAと提携していた時代に英DECCAが米RCAの為に録音された音源です。録音はジョン・カルショウを筆頭とする英DECCAのチームが担当していました。ですから今でも不足のない音で聴く事が出来ます。

プライスの声質はややクセがありますが、それがカルメンの自由奔放なキャラクターにマッチしていて、なかなか良いと思います。そしてカルメンに翻弄されるドン・ホセを歌うフランコ・コレルリがまた素晴らしいです。如何にもイタリア出身のテノールという感じで、朗々と歌われる高音域が実に感動的です。

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ビゼー/歌劇「カルメン」全曲

カルメン : アグネス・バルツァ(メゾ・ソプラノ)
ドン・ホセ : ホセ・カレーラス(テノール)
エスカミーリョ : ホセ・ヴァン・ダム(バリトン)
ミカエラ : カーティア・リッチャレッリ(ソプラノ)

ヘルベルト・フォン・カラヤン 指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
パリ・オペラ座合唱団
シェーネベルク少年合唱団
ESOTERIC ESSG-90212/14

バルツァがカルメン?・・・という印象を受けるカラヤンにとって二度目になる全曲録音です。アグネス・バルツァと言えば、「フィガロの結婚」のケルビーノ、「薔薇の騎士」に於けるオクタヴィアンのイメージ(どちらも素晴らしい)で、所謂芝居でいうところのズボン役がハマり過ぎていますので、若干悪女的イメージのカルメンはどうなの?という思いが。

自分の印象としては危惧した通り、少し清潔的(清純とは言いませんが)なカルメンになっていると思います。カラスとプライスのカルメンが強烈なキャラクターを持っていますので、その二人に比べるとバルツァのカルメンはやや大人しいかな・・・という感じです。カラヤンがどういう意図でメゾ・ソプラノのバルツァをカルメンに据えたのかは分かりませんが。

ホセ役は全盛期のカレーラスが美声を聞かせてくれます。何よりカラヤンの指揮が両録音とも素晴らしいです。プレートルに比べるとやや落ち着いたテンポを取り、前奏曲や間奏曲を単独に抜き出しても良いくらいで。

※ カラヤン は上記二点のレコード録音とは別に映像作品も残しており、その映像ではレオンタイン・プライスと同じく黒人歌手のグレース・バンブリーをカルメンに抜擢しています。

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ビゼー/歌劇「カルメン」全曲

カルメン : マリア・カラス(ソプラノ)
ドン・ホセ : ニコライ・ゲッダ(テノール)
エスカミーリョ : ロベール・マサール(バリトン)
ミカエラ : アンドレア・ギオー(ソプラノ)

ジョルジュ・プレートル 指揮
パリ・オペラ座管弦楽団
ルネ・デュクロ合唱団
ワーナー クラシックス WPCS-12955

好き嫌いは別として、往年の歴史的名ソプラノ歌手と言って良いのではないかと思われる、マリア・カラスのカルメンです。カルメン全曲盤と言えば、先ず最初に挙げられるのがカラスのカルメンではないでしょうか?

私はマリア・カラスのファンとは言えませんが、日本ではご年配のオペラファンに熱狂的とも言って良いファンの方が大勢いらっしゃるようです。カラスが歌うレパートリーはリリックからドラマティックにまで及び、ソプラノ歌手として多才な声質を持っておりますが、白状しますと私はそれほど聴き込んではおりません。

しかし、このカルメンは良いですね。自由奔放で浮気症のキャラクター、カルメンにピッタリ。カラスに詳しいオペラファンからすると、この録音時は既にピークを過ぎていた時代の録音、と評しているようですが、私には充分満足出来る録音です。まさに、「カラスのカルメン」を聴くべき名盤だと思います。

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ヴェルディ/レクィエム、オペラ合唱曲集

カーティア・リッチャレッリ(ソプラノ)
シャーリー・ヴァーレット(メゾ・ソプラノ)
プラシド・ドミンゴ(テノール)
ニコライ・ギャウロフ(バス)

クラウディオ・アバド 指揮
ミラノ・スカラ座管弦楽団
ミラノ・スカラ座合唱団
ESOTERIC ESSG-90151/2

イタリア出身の指揮者、アバドにしたら当然の事ながらヴェルディはもっとも身近な作曲家だと思います。オペラにも名録音が残されておりますが、今日ご紹介するSACDはオペラではなくレクィエムの録音。

オケと合唱団はイタリアオペラの殿堂、ミラノ・スカラ座ですから、俗に言う本場ものによる録音です。^_^

ヴェルディのレクィエムと言えば「怒りの日」が有名で、レコード録音としては録音エンジニアの腕の見せどころ。オーディオマニアの方からしてもご自慢のオーディオ装置で鳴らしたい音源ではないでしょうか?(笑)

ただ、当録音はオーディオマニアにご満足頂ける「音」ではないように思います。もちろん録音が悪いという事ではありません。打楽器がやや遠く聞こえるので、「迫力」という意味で他の優秀録音に負けるのでは?

しかし、純粋にヴェルディのレクィエムを優れた音楽作品として聴いて頂きたい名演奏であります。

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ベートーヴェン /交響曲第5番「運命」ハ短調、第7番 イ長調

カルロス・クライバー 指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ESOTERIC ESSG-90190

ドイツプレスのレコード(オリジナル盤)も持っているのですが、購入当初聴いた時はイマイチ好みに合いませんでした。であるのにも関わらず本SACDを購入してしまったという・・・(笑)

ところが、このSACDを聴いてみたら「あれ? クライバーの運命って、こんなに良かった?」と、少々驚きが。オリジナル盤のレコードと、リマスタリングされたSACDとの音の違いが印象を変えたのか?

そう思ってSACDを聴いた後、随分と久しぶりにレコードを取り出して聴いてみたら、やはり良い演奏だ、と。確かに音の聞こえ方に両者(レコードとSACD)若干の違いはありましたけど。思うに歳を重ね、感受性や自分の好みが微妙に変化している事、これがレコード入手時との印象の違いに表れていたのでしょう。

第7番も名演です。ちなみにレコードは一枚にそれぞれ一曲のみで、たっぷり余裕を持ってカッティングされております。

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