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2020年6月 2日 (火)

フィルハーモニア時代のカラヤン

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チャイコフスキー/交響曲第4番 ヘ短調

今日はクラシック音楽に関心のない方はスルーしてくださいませ。

私、カラヤンは自分が贔屓にしている指揮者の一人ですが、今迄聴いて来た録音は独グラモフォンと契約を交わして以降、時代はもうステレオ録音が主流になってからの音源ばかりでした。英EMIの音源も1970年代以降の、ベルリン・フィルやウィーン・フィルと録音したイタリア・オペラがほとんどです。

で、外出自粛要請で自由に出掛けられなくなっていた期間、カラヤンが独グラモフォンと契約する前の時代、要するに英EMIがカラヤンのために編成したフィルハーモニア管弦楽団との録音を集中的に聴いてみました。1949年(当然モノラル)の録音から、ステレオ初期(1960年)までの音源です。

現在まで枚数にして40数枚。それでもまだ全部の録音を聴き切れていません。如何に当時の英EMIがレコードのために膨大な録音を行なっていたかが分かります。10年足らずの間に、再録音(モノラル → ステレオ)された曲も結構あります。ですから途中経過での今日の記事になります。

チャイコフスキーの交響曲第4番、大分前に拙ブログで採り上げた事があるのですが、私のベストワンは1971年、英EMIにベルリン・フィルと録音した演奏です。これはもう、超名演。もちろん独グラモフォンに残された演奏も名演ではあるのですが、やはり自分は1971年の録音がベストワンになります。

今回、初めてフィルハーモニア管弦楽団との録音を聴きました。1953年(モノラル)と1960年(ステレオ)の2種が残されています。録音方式に人並み以上に関心を持っていたカラヤンですから、ステレオ録音が開発された事でお得意の曲を再録音したのではないかと。

フィルハーモニアとの第一楽章、序奏の後の第一主題が実にゆったりと奏されます。私がベストと思っている1971年の録音でも旋律を丁寧になぞるように落ち着いた解釈を見せるカラヤンですが、フィルハーモニアとの録音(モノラル、ステレオ共)はさらに遅いテンポを取っており、「おお!」と思ったものです。やはりカラヤンのチャイコ4番は格別です。(^^)

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プロムナード・コンサートから
ワルトトイフェル/ワルツ「スケートをする人々(スケーターズ・ワルツ)」

クラシックに興味がなくても、この「スケーターズ・ワルツ」は誰もが絶対どこかで聞いているはず。アイススケート場などでは必ずBGMとして流れていますよね。そのくらい有名な曲。

ところが、拙宅でこの曲を聴いた事は今迄一度もありません。理由はこの有名曲が収録されたディスクを一枚も持っていなかったからです。なので、カラヤンとフィルハーモニア管弦楽団の演奏で初めて拙宅のスピーカーからこの音楽が流れました。1951年のモノラル録音と1960年のステレオ録音が収録されていますが、これはステレオ録音の方がより良いです。

いや〜・・・スンバラシイ(素晴らしいという表現では足りない)演奏、これまた超名演であります。カラヤンはこうした俗っぽい曲を実に上手く解釈(演奏)しますよね。要するにどんな曲であれ、手抜きを一切しないという事ではないかと。最近、繰り返しこの演奏を聴いています。(^^)

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モーツァルト/ホルン協奏曲 デニス・ブレイン(ホルン)

フィルハーモニア管弦楽団の首席ホルン奏者、デニス・ブレインとのモーツァルト。大変な車好きだったそうで、同じく車好きのカラヤンと意気投合して演奏の合間に車の話しで盛り上がったそうな。しかし、スピードを出し過ぎたのか、愛車(トライアンフ)での激突事故で亡くなっています。

モーツァルトのホルン協奏曲は大好きで(特に1番と3番)、このブレインの演奏も素晴らしいです。録音はモノラル。

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チャイコフスキー/バレエ「白鳥の湖」「眠りの森の美女」演奏会用組曲

