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2021年10月 7日 (木)

ドライヴでCDリッピングの音は変わる?

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CDをオーディオ用NAS等にリッピングしてからネットワークオーディオプレーヤーで、若しくはUSB-DACにUSBケーブルでNASを直接繋いで音楽を聴いている方は多いと思います。

問題はリッピングの手段です。リッピングに使うドライヴによって音は変わると言う方、元のデータはデジタルだからドライヴは何を使ってもリッピングした音は変わらない、と言う方と二分されているようです。オーディオ誌などでは決まって使うドライヴで音は変わると評論家は申しております。

ではと、自分で実験してみました。

リッピングテストに使用したドライヴの一台は↑上記写真のバッファロー製USB接続の外付けポータブル型DVDドライヴで、電源はUSBケーブルを兼用するバスパワーモデル。こうれはもう随分前、某量販店でノートパソコンの福袋を購入した際に同梱されていたもの。このドライヴでかなりの量のCDをリッピングしています。

Macは光学ドライヴを内蔵していませんので、私のような者は外付けの光学ドライヴが必要になるのです。

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もう一台はパイオニア製の外付けBlu-rayドライヴ(4K対応)です。ある程度しっかりした筐体にドライヴが組み込まれ、

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電源ケーブルをこのようにコンセントに挿す仕様です。こちらは昨年四月に購入し、以後のリッピングはこのパイオニア製でやっております。

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ベートーヴェン/交響曲第5番「運命」、第6番「田園」

ヘルベルト・フォン・カラヤン 指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

録音 : 1976年、1977年

ユニバーサル ミュージック UCCG-52160(SHM-CD)

リッピングソフトは定番のdBpoweramp、リッピングに使用したCDは上記国内盤です。最初にパイオニア製Blu-rayドライヴでリッピング。その後にバッファロー製DVDドライヴでファイル名を一字変えてリッピングしました。こうする事によって再生ソフトで瞬時に両者を切り替えて試聴出来るからです。

試聴に使用したソフトはOpenHomeに対応したアイオーデータの「fidata Music APP」で、iPadで使います。

最初に「運命」の冒頭「ジャジャジャジャ〜ン♪」の部分だけを聴き比べ、その後は第二主題が出て来るところまでを聴き比べてみました。音に違いはあるか?

ほんの僅かですが、パイオニア製でリッピングした方に低域の響きに伸びがあるように思います。しかし、これは五回ほど繰り返し聴き比べての話しで、非常に微妙です。以後、第二楽章、第三楽章、第四楽章の冒頭を聴き比べましたが、一聴して違いが分かるほどの大きな優劣はありません。

ところが、「田園」の第五楽章で結構違いを感じました。チェロ、コントラバスの響きはパイオニア製でリッピングした方は音がシャープに浮かび上がります。ヴァイオリン群も音の広がりで若干優位にあります。

これは素人考えですが、CDを読み込む上でのエラー訂正の回数によるところが大きいのではないかと想像します。テストに使用したCDは国内盤ですから品質は良いと思います。そのせいかドライヴの違いで大きな差は出なかったのですが、「田園」の第五楽章冒頭部分に若干のエラー訂正が必要になったのではないでしょうか。

その際、ドライヴの読み込み精度の高さに優劣が生じたものと思います。パイオニア製の方がエラー訂正がごく僅かで済んでいたものの、バッファロー製は何度か読み直してエラー訂正した結果ではないかと。

やはり、ドライヴはしっかりした筐体(振動対策)に収められ、読み込み精度の高いピックアップが使われているドライヴはリッピング結果も良い、という事が分かりました。プレス品質があまりよろしくない輸入盤ではもっと差が出るかもしれません。

余談ですが、今回テストに使用したカラヤンの国内盤のリッピング音源と、独グラモフォンが1970年代の録音を纏めたBOXに入っていたCDのリッピング音源とで聴き比べてみました。その1970年代BOXは一部を除いてすべてリッピングした後に売却済みです。当時リッピングに使用したドライヴはバッファロー製です。

これはもう違いが明らか。国内盤のリッピング音源の方が良いです。同じバッファロー製で今回リッピングしたものと、独グラモフォン盤をバッファロー製でリッピングしたものとで比べても国内盤の方が良いです。要するにリッピングに使用したCDの違いが音にも出たという事です。

となると、独グラモフォン盤の品質が劣るのかもしれません。ただ、国内盤は従来のCDより「音が良い」事を売りにしている「SHM-CD(注1)」なのです。SHMとは「スーパーハイマテリアル」の略で、高品質な素材と技術を使った高音質CDとの事。一般的なCDより透明度の高い液晶パネル用ポリカーボネートを使用しており、読み込み時のエラー訂正が従来のCDより少なくて済むらしいです。

独グラモフォン盤は一般的な普通のCDですから、リッピング音源に違いが生じたのはSHM-CDとの差だったのかも。SACDにもSHM仕様がありますので、従来のSACDとSHM-SACDとでは音の差はもっと顕著に出るかもしれませんね。

輸入盤のBOXものは一枚当たり200円〜300円くらいとメチャ安なので、私は今迄いろいろと購入して来ました。しかし、今回の聴き比べでCDに関しては音に拘りのある国内盤(SHM-CD等)の方が高品質だという事が分かってしまいました。支出金額を取るか、質を取るか、ですね。

本日の結論、リッピングに使用するドライヴで音の違いは出るという事です。ただし、その違いの大小はCDの品質とも関係するわけですが、大極的に見れば、やはりしっかりしたドライヴを使った方がリッピングに好結果を生む、という事でした。

注1 : SHM-CDはSACDと違い、通常のCDと互換性があるので普通のCDプレーヤーで再生出来ます。

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コメント

 こんにちは。
 大変、興味深い内容です。

 やはり安定したドライバーによるリッピングの方が、良いようですね。
 と共に、データーの保存料も大きくなるので、これもまた良いです。

 HD+αのデーター保存も可能となりそうです。

fujileica(pyosida)さん、こんばんは。
正直申しまして私はデジタルデータについてはどんなドライヴを使っても音は変わらないだろう・・・と思っていました。
ですが今回自分で試してみて、そうではない事が分かりました。
今日の記事はご参考にしてください。

私はこのところパイオニアのドライブを愛用していますが、高いのがあるのですが私はバルクで我慢です
たまにファームウエアをチェックすると新しいものが出ていたりします

roxanne6さん、こんばんは。
パイオニア製をお使いでしたか。
今は分かりませんが、パイオニアは自社のドライヴを他社にOEM供給していました。
レーザーディスク時代から光学技術については折り紙つきですね。

今晩は。言われてみれば、剛性の高いケースに収まるドライブの方が有利ですよね。ウチのはパイオニアですが軽量な奴らばかりで、そろそろ草臥れてきたし買い替えの時は頑丈な方にしてみます。

ROCKSさん、こんばんは。
私も今回自分で試してみるまではドライヴの剛性まではあまり気にしていませんでした。
そもそもパイオニア製を購入した理由はMacでBlu-rayを使う事が目的だったのです。
リッピングも必然とパイオニア製でするようになりましたが、テストしてみて剛性やピックアップの性能がリッピングの結果に表れる事が分かりました。
デジタルもアナログ並みにいろいろありますね。

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