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2022年2月 6日 (日)

ワルキューレの騎行

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ワーグナー/楽劇「ワルキューレ」ハイライト

SIDE 1
1. 第1幕第3場
2. 第2幕第1場
SIDE 2
1. 第3幕第1場
2. 第3幕第3場〜幕切れ迄

ブリュンヒルデ : ビルギット・ニルソン(ソプラノ)
ヴォータン : ハンス・ホッター(バス)
ジークムント : ジェイムズ・キング(テノール)
ジークリンデ : レジーヌ・クレスパン(ソプラノ)
フリッカ : クリスタ・ルートヴィヒ(メゾ・ソプラノ)
ワルキューレの戦士たち
オルトリンデ : ヘルガ・デルネシュ(ソプラノ)
ヴァルトラウテ : ブリギッテ・ファスベンダー(ソプラノ)
シュヴェルトライテ : ヘレン・ワッツ(メゾ・ソプラノ)

ゲオルグ・ショルティ 指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

1965年10月~11月、ゾフィエン・ザール(ウィーン)

英DECCA SET 390(ED3 ハイライト盤初出)

ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」は上演に四夜要するわけですが、クラシックにあまり知識をお持ちでない方に四部作のタイトルだけご紹介させて頂きます。

序夜 : ラインの黄金(約2時間40分)
第1夜 : ワルキューレ(約3時間50分)
第2夜 : ジークフリート(約4時間)
第3夜 : 神々の黄昏(約4時間30分)

四部作のうち、一番音楽的に優れているのが「ワルキューレ」で、単独で上演される事も多いです。フランシス・フォード・コッポラ監督の映画「地獄の黙示録」で、米軍がベトコンの村を空から襲撃する際、拡声器から大音量で鳴らされる音楽が「ワルキューレ」第3幕冒頭の「ワルキューレの騎行」という勇ましい音楽です。この映画のお陰で「ワルキューレの騎行」がクラシックにご興味のない方にもすっかり有名になりました。

映画そのものは私もNHK-BSでノーカット放送の際に見ましたけど、狂気に満ちた内容で、もう一度見たいとは思いません。ですが、ベトナム戦争の狂気を或る意味表していると言えるのかもしれません。

閑話休題 さて、レコード界では英DECCAが年月を掛けて録音したショルティ指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と当時の名歌手たちを集めて録音した「ニーベルングの指環」が録音、演奏とも最高傑作だと思います。

四部作すべてが水準の高い録音ですが、やはり聴く機会が一番多いのは「ワルキューレ」ですね。ですが、毎回毎回4時間近い全曲を通しで聴くのは無理です。そう言えば昔、ベームがバイロイト音楽祭で指揮した「ワルキューレ」を秋葉原の石丸電気さんで購入した翌日、全曲を休憩取らずに一気に聴き通した事がありました。まだ若かったのだなぁ。(^^;

で、簡単に「ワルキューレ」を聴きたい時はハイライト盤で聴く事になります。ハイライト盤というのは全曲盤から聴きどころを抜粋して一枚のレコードに詰め込んだものです。今日ご紹介のレコードがまさしくそのハイライト盤になります。

ただ、全曲盤はLPレコード五枚組みです。それを僅か一枚で聴こうとするわけですから、ほとんどつまみ食い程度にしかなりません。それでも有名なシーンを聴きたい時にスッとレコードラックから取り出して聴くには便利なのです。

「ワルキューレ」一番の聴きどころは第3幕第3場でして、ヴォータンが自分の命令に背いた最愛の我が子であるブリュンヒルデを眠りにつかせ、周りを炎で包むシーンで幕切れになるところです。

ブリュンヒルデを歌うビルギット・ニルソン、ヴォータンを歌うハンス・ホッターが実に素晴らしいです。現在、これだけ素晴らしいブリュンヒルデとヴォータンを歌う歌手は自分の知る限り存在しません。ハンス・ホッターのヴォータンは極め付けと言って良いでしょう。

ワルキューレの戦士を歌う歌手にヘルガ・デルネシュが入っていますが、彼女はカラヤンの「指環」ではブリュンヒルデ( ジークフリート、神々の黄昏)を歌っていますし、ブリギッテ・ファスベンダーも入っています。凄い歌手陣ですね。ショルティの指揮もクナッパーツブッシュを参考にしたのではないかと思うくらいで、歌・指揮・オケと、見事な共演ぶりです。

ショルティは交響曲や協奏曲ですと何故か音楽が硬直しているような感じを受けるのですが、例外はワーグナーの「指環」とモーツァルトの「魔笛(旧盤)」くらいです。と言いながら、ショルティ指揮、シカゴ交響楽団のコンサートを聴いているのですが。(^^;

最後に余談ですが、ステレオサウンド社から発売された「指環」のSACDはキングレコードに来ていたサブマスターテープ(緊急用1/4インチ幅)からのSACD化だそうですね。しかし、そのテープも劣化(英DECCAの1/2インチ幅オリジナルが劣化)が進んでいるようで、ステレオサウンド社製SACDを購入した人曰く、「ワルキューレの騎行」がモノラル的に聴こえると。

ESOTERICさんから発売されたSACDも英DECCAエンジニアのジェイムズ・ロックが1997年に44.1kHz/24bitでリマスターしたデジタル音源を元にしたものですし、もうハイサンプリングでのデジタル化は期待出来なくなりました。英DECCAはもっと早く(マスターが劣化する前)にデジタル化しておくべきでしたね。

ちなみに私はステレオサウンド社、ESOTERIC、どちらのSACDも購入しておりません。今日ご紹介のレコードで聴く「ワルキューレの騎行」は、セパレーションも音質も見事なほどの素晴らしさです。

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