チャイコフスキーの三大バレエ、カラヤンは全曲を録音した事は一度もありませんが、演奏会用組曲は繰り返し録音している事はクラシックファンならどなたもご存知だと思います。レコード会社も英EMI、英DECCA、独グラモフォンの三社に渡っています。

カラヤンはフィルハーモニアと三大バレエの演奏会用組曲を1952年にモノラル録音していますが、早くも1959年に「白鳥の湖」と「眠りの森の美女」をステレオで再録音しています。チャイコフスキーの交響曲第4番の項で述べたように、録音方式に多大な関心があったカラヤン ですから、こうした有名曲を直ちに再録音したのでしょう。

カラヤンが指揮した三大バレエの演奏会用組曲を愛聴しているのですが、今回初めて聴いたフィルハーモニアとの演奏も良いです。録音年代によって微妙な解釈の違いは当然ありますが、基本は同じです。楽しめました。

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R.シュトラウス/楽劇「薔薇の騎士」全曲

元帥夫人 : エリザベート・シュヴァルツコップ
オクタビアン : クリスタ・ルートヴィヒ
ゾフィー : テレサ・シュティッヒ=ランダル
オックス男爵 : オットー・エーデルマン

1956年に録音され、クラシックレコード界で歴史的価値のある録音とされています。私は最初、ほぼ同時期にザルツブルク音楽祭で収録された映像を見て感動しまして、その後にこのフィルハーモニアとの録音を聴きました。ザルツブルク音楽祭でのオケはウィーン・フィルで、オクタビアンとゾフィー役の歌手にも違いがありますが、映像にも、そしてこのフィルハーモニアとの録音にも大変感動しました。

尚、私が聴いているメディアは英EMIに残されたカラヤンの全録音を、英EMIがCD全160枚(管弦楽88枚、声楽72枚)に詰め込んで発売された二つのBOXです。英EMIクラシックスの全録音(勿論カラヤン以外も)をワーナーミュージックに譲渡する前に発売されたものでして、当時どちらのBOXも買っておいたものの、今迄ずっと聴いていなかったのです。(^^;

1970年代以降の、ベルリン・フィルと録音していた極一部の演奏(音の良いステレオ録音)は聴いていましたが、1940年代のウィーン・フィル、その後のフィルハーモニアとの録音はまったく聴いておりませんでした。この二ヶ月ほど、これらのCDを番号順に40数枚聴いて来たわけですが、カラヤン若き時代の録音から第一級の演奏を残していた事を実感。

今回、フィルハーモニアとの録音をずっと聴いていて知った事があります。同じ曲を繰り返し録音しているカラヤンですが、意外な事にフィルハーモニアと録音した中に、以後再録音していない曲が結構あるのです。英EMIでのフィルハーモニアとの録音については多分、プロデューサーのウォルター・レッグの意思(商業面を考えて)が強く働いていたのではないかと思います。

フィルハーモニアとの録音で聴き終えていないCDは残り数枚になりました。しかし、その後のベルリン・フィル、パリ管弦楽団、さらに声楽(歌劇、宗教曲)等、まだまだ未聴のCDが相当数残っています。(^^;

聴いた音源、すべての感想は書き切れません。カラヤンのレパートリー、やはりベートーヴェンの交響曲は欠かせませんがフィルハーモニアとも全曲録音(モノラル録音)しています。カラヤンにとって最初のベートーヴェン交響曲全集になりますが、非常にオーソドックスなスタイルで、後年独グラモフォンに録音した3回よりオーソドックスと言えるでしょう。カラヤンのスタイルは独グラモフォンの方に、より個性の強さを感じます。

余談になりますが、現在発売されている英EMIクラシックスの音源は、音源を買い取ったワーナーミュージックのロゴマークがジャケット写真(CDブックレット)に使われています。当然ですが。しかし、やはり英EMIの音源は赤色に白抜きの「EMI」ロゴマークに長年親しんだせいか、ワーナーミュージックのロゴマークに少しの違和感を感じます。

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