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2021年9月10日 (金)

STAX静電型イヤースピーカーを買う

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STAX SRS-3100(SR-L300 + SRM-252S)

SR-L300(イヤースピーカー)

再生周波数帯域 : 7〜41,000Hz
静電容量 : 11-pF(ケーブル含む)
インピーダンス : 145kΩ/10kHz(ケーブル含む)
音圧感度 : 101dB/100V r.m.s
バイアス電圧 : DC580V
イヤーパッド : 人工皮革
重量 : 約322g(本体のみ)
生産国 : 日本

SRM-252S(ドライバー・ユニット)

周波数特性 : DC〜35,000Hz/+0, -3dB
高調波歪率 : 0.01%以下/1kHz 100V r.m.s.
増幅度 : 58dB(800倍)
入力インピーダンス : 50kΩ
入力端子 : RCA x1
バイアス電圧 : DC580V
消費電力 : 4W
外形寸法 : W132 x H38 x D132mm
重量 : 540g
生産国 : 日本

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ドライバー・ユニット SRM-252S

もう何年も前からSTAXの静電型イヤースピーカー(ヘッドフォン)を一度購入して使ってみたいと思っていました。しかし、STAX製静電型イヤースピーカーは専用のドライバー・ユニットが必要になり、一般のアンプやヘッドフォンアンプの端子に挿して使えない事から二の足を踏んでいたのです。

ところがつい最近、某オーディオショップに入ったところ、入門機セットが「在庫1台のみ、決算セール特価」という事で少し値引きされていたのです。しばし逡巡。STAX製品は通常ほぼ定価売りだったはず・・・と。で、思い切って購入する事に。(^^;

それが冒頭写真。
イヤースピーカーとはメーカーが自社製品にそういう言い方をしておりますが、要するにヘッドフォンであります。

静電型というのは極薄の振動膜を固定した電極でサンドイッチのように挟み、微弱な静電気で振動膜を振動させるという特殊な構造のヘッドフォンなのです。一般的なダイナミック型ヘッドフォンとは構造がまったく違います。

そのため駆動に高い電圧が要求されるので専用のドライバー・ユニット(アンプ)が必要とされるのです。通常、イヤースピーカーとドライバー・ユニットはそれぞれ単体で発売されています。どちらも価格の違いで数種類発売されていますが、私が購入した製品は導入しやすいようにメーカーがそれぞれのエントリー機をセットにしたものです。

ダイナミック型ヘッドフォンに比べ静電型は、歪感のない緻密で繊細な音を出すという事でクラシック音楽ファンにユーザーさんが多いようです。

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ケーブルの先端、端子部分(ケーブル幅 2cm弱)

で、日本で唯一その静電型を生産しているのが埼玉県富士見市に本社と製造ラボを置いているSTAXさんです。昔は静電型パネル式の大きなスピーカーも製造・販売していましたが、オーディオブームが下火になった影響で会社は閉鎖せざるを得なくなったのです。

しかし、有志の方々が集まって小さな会社組織(社名は継続)にし、静電型イヤースピーカーを今でも生産、メンテを行っています。静電型ユニットはほんの小さな埃でも音が変わってしまうため、社内のクリーンルームで熟練の職人とも呼ぶべき社員の方のハンドメイドで作られています。

左右の特性を揃え、出荷前にはすべてのイヤースピーカーの発音ユニットだけでエージングをし、さらに最終製品の形になってから今一度エージングを行なっているそうです。小さな会社だからこそ出来る製品作りではないでしょうか。そういう意味ではアキュフェーズさんも未だに製品の品質に拘るために大量生産を行わない方針ですから、両社似ていますね。

さて、肝心の音です。一番驚いたのはこのアルバム。

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Turn Up The Quiet/ダイアナ・クラール

アルバムの冒頭、「Like Someone in Love」でベースソロの後にダイアナが歌い出すのですが、ダイアナの声が録音スタジオにエコーのように広がりながら響くのです。STAXのイヤースピーカーで聴いた瞬間「え!? こんなに声がスタジオに反響していたんだ!」と驚きました。愛用のスピーカー(英B&W)でも充分その響きは分かるのですが、残念ながらここまで微妙なニュアンスが聴き取れてはいませんでした。

静電型イヤースピーカーの入門機でこれかよ!

・・・と、ただただ驚嘆。なるほど静電型は実に細かい・・・繊細な音まで再生してくれるのだと、実感した次第です。

音に驚嘆したのがメインのクラシックではなくジャズヴォーカルでしたからねぇ・・・。ベースソロも良い感じで響いてくれます。もちろんクラシックもピアノ、ヴァイオリンソロ、オーケストラと、今はSTAX製イヤースピーカーの実力を見る(知る)ためにいろいろなジャンルの音楽を聴いています。音を確認しているのが現状です。

ピアノがまた素晴らしい !
Amazon Music HDで聴くマリア・ジョアン・ピリスさんのノクターンが実に良い音を聴かせてくれます。もちろん手持ち他のCDはさらに。

現在はアンプ(Accuphase)のTAPE OUTからしばらくお役御免でお蔵入りしていたRCAケーブル(オヤイデ電気製)を持ち出してドライバー・ユニットを接続していますが、落ち着いたらUSB-DACとの接続に替えるかもしれません。

尚、ドライバー・ユニットを上級機に交換すれば当然の事ながら音はさらに良くなる事でしょう。もちろんイヤースピーカーの交換でもですが。しかし、ようやくSTAX製静電型イヤースピーカーを入手したのですから、このまま使い続けます。現状でも充分な音楽を奏でてくれますから。

装着感ですが、試しに連続3時間聴いていても疲れる事はありませんでした。STAXはオープンエアタイプですから、密閉型ヘッドフォンのような圧迫感は少ないです。ですが、オープンエアはそれなりに音は漏れますし、周りの環境音も多少聞こえます。これはまぁ、ヘッドフォンをお使いの方には言わずもがなですね。

夜、しっとりと自分の好きな音楽に耳を傾ける楽しみがひとつ増えました。(^^)

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コメント

 おはようございます。

 これは、やはり買いですね。
 問題はいつ買えるか、何を買うか・・・そして、目立たないようにどこに置くかです。

憧れのSTAXジャズでもいけましたか、いいですね

fujileica(pyosida)さん、こんにちは。
ゼンハイザーのヘッドフォンをお持ちですから迷いますよね。
ゆっくりお考えになられたら良いと思います。
私も入手まで何年も掛かりましたから。(^^;

roxanne6さん、こんにちは。
STAXの製品、ご存知でしたか。
思っていた以上に良いヘッドフォンでした。

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