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2021年8月 9日 (月)

キネマの神様

5688

山田洋次監督作品「キネマの神様」

2021年8月6日より公開中

- 配役 -
円山郷直(ゴウ): 沢田研二
若き日のゴウ : 菅田将暉
円山淑子 : 宮本信子
若き日の淑子 : 永野芽郁
寺林新太郎(テラシン): 小林稔侍
若き日のテラシン : 野田洋次郎
桂園子 : 北川景子
円山歩 : 寺島しのぶ
円山勇太 : 前田旺志郎
出水宏監督 : リリー・フランキー

主題歌 : 菅田将暉、野田洋次郎
音楽 : 岩代太郎
原作 : 原田マハ
脚本 : 山田洋次、朝原雄三
監督 : 山田洋次

山田洋次監督、待望の新作を観て来ました。松竹映画100周年を記念する作品です。嘗て山田洋次監督は松竹大船撮影所50周年を記念する映画で「キネマの天地」を撮っていますが、今回の作品も松竹大船撮影所が舞台になっています。

実はこの作品、観る前からずっと沢田研二さんの主役を危惧していました。それと自分がよく知らない菅田将暉さんにも。本来なら主役は志村けんさんが演じるはずだったのですが、ご存知の通り志村けんさんは昨年、現代パート部分の撮影に入る直前に新型コロナウイルス感染により急死してしまいました。

沢田研二さんになったのは志村けんさんと親交があったから、という事が報道されておりますが、もし、志村けんさんがご存命で予定通り演じていたら、と思ってしまうようなシーンが・・・。沢田研二さんの本業は俳優ではないですからね。もっとも志村けんさんも違いますけど、コントで何かを演じるのはとても上手い方でしたので。

ギャンブル漬けのゴウ(沢田研二さん)は街金から借金の繰り返しをしており、娘の歩(寺島しのぶさん)からは愛想を尽かされ、もうお父さんの借金の肩代わりはしないと怒鳴られるほどのどうしようもない年老いたダメ親父。しかし、妻の淑子(宮本信子さん)はゴウに対し、なかなか冷たい事が言えず、そういう母の姿にも歩はイライラしてしまう。

何故、淑子は夫であるゴウに辛く当たる事が出来ないのかは、若き日のシーンの大事な部分で「なるほど、そういう事か・・・」と分かります。

しかし、若き日のゴウは映画監督を夢見て松竹大船撮影所で助監督として働いており、親友のテラシン(野田洋次郎さん)、撮影所近くの食堂の看板娘である淑子との交流、スター女優の桂園子(北川景子さん)に思いを寄せられたりと、充実した日々を過ごしていた。

そして、ようやくゴウは自分で書いた脚本で監督をし、映画を撮る夢が叶ったのですが・・・。

映画のストーリーは現代から始まります。テラシン(小林稔侍さん)が経営する名画座でゴウは自分が助監督として製作に携わった往年の映画(桂園子主演)をテラシンと共に観ていると、園子の目に自分が映っていると言う。

そこから50年前の松竹大船撮影所にワープする手法が素晴らしいです。さすが山田洋次監督と、映画を観ながら思ったものです。映画は過去と現在を時折行き来しながらストーリーは進んで行きます。

映画監督として私がもっとも尊敬する山田洋次さんの新作ですが、見始めてしばらくはイマイチ映画にのめり込む事が出来ません。山田洋次さんの作品なのに、私としては珍しいです。やはり、当初危惧していた事が映画を観ながら現実のものとして実感したのです。

沢田研二さんには申し訳ないですが、演技が下手です。セリフ回しに私はシラける一方でした。何故、山田洋次監督は志村けんさんの後釜に沢田研二さんを選んだのだろうか・・・と、映画を観ている間中(沢田研二さん登場の場面)何度も思ってしまったほどです。演技指導に厳しい山田洋次さんらしくないです。

対して、もう一人危惧していた菅田将暉さんは若き日の自由奔放なゴウをよく演じていたと思います。それと私は初めて見る永野芽郁さん、食堂の看板娘を実に上手く演じていました。そして、可愛かったです。

新作映画を観る時、私は出来るだけ白紙の状態で観るようにしていますので、ネット情報などは事前に見ないようにしています。なので、観始めから20分、30分経った頃、「そうか・・・そういう事か・・・」と、ようやく人物関係が理解出来ました。観る前、私が知っていた事は主役のゴウを沢田研二さんと菅田将暉さんが演じているという事くらいでしたから。

沢田研二さんには不満を感じたものの、見終わった後はいつも通り「山田作品、やはり観て良かった」と思ったものです。嘗ての山田組俳優さんのお顔がないのは一抹の寂しさを感じましたけど。若き日のゴウは、山田洋次監督ご自身の若き日を投影していたのではないかと思います。

沢田研二さんに対して生意気な事を申しましたが、是非劇場でご覧になってくださいませ。

映画の最後に以下のような字幕が・・・

さようなら
 志村けんさん

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コメント

 こんにちは。

 KONDOHさんの解説を読んだら、何だか映画を見たような気になるほどです。
 円山郷直(ゴウ)・・・志村けんが演じていたら、ぴったりと来たような感じがします。
 残念ですね・・・。

fujileica(pyosida)さん、こんばんは。
志村けんさんはコント役者というより一流のコメディアンですから、山田洋次監督もそこを評価して主役を依頼したのだと思います。
おっしゃるようにゴウは、志村けんさんが演じていればぴったりだったと思われます。
山田洋次監督も志村けんさんを想定して脚本作りをしたのでしょうから。
残念です。

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