マーラー/交響曲第9番
マーラー/交響曲第9番 ニ長調
ジョン・バルビローリ 指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音 : 1964年1月10-11、14、18日、イエス・キリスト教会(ベルリン)
ワーナークラシックス 0190295 004286(CD 5枚組中の1枚)
オリジナル・マスターテープより2020年 192kHz/24bit 新規リマスター
先日ご紹介したようにイギリス出身の名指揮者、ジョン・バルビローリが英EMIに残したマーラー作品が昨年新規にリマスターされ、CD5枚組で発売されまして、ようやくその全5枚を聴き終えました。
交響曲4曲の中では第5番と今日ご紹介する第9番が印象に残りました。特に第9番は素晴らしい演奏で、私は初めてマーラー作品で感動しました。苦手のマーラーで、まさか・・・です。(笑)
第9番だけはおよそ三ヶ月ぶりにSONYさんのフラッグシップヘッドフォン、MDR-Z1Rを使っての鑑賞でした。聴いた時間は夜です。このヘッドフォン、ご存知の方は形が思い浮かぶでしょうが準密閉型で通気性が良くないですし、ハウジングが大きいので暑がり屋の私は夏場使用する事はありません。昨年の暑い時期も三ヶ月以上使っていなかったかと。
エアコンを入れていても大きなハウジングが耳の周りに密着するため、汗ばんでしまうのです。昨年は今年より暑かったですから、使わない期間は今年より長かったですね。今年もようやく夜は多少涼しくなって来ましたので、確か六月以来ではないかと、MDR-Z1Rをアンプに繋げたのは。
大きなヘッドフォンですが、SONYさん自らフラッグシップモデルと謳うだけの事はあります。マーラーのような大編成の作品を聴くには最高のヘッドフォンです。グランカッサの一撃からハープのピアニッシモまで、とにかく音数の多いヘッドフォンで、各楽器の微妙なニュアンスまで聴き取れます。久しぶりにMDR-Z1Rの音に酔いしれました。
夏場使うのはヘッドフォンではなく、イヤフォンを使います。お気に入りはJVCのHA-FX750というイヤフォンでして、もう7年近く使っています。(^^)
閑話休題 さて、バルビローリが指揮したマーラーの第9番、本当に素晴らしい解釈で、前述したように私は初めてマーラー作品で感銘を受けました。
終楽章の最後、しっとりと消え入るように音楽が終わる瞬間、私は「死んで行く時はこういうふうに息を引き取るのかも」と、本当にそう思ってしまったのです。何しろマーラー作品って、常に死と向き合っている作品ばかりですからね。
ヘッドフォンで聴いていると振動板が耳の傍にありますから、ピアニッシモがまったく痩せる事なく聞こえて来ます。マーラーのような作品を聴くにはヘッドフォンが良いのではないかと思ってしまったほどで。
今回、バルビローリの第9番を聴いている間、一度として退屈に感じるところはありませんでした。バーンスタインの第9番も素晴らしいですが、私にとってはバルビローリの演奏がバーンスタイン以上の名演奏に感じています。バルビローリ、第5番も良かったですが、第9番はそれ以上です。
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