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2020年4月13日 (月)

OO7/ドクター・ノオ

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OO7/ドクター・ノオ(Dr. No)1963年6月 日本公開

1962年 英イオン・プロダクション制作 ユナイト映画配給

出演 : ショーン・コネリー(ボンド)、ジョセフ・ワイズマン、ウルスラ・アンドレス、ジャック・ロード、アンソニー・ドーソン、バーナード・リー(M)、ロイス・マクスウェル(マネー・ペニー)、ピーター・バートン(Q)

音楽 : モンティ・ノーマン、ジョン・バリー
原作 : イアン・フレミング
脚本 : リチャード・メイボーム 他
監督 : テレンス・ヤング

OO7シリーズの第1作ですが、なんと1962年の制作です。半世紀以上も前の作品ですが、今見てもまったく古さを感じません。というより、公開当時は類を見ない斬新な映画だったのではないかと思います。

ちなみに原題は原作のままの「Dr. No(ノー博士)」ですが、日本公開時は「OO7は殺しの番号」でした。当時、ユナイト映画日本支社の社員だった水野晴郎(後の映画評論家)さんは、原題の「ドクター・ノオ」ではスパイ映画としてパンチ力に欠ける、という事で、日本独自のタイトルを考えた(水野晴郎さん談)そうです。

OO(ダブルオー)というナンバー(英国海外秘密情報部、現在のMI6)の情報員は任務遂行時、止むを得ない場合には殺人も認められているライセンス(許可証)を所持。という事で「OO7は殺しの番号」という邦題が付けられたようです。最近の作品は原題を単純にカタカナ表記にする事が多く(最新作も)、水野晴郎さん始め、当時のユナイト映画日本支社の社員さんたちはなかなかオシャレですね。

第2作の原題「ロシアより愛をこめて」も日本公開時は「OO7/危機一発」でした。「一発」は正しくは「一髪」ですが、「髪」も「発」の方が映画の内容に合っているという事で、漢字を変えたらしいです。しかし当時、教育委員会から「字を間違えている」とクレームがあったそうです。(水野晴郎さん談)

さて、本作はお馴染みのガンバレル・シーンから始まります。レンズの絞りを思わせる丸い穴の中(銃口)を人が歩いて来、こちらに向かって銃を撃つ、例のシーンです。第2作からは叩きつけるようなジェイムズ・ボンドのテーマと一緒に始まりますが、第1作の本作品は最初テーマは流れず、銃を撃った後、その銃声の余韻が続く中、突然テーマが、それもサビの部分から始まるオーケストラによって強烈に響き渡ります。

この始まり方もなかなかのオープニングで印象的でした。記念すべき第1作でしたから、当時劇場で観た人たちは印象に残っておられたのでは?
ちなみにこのオープニングで登場した人物はボンドではなく、スタントマンのリーダーが演じています。ボンドがガンバレルシーンに登場するのは第4作の「OO7/サンダーボール作戦」からになります。

物語は米国が打ち上げたロケットが電波によって妨害を受けており、米国の依頼で調べていたジャマイカ支局の英国情報員が秘書と共に何者かに殺害されてしまう。そこでMの命によってボンドがジャマイカに派遣されるわけです。余談ですが、原作者のイアン・フレミングは自身の仕事(英国情報員)を引退した後、ジャマイカに居(ゴールデンアイと命名)を構え、そこでOO7シリーズの小説を書いていました。

一作品(カジノロワイヤル)を除くすべての小説の映画化権を取得したイオン・プロダクションですが、最初の映画という事もあって制作費はそれほど多くなかったのでしょう、比較的こじんまりとしたOO7という感じを受けます。

