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2020年11月 3日 (火)

ボンド死す!

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OO7/ダイヤモンドは永遠に

(原題 : Diamonds Are Forever)1971年12月 日本公開

英イオン・プロ制作 米ユナイト映画配給

- 配役 -
ジェイムズ・ボンド : ショーン・コネリー
ティファニー・ケイス : ジル・セント・ジョン
ブロフェルド : チャールズ・グレイ
フェリックス・レイター : ノーマン・バートン
ウィラード・ホワイト : ジミー・ディーン
ミスター・ウィント : ブルース・グローヴァー
ミスター・キッド : バター・スミス
M : バーナード・リー
Q : デスモンド・リュウェリン
マネーペニー : ロイス・マクスウェル

主題歌 : シャーリー・バッシー
音楽 : ジョン・バリー
原作 : イアン・フレミング
脚本 : リチャード・メイボーム、トム・マンキーウィッツ
監督 : ガイ・ハミルトン

初代ジェイムズ・ボンドを演じたショーン・コネリーさんがお亡くなりになりました。滞在先のバハマで最後は睡眠中、そのまま天国に召されたようです。晩年は認知症になってしまったそうですが、90歳という事ですから大往生ですね。フロリダのバハマは第4作「サンダーボール作戦」の舞台になったところで、コネリーさんお気に入りだったのかもしれません。

歴代のボンド役、やはり私は初代のコネリーさんが最高と思っています。最初に見たのが「サンダーボール作戦」でしたが、後年、第1作「ドクター・ノオ」を見た時、カジノの場で勝負していた女性から「ミスター?」と名前を問い掛けられると、初めてスクリーンにボンドの顔が映り、「ボンド、ジェイムズ・ボンド」と答えるシーン、「カッコいい・・・!」と、思ったものです。

今日ご紹介の「ダイヤモンドは永遠に」は「OO7は二度死ぬ」を最後にボンド役を降板してしまったコネリーさんが、イオン・プロ再交渉の結果「もう一本だけ」という約束でボンド役にカムバックした作品です。

前作「女王陛下のOO7」でオーストラリア出身のモデル、ジョージ・レイゼンビーをボンド役に抜擢したものの、世界的規模で興行は失敗に終わる事に。やはりボンドはショーン・コネリーでなければ・・・という事で、多額のギャラとコネリーさんが関係している故郷スコットランドの基金に支援を図る事でイオン・プロは再びコネリーさんとの交渉に成功。そして本作にボンドとして再び出演。

前作でボンドが真剣に愛したトレーシーと結婚式を挙げ、愛車のアストンマーチンでハネムーンに向かう途中、国際的犯罪組織スペクターのボスであるブロフェルド(実際はブロフェルドの秘書)にトレーシーが射殺されてしまい、ボンドは憎き敵であるブロフェルドを追っているところから本作のストーリーは始まります。

本作は南アフリカで発掘されるダイヤモンドが何者かによって大量に盗難され、市場にも出ていない事に関しMはボンドに捜査を命じる。行方不明になったダイヤモンドを追ってボンドはアムステルダムからロスアンジェルスへと。事件を追って行くとそこに現れた陰謀の首謀者はなんと・・・。

さて、せっかくコネリーさんがボンド役に復帰した本作ですが、コネリーさん演じる第1作から第5作までの緊張したスパイ映画という雰囲気はなくなり、何ともコミカルな映画に変貌していて、初めて見た時は随分とガッカリしたものです。登場人物のキャラクター、そしてセリフ回しもまるでコメディ映画タッチで、OO7シリーズを見ている気がしないのです。

久しぶりに見るコネリーさんの風貌も第5作までの頃と違い、やや太り気味で少し老けたなぁと。僅か数年で人間はこんなにも変わってしまうのかぁ・・・と感じたものです。風貌はともかくとして、この映画でコネリーさん演じるボンドのキャラクターも第5作までとは違い、前述したコメディ映画タッチで、これはもう脚本作りの失敗ではないかと。

ただ、このコメディタッチは続く三代目ボンド役、ロジャー・ムーアのシリーズへずっと引き継がれます。初期の緊張感のあるシリーズとはまるで違う路線になりました。初期のような路線に戻るのは四代目ボンドを演じたティモシー・ダルトンに代わってから。

さて、一番の不満はボンドガールを演じているジル・セント・ジョンがまるで喜劇役者ですし、ボンドの宿敵ブロフェルドを演じているチャールズ・グレイも前作までブロフェルドを演じていた俳優さんと比較すると著しく貫禄に欠けます。ちなみに本作でブロフェルドを演じているのは日本が舞台だった第5作「OO7は二度死ぬ」でボンドが情報を得るために日本で接触したオランダの情報員、ヘンダーソンを演じていた俳優さんです。登場直後、スペクターにナイフで殺されてしまう、ほんのちょい役でした。

