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2021年12月16日 (木)

シューリヒトの英DECCA盤(2)

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メンデルスゾーン/序曲集

SIDE 1
1. 序曲「フィンガルの洞窟」
2. 序曲「美しいメルジーネの物語」

SIDE 2
1. 序曲「ルイ・ブラス」
2. 序曲「静かな海と楽しい航海」

録音 : 1952年5月

米LONDON LL 1048(英DECCAプレス フラット 初期盤)

カール・シューリヒト 指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

今日は米LONDONレーベル盤ですが、レコードそのものは英DECCAでプレスしており、米LONDONではジャケットのみの製作です。私が持っているカラヤンの米LONDON盤などはジャケットも英DECCA製なのでペラペラで薄いです。違うのはジャケットとレコードのレーベルが「DECCA」か「LONDON」か、それだけしか違いがありません。

以前も記述しましたが、アメリカには提携が切れている別会社米DECCAが存在しているためDECCAレーベルが使えないわけです。なのでレーベル名だけをLONDONに変え、米国で自社のレコードを販売していました。日本もアメリカと同じLONDONレーベルですね。

メンデルスゾーンがお好みなのか、シューリヒトは他のレーベルでも同じように管弦楽曲を録音しております。奇を衒うところのない、シューリヒトらしい一見飄々とした解釈ですが、味のある演奏です。

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ワーグナー/管弦楽曲集

SIDE 1
1. 楽劇「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲とイゾルデの愛の死

SIDE 2
1. 楽劇「神々の黄昏」〜夜明けとジークフリートのラインへの旅
2. 楽劇「神々の黄昏」〜ジークフリートの葬送行進曲

録音 : 1954年6月

米LONDON LL 1074(英DECCAプレス フラット 初期盤)

カール・シューリヒト 指揮
パリ音楽院管弦楽団

こちらはワーグナーの有名管弦楽曲集ですが、2枚所持しておりまして、

6108
イコライザーカーブ DECCA ffrr盤

A面マトリックス番号 ARL-2188-2A

こちらのイコライザーカーブはDECCA ffrrです。

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イコライザーカーブ RIAA盤

A面マトリックス番号 ARL-2188-4A R

そして、こちらのイコライザーカーブはRIAAでカッティングされており、ジャケット裏右下にも「RIAA CURVE」と親切に表記があります。昨日のベートーヴェンで申したようにマトリックス番号の一番後ろに「R」が印字されているとRIAAカーブでカッティングしているという意味になります。

参考までに英DECCAのマトリックス番号(デッドワックスに印字)の意味は下記の通りです。上記のワーグナー盤でご説明します。

ARL-2188-4A R

ARL - 録音種別でARLはモノラル。ステレオはZALです。
2188 - マスターテープに付けられている番号。
4 - スタンパーの番号。当然「1」が最初の一枚で鮮度最高!
A - カッティングしたエンジニアを表す文字。
R -「R」が最後に印字されていればRIAAでカッティングされているという事です。

ただし、1960年代後期からほぼRIAAでカッティングされていますので、以後のマトリックス番号にはRが付いていません。ところが英DECCAはffrrからRIAAへの切り替えは結構曖昧だったと言われています。

その理由はエンジニア任せだったようで、かなり後期の盤でもffrrでカッティングされていたりするそうです。既にRIAAに切り替わっている筈なのに、発売されたレコードの一部にはffrrでカッティングされた盤が有るという事です。困ったものですね。となると、聴いて確認するしかないわけです。

さて、2枚のワーグナー盤ですが、レーベルの文字色がffrr盤は金文字、RIAA盤は銀文字ですね。2枚のマトリックス番号からもRIAA盤はffrr盤の後から再発売された事が分かります。

シューリヒトのワーグナーはクナッパーツブッシュとは違いスケールの大きさは感じませんが、時にはこういうワーグナーも一服の清涼剤ですね。

近年、ワーグナーで感動させてくれる指揮者が見当たらないのが残念です。

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コメント

おはようございます。
シューリヒトは、ブルックナーしかもっていなかったと思います。
ベートーヴェンやワーグナーですか、アンテナを高くしてみます。
DECCAの「R」について、解説有難うございます。納得できました。
実は、同志の方からEQ-Decca (hi-ho.ne.jp)(ネットで探ってみて下さい。小生は参考になりました)という記事を紹介されました。
ただ、全面的に賛同した訳ではなく、よく研究されておられるなという感覚が先でした。
いずれにしても、「R]付はRIAAでいいやとしておりましたが、これで気分がすっきりしました。
モノラル盤に関する記事、特に楽しみにしております。

Analog親爺さん、こんばんは。
シューリヒトのブルックナー、第8番と第9番のオリジナル盤をお持ちなのですよね。ブログで拝見しております。実に羨ましいです。
お教え頂いたサイト、読んでみました。参考になりますね。良くお調べになっていると思います。
私も随分前からあちこちで調べていましたが、こちらはまったく知りませんでした。感謝申し上げます。
いずれにしても、「R」が付いている盤に関してはRIAAで良さそうですね。
仮にリマスターの意味が込められていたとしても、ffrrからRIAAに変える時点でイコライザーを弄るわけですから、リマスターと言えばリマスターですので。
最終的には聴き手の好みですね。好みに合わせて音を弄れば良いという・・・。
あ、これでは身も蓋もないでしょうか。

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