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2021年4月14日 (水)

バーンスタインのマーラー第9番

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NHK-BS 4K 放送画面より(以下同)

マーラー/交響曲第9番 ニ長調

レナード・バーンスタイン 指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

収録 : 1971年3月、ベルリン・フィルハーモニーホール

先日来、NHK-BS 8K、NHK-BS 4K、NHK-BSプレミアムで「8Kスペシャル いま よみがえる 伝説の名演奏・名舞台」という番組が放送されています。

この番組は映像制作会社、ドイツ・ユニテルが冷凍保存していた20世紀の巨匠たちの熱演を収めた35mmオリジナル・ネガフィルムを、8K/22.2マルチチャンネルで復元した映像の放送番組です。

バーンスタイン、カラヤン、クライバー、ベームといった名指揮者のコンサート、オペラが集中して放送され、私は驚喜したものです。BS 4KとBSプレミアムでは8K映像がそれぞれ4K、2Kにダウンコンバートされて放送されたわけですが、オリジナルが8Kですからダウンコンバートされた映像でも大変な高画質でした。拙宅は2Kのテレビですが。録画だけ4K。(^^;

フィルム撮影なのでビデオカメラのようなハイコントラストな映像とは違い、しっとりとした色合いですが、解像度は高く、充分満足出来る画質です。音声は22.2マルチチャンネルですが、現在22.2chに対応した民生用のアンプは発売されていませんので、自動で5.1chにダウンコンバートされます。ですが、拙宅の7.1chシステムでも臨場感たっぷりな音質でした。

バーンスタインがウィーン・フィルを指揮したマーラーの交響曲第9番、場所がベルリン・フィルハーモニーホールという事に興味を覚えました。ウィーン・フィルがベルリン・フィルの本拠でコンサートを開いたわけですからね。

さて、マーラーは私が苦手としている作曲家でして、交響曲だけでも未だに第7番と第8番は聴いた事がありません。クラシック音楽を聴いてン十年も経っているにも拘らず。「大地の歌」を含めた全10曲有る交響曲の中で、まぁまぁ退屈せずに聴く事が出来るのは第1番、第2番、第5番、第9番くらいです。(^^;

何故苦手なのか。多分、ほとんどの作品に感じる「どうしようもない暗さ」になんだと思います。第9番の終楽章最後の小節に作曲者自身で「死に絶えるように」と書き込みが有るように、マーラーの作品は常に「死」と向き合っているような暗さに自分は耐えられないのだと思います。

しかし、今日ご紹介するバーンスタインの第9番は凄い熱演でした。バーンスタインの作品に対する思い入れの強さを凄く感じます。特に第三楽章は指揮台でダンスを踊るが如く、全身でウィーン・フィルをリードしています。

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第三楽章から

番組の冒頭、バーンスタインの弟子だった佐渡裕さんがバーンスタインとの最後のお別れの事を話されておりましたが、この第三楽章については「最後の部分、追い込んで・・・追い詰められて、身体の全ての細胞が音楽に向かってて、ここは何回見ても締め付けらるるような気持ちになりますね」と、おっしゃっておりました。

確かに凄い楽章です。マーラーが苦手な私でもバーンスタインの指揮ぶりに引き込まれてしまったものです。

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ウインナホルンの響きも素晴らしいです。コンマスはゲルハルト・ヘッツェルさんでした。

そしてマーラー作品としては例外的に私が好きな終楽章。出だしはブルックナーの第9番の終楽章と印象が被るのですが、ウィーン・フィルの弦楽器の響きが暗く重々しい雰囲気をこれ以上ないほど、表現して行きます。

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汗を飛ばしながらの熱演、マーラーが苦手という私が言うのも何ですが、名演奏でした。素晴らしかったです。

後日、ニューヨーク・フィルを振った米COLUMBIAの古い録音を聴いてしまいました。思えば初めてマーラーの交響曲一曲を通しで聴いた(聴けた)のはバーンスタインが指揮した同じく米COLUMBIA録音の第5番です。FM放送で聴いたのでした。

金管楽器が奏する、葬送行進曲のあの響きに興味を惹かれて最後まで聴いたような記憶があります。弦楽器で演奏されるアダージェットも良かったですね。以来、マーラーは第5番だけ苦手意識とは無縁になりました。(笑)

アバドのマーラー録音(ドイツグラモフォン盤)は私にも聴きやすくてレコードを少し購入したものですが、現在は全て売却済みです。良い機会なので、これから頑張ってマーラーの交響曲をじっくり聴いてみようと思っています。

バーンスタインの録音、米COLUMBIAとドイツグラモフォンの全集は全てリッピングしてNASに入っているのです。ただ、聴いてないだけで。(^^;

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