ちなみにイアン・フレミングの原作にはスペクターもブロフェルドも登場しません。「スペクター」の権利を持っているケヴィン・マクローリーから権利違反との抗議を受け、以後のシリーズからスペクターもブロフェルドも登場しなくなりました。以前、拙ブログでも触れた事がありますが、ケヴィン・マクローリーはイアン・フレミングの小説がどこからも映画化権の交渉が来ていない頃、「Thunderball」という映画向け用脚本をフレミングと共同執筆した人物です。

その映画用脚本はどの映画会社からも見向きされなかったため、フレミングは改めてOO7シリーズの小説として書き直し、発刊されたわけです。後年、イオン・プロが制作した「サンダーボール作戦」はマクローリーと共同執筆した映画用脚本の方ではなく、フレミングが単独で小説として書き直した方を映画化しています。なので、小説が書かれる前に映画用脚本を共同執筆していたマクローリーが自分にも半分権利があると主張し、訴訟問題に発展した事は有名ですね。

不満を感じた本作ですが、素晴らしかったのは主題歌を歌ったシャーリー・バッシー(黒人シンガー)です。第3作「ゴールドフィンガー」で素晴らしいダイナミックな歌唱を聞かせたシャーリー・バッシーが、「ダイヤモンドは永遠に」でも再び見事な歌唱です。「サンダーボール作戦」の主題歌も当初シャーリー・バッシーで録音されたものの、歌詞の中に映画タイトルである「Thunderball」という言葉がないという理由でプロデューサーからダメ出しされ、お蔵入りとなってしまいました。

ともあれ、コネリーさんが亡くなられたニュースを知り、本作のBlu-rayディスクを久しぶりに取り出してコネリーさんを忍びながら見ました。今日はコネリーさん追悼です。
コネリーさん、安らかにお眠りください。

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OO7/ノー・タイム・トゥ・ダイ(原題 : No Time to Die)

最新作の公開がまたまた延期となりました。当初、本年2月に公開される予定でしたが、新型コロナウィルス感染のため、全世界4月へと公開が先延ばしされました。ところが感染は徐々に拡大へと繋がり、改めて11月公開へと延期されました。

しかし、ここに来て欧米では感染蔓延が再び深刻になっている事を受け、全米全英含め映画公開を先月、2021年4月にすると再々延期がアナウンスされました。先月、劇場で宣伝用に置いてあるチラシを頂いて来たのですが、その直後に公開延期のアナウンスです。

そもそも当初、監督の問題でゴタゴタがあってクランクインも予定より一年遅れていました。ようやく2019年に映画が完成し、2020年全世界で公開するはずだったのに・・・。イオン・プロとしては興行収入の受け取りが遅れるでしょうから、次回作(作る予定なら)もますます遅れてしまうのでは?

ニュースを見ているとヨーロッパの感染が再び広がってロックダウンを再度実行する国が出ています。どう考えても来年の東京オリンピック開催は絶望でしょうね。で、シリーズ最新作、来年4月本当に公開されますかねぇ? もう、いっその事Blu-rayを映画公開に先駆けて発売してみては?

さすがにそれはないか。(^^;

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コメント

こんにちは。日頃からあれやこれやとモニター越しに接しているため、いつもお元気だと思い込んでいたので、逝去されたニュースに驚いてしまいました。007シリーズは当然のことながら、「Finding Forester」「THE ROCK」「薔薇の名前」が好きでよく観ています。
新作の007は、先にBlu-rayを出して欲しい!早く観たいですね^^/
写真の方は、近所のkムラが正方形のプリントに対応してくれるようになり、最近はワイドローライ(新しい方)を持ち歩いています。Leica M3もRolleiも、ホント、使うと最高ですね。Zeissで武装しているα7sの出番がなくなってしまいました^^;

ROCKSさん、こんばんは。
いつかこういう日が来ると思いながらも、ボンドは不死身なので・・・。
ボンド役を離れてからも名演技を見せてくれた俳優さんでしたね。
ROCKSさんがお好きな三作品も地味ながら良い作品です。これからは残された作品を繰り返し楽しみたいと思います。
最新作、来春には観られますかねぇ?
ローライフレックスは一度も所有した事がないのですよねぇ・・・。コードはあるのですが。
フレックスとコードでは全然違うでしょうね。

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