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2021年12月 4日 (土)

ベームのコシ、オリジナル盤

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モーツァルト/歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」全曲

フィオルディリージ : エリーザベト・シュヴァルツコップ(ソプラノ)
ドラベッラ : クリスタ・ルートヴィヒ(メゾ・ソプラノ)
グリエルモ : ジュゼッペ・タッディ(バリトン)
フェルランド : アルフレード・クラウス(テノール)
ドン・アルフォンソ : ワルター・ベリー(バス)
デスピーナ : ハニー・シュテフェック(ソプラノ)

カール・ベーム 指揮
フィルハーモニア管弦楽団
フィルハーモニア合唱団

録音 : 1962年9月、ロンドン・キングズウェイ・ホール

英HMV AN 103/6(4枚組 モノラル初出)

1,000円で購入したオリジナル盤です。(^^)

以前、ベームが指揮した「コシ・ファン・トゥッテ」を採り上げた事がありますが、その際英HMV録音については東芝EMIの国内盤をご紹介しました。しかしその後、今日ご紹介のオリジナル盤を前述したように僅か1,000円で入手出来たのです。ただし、モノラル盤ですが。ステレオ初期、レコード会社はステレオ盤とモノラル盤双方を発売していました。

少し前になりますが、某所で初出オリジナル盤が3千円強でエサ箱に入っているのを見て、「これなら安い」と思って取り出しました。ところが何と1万円近い金額でもう1セット、オリジナル盤がエサ箱に入っていたのです。「金額の違いは何?」と思って仔細にケースを見比べてみると、1万円近いオリジナルはステレオ盤で、3千円強のものはモノラル盤だったのです。

成る程、安い方はモノラル盤か・・・という事で、購入は見送りました。1万円近い金額を出してステレオのオリジナル盤を購入する意志はないですし、安くてもモノラル盤は・・・という事が理由です。ステレオは東芝盤を持っていますし。音はオリジナル盤より劣るとは思いますが。

それからしばらくして、つい最近の事になります。上記店舗とは別のところでまたまたモノラルのオリジナル盤と遭遇したのです。何とこちらの価格は僅か千円です。いやもうビックリです。4枚組のオペラ全曲盤、それもモノラルとは言えオリジナル盤が千円ですから。

千円なら、という事で即決しました。4枚組のレコードが収まるケース(冒頭写真)もそこそこ綺麗ですし、何より封入されている解説書とレコードの状態がすこぶる良いのです。これで千円は例えモノラルとは言え、初出オリジナル盤が買えたのですから文句ありません。お店でも「これはモノラルだから安くしていますけど、初版のオリジナル盤ですよ」と、おっしゃっておりました。

で、全曲聴き終えたので今日記事にさせて頂きました。ステレオの東芝盤は散々聴いているのですが、改めて序曲からフェルランドとグリエルモが登場するところまで聴いた後、モノラルのオリジナル盤を聴き始めました。

最初、モノラルのオリジナル盤はイマイチ音のバランスが良くないなぁ・・・と。そこで英COLUMBIAから続くレーベルなのでイコライザーカーブをCOLUMBIAカーブにしたところ高低のバランスが良くなり、見違えるような音に変わりました。「まだ、この頃もCOLUMBIAカーブでプレスしていたんだな」と。

序曲が鳴り始めるとステレオ(東芝盤)とモノラルの違いはありますが、モノラルの方が音に厚みがあります。で、フェルランドを歌うテノールのアルファード・クラウスが登場すると、「何これ・・・、東芝盤とは全然声が違うじゃん」というのが第一印象です。

東芝盤のクラウスの声は「か細い」のです。ところがオリジナル盤のクラウスは逞しい声で、こちらが本来のクラウスの声に近いのでは?と、思ったものです。その後に続いて登場するグリエルモ役のジュゼッペ・タッディも、アルフォンソ役のワルター・ベリーも、東芝盤とは音(声)が違い過ぎます。もちろんエリーザベト・シュヴァルツコップ、クリスタ・ルートヴィヒの声も東芝盤と違って実に魅力的な声で聴く事が出来ます。

東芝盤はカラヤンも、リパッティも、英国盤と音が違い過ぎます、残念ながら。東芝EMIは本国からマスターのコピーテープを貰い、東芝のエンジニアがカッティングしているわけで、失礼ながらエンジニアのセンスの問題ですね。もちろんテープはコピーという事で一世代劣っているのですが。

全曲聴き終えて気がついたのは、途中モノラル盤である事をすっかり忘れて聴き惚れていたという事。これは良い買い物でした。

という事で、つい嬉しくなって記事にしました。m(_ _)m
最近、TOWER RECORDSさんからSACD化されて発売されましたが、私はこのモノラルのオリジナル盤で充分です。

最後に、東芝盤は3枚6面にカッティングされていますが、英国盤はステレオ、モノラルとも4枚7面にカッティングされています。東芝盤が独自のカッティングだという事がこれで分かりますね。英国盤は厚みもあって重いです。

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コメント

おはようございます。
此の頃までは、モノラル盤の優位を唱える先達が多いです。
しかも実にリーズナブルで、気楽に楽しめますね。
昔むかし、ステレオ盤を通販で手に入れた際は諭吉5枚でした。
お町に住む方を羨ましがっても仕方ありませんがね・・・・・。

Analog親爺さん、おはようございます。
そうですか・・・、諸先輩の方々が実体験でおっしゃる事は貴重であり、後を辿る者としては大変参考になります。
事実、私はモノラルで聴いていて何の不満もありませんでしたし、何より途中からモノラルだという事を意識しなくなりました。
通販でステレオ盤が諭吉5枚でしたか。確かに身近にお店があるのは恵まれておりますね。申し訳ない気持ちであります。

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