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2021年1月29日 (金)

シュアー M44G の事

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SHURE M44G(生産完了)

適正針圧 : 0.75g〜1.5g
出力電圧 : 6.2mV
再生周波数 : 20〜19,000Hz
自重 : 6.7g
針先形状 : 円錐

以上、SHURE社カタログより

雑誌「STEREO(音楽之友社)」の編集者から現在はフリーのオーディオライターになられている田中伊左資氏が最近、あちらこちらで記事にされていらっしゃるレコード用カートリッジ、米SHURE社のM44Gについて今日は私感を。尚、2018年だったかSHURE社はレコード用カートリッジの生産をすべて完了(交換針含む)した事をアナウンスしています。

SHURE(以降、シュアー)のカートリッジはV-15 Type IIIとM44Gの2個所有していました。「いました」と過去形で書いているのは昨年V-15 Type IIIはすでに売却しているからです。V-15 Type IIIはシュアーを代表するカートリッジとして人気があり、東北・一関のジャズ喫茶「ベイシー」のマスターが長年愛用されている事でも有名ですね。

私も長年持っていたのですが、音色がどうも自分好みではないので使用機会が実に少ないカートリッジでした。後年シュアーはV-15 Type III用のMR(マイクロリッジ)針を発売しましたので、MR針に替えてみたのですが、やはり自分にはイマイチ。カートリッジなんて消耗品と思っていたので中古を扱うオーディオショップでも買取はしないと長年思っていたのですが、ダメ元でお店に尋ねたら「買い取りますよ」との事。

面倒くさがり屋ですからオークションに出す事など考えもせず、オーディオショップに十数個のカートリッジを買い取ってもらいました。その中にV-15 Type IIIも入っていたのです。ですが、M44Gは手元に残しました。何故か?

V-15 Type IIIのすっきり爽やかな音に比べ、M44Gの少々ヤンチャな音がジャズにピッタリなのです。DENONのDL-103(売却済み)などもジャズに向いているのですが、気楽に使えるMM型というところがM44Gの良いところでもあるのです。なので、M44Gは手元に残して今も愛用しています。

前述したようにまとめて売却する前はいろいろ持っていましたので、M44Gの出番もそうそうなかったため針は磨耗していません。ですが、ダンパーはゴム製ですから経年変化で硬化しているかもしれないと思い、交換針を購入する事に。

ですが、生産完了のアナウンスの後、シュアー純正針はプレミア価格に高騰(カートリッジ本体も)。そういうモノを購入するのはなんだかなぁ・・・と、JICO(日本精機宝石工業株式会社)製の互換針を昨年購入しました。

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JICO社製、交換針を装着

カメラの交換レンズもサードパーティ製(シグマ、タムロン等)が多種多様に発売されていますが、レコード針も老舗ナガオカ社始め、複数の企業から発売されているようです。なかでもJICO社は1個から注文を受け付けているらしく、音色もオリジナルに極力近付ける努力をしているそうです。

で、購入したのが上記写真のJICO製交換針。冒頭写真のオリジナル針と聴き比べてみました。オリジナルの音色に近付ける努力をしていると言うだけの事はあります。確かにオリジナルに非常に近い音を出しています。神経を集中して聴き比べると僅かに、それもほんの僅かJICO製交換針の方が高域部分でオリジナルよりおとなしいかな? という感じです。

何より互換針と聴き比べた事によって、心配していたシュアーオリジナルの方も全く問題なく使える事が分かった事。ダンパーの硬化を心配していたわけですがトレーシングも問題なく、まだまだ大丈夫そう。

さて、田中伊左資氏はあれこれカートリッジを使って来たが、カートリッジはM44Gに尽きる、と雑誌記事やご自身の本で書き綴っており、今やM44Gはすっかり有名になっているようです。

M44Gはシュアーのカートリッジの中でも安価でした。私が購入した時は確か5千円(勿論新品)でお釣りが来たはず。ですから気軽に使えますね。もっともディスコンになってしまいましたから、欲しい方は流通在庫を探す必要がありますけど。Amazonで検索したら、何と3万5千円とか3万7千円の価格になっています。アホらしい!

ところでJICO社がM44G他、シュアー用交換針で変化球を投げて来ました。何と木製のカンチレバーで交換針を発売したのです。「黒柿」とか「牛殺」という名称の交換針です。この名前は実際に存在する樹木らしく、どちらも大変な人気であっという間に完売したそうです。これも田中伊左資氏が雑誌で記事にしたからですが。

御多分に洩れず私も「牛殺」を使ってみたくなり、JICO社のwebを見ましたらやはり在庫切れです。針の形態はオリジナルの円錐針と違い丸針ですから、音に興味が湧きます。木製カンチレバーで丸針、面白そう。(^^)

更なる使いこなしではM44Gのハウジングを交換するという事も記事にされております。オルトフォンのSPUもオリジナルのシェルを外し、中のカートリッジ本体だけを取り出して装着出来る専用のシェルがサードパーティから発売されていたりしますが、そこまでやると別のカートリッジを使う事と変わらなくなりますから、さすがに自分は・・・。

それと、田中伊左資氏が聴かれる音楽はロックオンリーなので、私の好みと合うかどうかですね。

という事で、今日は今話題のシュアーM44Gを取り上げてみました。

余談ですがシュアー社はM44-7というカートリッジも発売していたのですが、M44Gとは兄弟機でして軽針圧のM44Gとは対照的な3gが標準で、太めの音です。ボディは共通なのでボディ1個あれば針の交換だけでM44GにもM44-7としても使えます。私もM44-7用のシュアーオリジナルの交換針を持っているのですが、全然使っていません。(^^;

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