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2021年4月 2日 (金)

バーンスタインのブラ1

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ブラームス/交響曲第1番 ハ短調 作品68

レナード・バーンスタイン 指揮
ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団
1962年5月、録音

米COLUMBIA MS 6202

先月、中古レコードショップで見掛けまして、800円という安さに釣られて購入したレコードです。この録音のCDも、晩年にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と録音したCDも持っているのに・・・。正しくはすでにどちらもリッピング後に売却していますが。

レコードのセンターレーベル、私が入手した盤は二つ目のデザインですが、六つ目がオリジナルかもしれません。ただ、調べてみると二つ目に変わったのは1962年からのようです。しかし、例えセカンドでも音質についてはオリジナルとは大差ないのではないかと思います。

購入した理由、それはこの盤で聴かれる「音」に興味があったからです。イコライザーカーブはRIAAが制定された後の録音ですから、多分RIAAでカッティングされているのではないかと。

自宅で、いざ再生!

第一楽章冒頭、ソナタ形式の第一主題が現れる前の序奏部分が全合奏で開始されます。演奏のスピード感に「あれ? レコードプレーヤーの回転数を間違えたか?」と、思わずレコードプレーヤーの回転数スイッチを確認してしまいました。(笑)

勿論間違えていたりはしていません。壮年期のバーンスタインの勢いある演奏解釈なのです。実に速いテンポで開始されます。CDも大分前に聴いている筈なのに、記憶に残っていない・・・。

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そのCDとは ↑ これです。10年程前に発売されたバーンスタイン・シンフォニー・エディションというBOXもので、CBSコロンビア時代に録音した交響曲全てを纏めたCD60枚組(Sony Classical)の大物BOXです。発売と同時に購入し、このブラ1も聴いているのですが、大分時間が経って記憶から薄れてしまっていたわけです。

晩年のウィーン・フィルとの演奏は実にゆったりとして、このニューヨーク・フィルの演奏とは正反対と申して良いくらいです。同じ指揮者とは思えないほど。余談ですが、全60枚すべてリッピングし終わった時点でこのBOXは売却しています。

で、肝心のレコードの「音」はというと、高音と低音が強調された何ともドンシャリな音なのです。特に高音域はキンキンシャリシャリで、そのままではとても聴いていられません。イコライザーカーブがRIAAではなく、相変わらず自社のコロンビアカーブでカッティングされているのかもしれません。そこでLUXMANの真空管可変イコライザーを通し、HIGHを-3dB、LOWを-5dBにし、改めて再生。

それでもまだ高音域は若干シャリシャリ感は残ります。そこで一旦レコード再生を中断し、CDをリッピングしたファイルを再生して音を確認する事に。そうしたらまぁ・・・高音域は実におとなしい音なのです。というより、まるで別録音のような音にリマスタリングされている事が分かりました。

でもまぁ、元気と勢いのある壮年期のバーンスタインの演奏解釈はレコードの音の方が合っているような気がします。改めてレコードで全曲を聴き直しました。

ニューヨーク・フィル時代の録音はこのブラームスに関わらず、どの曲も元気の良い演奏で、バーンスタイン本来の個性が表れているように思います。長く続いたニューヨーク・フィルの音楽監督を辞し、活動の場を憧れだったヨーロッパ(特にウィーン)に移したわけですが、結果的にはバーンスタイン本来の個性が削がれたように思います。

言うなればクラシック音楽界の本場という重き伝統をバーンスタイン自身が重視したのではないでしょうか? 結果、彼自身の個性を出し辛くなったという事に。ウィーン・フィルとのコンサートでアンコールに「美しき青きドナウ」を演奏した際、バーンスタインは頭のアインザッツのみ棒を振り、後は一切指揮棒を振る事なく曲を終えたそうです。ウィンナワルツは長い伝統を育んでいるウィーン・フィルの音楽なので、アメリカ人の自分が口を出す音楽ではないという事だったそうです。

晩年はテンポの落とし方が尋常ではなかったですね。指揮者は耳が衰えてくるとテンポは遅くなって来るそうです。要するに聞こえてくる音は耳を通して脳が認識するわけですが、その認識速度が遅くなる事が原因と、何かの本で読んだ事があります。

カラヤン、クレンペラー、クナッパーツブッシュ、ベームといった往年の名指揮者も若い頃の録音を聴いてみると結構標準から速めのテンポで指揮していますが、晩年の録音はそれなりに皆ゆったりとしたテンポが多いですね。

バーンスタインとニューヨーク・フィルによるブラ1は本当にもう、全曲があっという間に終わった感じです。第一楽章のコーダなんて畳み掛けるような猛スピードでして、フルトヴェングラーも真っ青!という印象です。(^^)

つい最近、NHK-BSの「伝説の名演を再び!」という番組で、バーンスタインとツィマーマンによるベートーヴェンのピアノ協奏曲第3〜5番の演奏会(ウィーン楽友協会)が放送されましたが、バーンスタインのお腹が随分出ている事に驚きました。(^^;

さて、自分の事ですが、クラシック音楽を聴き始めてしばらくした頃、ブラームスの交響曲第1番にめちゃくちゃ惹かれまして、当時FMやテレビでブラ1が放送される時は指揮者関係なく聴いていたものでした。繰り返し、繰り返し聴いていた経験が元になり、徐々に自分の中で考えるブラ1の演奏解釈が出来上がっていました。

ところが、比較的最近になって、自分の中で出来上がっていたその(好みの)演奏解釈が大きく打ち砕かれるような体験を味わう演奏(録音)に出遭ったのです。その録音(演奏者)のご紹介はまた後日に。

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