しかし、ショーン・コネリー演じるジェイムズ・ボンド像を見る者に強烈なイメージを与えた作品で、しばらくはボンド=コネリーという絶対的な組み合わせになったわけです。

そして、お馴染みの「Bond, James Bond」というセリフは本作品から聞かれます。会員制クラブのカジノで美人相手に勝負しているシーン、トランプカードによる勝負はボンドの一人勝ち。相手の美人が名前を尋ねると、初めてスクリーンにボンドの顔が映り、「Bond, James Bond」と答えるのです。う〜ん、なんという見事な演出。(^^)

後にボンド・ガールと呼ばれるようになったボンドの相手役の女性、ハニー・ライダーを演じるのはウルスラ・アンドレス。海からハニーが登場するシーンはもうすっかり有名ですね。そうそう、第20作「OO7/ダイ・アナザー・デイ」で本作品のオマージュとして同じようなシーンがあります。そこではハル・ベリーが海から登場します。

ボンドが使う拳銃はワルサー PPKという事はOO7シリーズファンならどなたもご存知ですが、そのワルサー PPKを与えられるのも本作品です。それまでボンドは小型のベレッタを使っていましたが、ベレッタは婦人用で威力が弱いという事でブースロイド少佐(次作以降のQ)から換えるよう言われるのです。

毎回登場するボンドの上司Mの部屋ですが、あれはセットではなく、イオン・プロダクションの実際の事務所を使って撮影されていたそうです。多分、当初は制作費節約のためだったのでしょうね。(^^)

そのMの部屋に入る前、秘書室でマネーペニーとボンドの掛け合いがこのシリーズのひとつのお楽しみで、タキシード姿で現れたボンドにマネーペニーが顔を寄せながら、

マネーペニー「こんな格好でデートに誘われた事はないわ」
ボンド「誘いたいよ。でも君は政府の所有物だ。手は出せないよ」
マネーペニー「見え透いた言い訳だけど」

と、毎回ユーモアとウィットに富んだ会話が見られます。(^^)

敵役のノオ博士を演じるのはジョセフ・ワイズマンという役者さん。なんとも不気味な雰囲気を醸し出していて、第1作の敵役としてお見事でした。捕らえたボンドと食事をしている最中、ボンドが酒瓶を持って暴れようとすると、

ノオ博士「それはドン・ペリニョンの'55年物だ」
ボンド「'53年の方が上さ」

緊迫した中にもちょっとしたユーモアが。その後、

ノオ博士「我々の力を誇示するのさ」
ボンド「我々の? じゃ、東側に雇われてるのか?」
ノオ博士「東も西もない。愚か者ばかりだ、スペクターだよ」

ノオ博士「対諜報活動 テロ 復讐 搾取を専門とするエリート組織だ」

という事で、以後「スペクター」と名乗る国際的犯罪組織がボンドの敵となるわけです。

外出自粛要請ですから、自宅で映画(Blu-ray等)でも見て過ごすのも一興かと。(^^)

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コメント

おはようございます。
いまだに「ボンド=コネリー」な私です^^;
007シリーズを初めて見たのはテレビで、「ロシアより愛をこめて」からだったと思います。
面白くて、面白くて。
ですからこの第1作はその後見たせいか、ちょっと印象が薄いです。
でも、これもお洒落な作りですよね~。
こんなときは自宅で映画はいいですね。
録画したまま見ていない映画のDVDを消化できるかも^^

koukoさん、こんばんは。
同じですね、私もボンド=コネリーです。(^^)
koukoさんは「ロシアより愛をこめて」が最初ですか。
私は「サンダーボール作戦」でして、スケールの大きさに驚きました。コネリーのボンドも脂が乗っていた頃ですね。
「ドクター・ノオ」は大分後に見まして、私も最初は印象が薄かったです。
自粛要請は一ヶ月で済まないと思いますので、自宅での映画鑑賞、音楽鑑賞、読書の時間が多くなりそうです。

おはようございます
ボンドはいろいろな俳優が演じてますが、
やはりショーンコネリーですね。

yutaさん、おはようございます。
ショーン・コネリーですか。
やはりそうですよね。(^^)

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