モーツァルト/ホルン協奏曲
モーツァルト/ホルン協奏曲集(全4曲)
デニス・ブレイン(ホルン)
ヘルベルト・フォン・カラヤン 指揮
フィルハーモニア管弦楽団
録音 : 1953年11月、キングズウェイ・ホール
英COLUMBIA 33CX1140(フラット厚盤太溝 オリジナル)
今日はモーツァルトのホルン協奏曲の私的名盤をご紹介。録音の新しいカール・ベーム盤は大分前にご紹介済みなので、今日は少々録音の古い演奏になります。
このカラヤン盤でホルンを吹いているデニス・ブレインは1957年、愛車を運転中にハンドル操作を誤って樹木に衝突し、亡くなられています。ブレインは大変な車好きだったそうで、同じく車好きだったカラヤンとは録音の合間、車談義で盛り上がっていた事が知られています。二人ともかなりのスピード狂だったようですよ。
しかし、ホルン奏者としてはオケの主席奏者に留まらず、ソロ活動も出来るほどの腕前だったそうで、それは今日ご紹介の録音からも窺えます。
私はモーツァルトの管楽器のための協奏曲が大好きで、日頃からいろいろな演奏で楽しんでおりますが、中でもホルン協奏曲は特に愛好している作品です。
聴きたくなった時はその日の気分で演奏を選んでおりますが、モノラル録音ながらデニス・ブレイン盤も比較的取り出す事が多いレコードです。カラヤンのサポートも上手いです。
尚、カラヤンは1968年夏(避暑中のサンモリッツ)、独グラモフォンにベルリン・フィルの首席奏者(ゲルト・ザイフェルト)を独奏に再録音しております。
モーツァルト/ホルン協奏曲集(全4曲)
アラン・シヴィル(ホルン)
オットー・クレンペラー 指揮
フィルハーモニア管弦楽団
録音 : 1960年
英COLUMBIA SAX 2406(第2版)
こちらはアラン・シヴィルの独奏による演奏で、指揮者はクレンペラーです。オケはカラヤン盤と同じくフィルハーモニア管弦楽団。
アラン・シヴィルはデニス・ブレインの父にホルンを学び、ブレインの死後、フィルハーモニア管弦楽団のホルン首席奏者に就いています。このクレンペラーとの演奏も名演ですが、シヴィルは何とビートルズのアルバムにも参加しているそうですよ。
ブレインもシヴィルもベーム盤のウィンナホルン(独奏はギュンター・ヘーグナー)の響きとは違いますが、二人ともテクニシャンですから聴き惚れています。
モーツァルトのホルン協奏曲全4曲の中では第3番が人気ですが、第1番も良いです。モーツァルト作品、交響曲やオペラだけでなく管楽器のための協奏曲も素敵な作品なので、私は聴く機会が多いです。クラシックは堅苦しいから嫌だ、とおっしゃる方々に是非ホルン協奏曲のような作品をお聴き頂きたいものです。
という事で、今日はホルン協奏曲の私的名演盤二枚をご紹介させて頂きました。
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