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2022年3月29日 (火)

カラヤンの「蝶々夫人」

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プッチーニ/歌劇「蝶々夫人」全曲

蝶々夫人 : ミレッラ・フレーニ(ソプラノ)
ピンカートン(米国海軍士官): ルチアーノ・パヴァロッティ(テノール)
スズキ(蝶々夫人の召使): クリスタ・ルートヴィヒ(メゾ・ソプラノ)
シャープレス(米国領事): ロバート・カーンズ(バリトン)
ゴロー(結婚仲介人): ミシェル・セネシャル(テノール)
僧侶(蝶々夫人の叔父): マリウス・リンツラー(バス)
ケート : エルケ・シャリー(メゾ・ソプラノ)
ヤマドリ : ジョルジョ・ステンドロ(バリトン)

ヘルベルト・フォン・カラヤン 指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ウィーン国立歌劇場合唱団

録音 : 1974年1月28-31日、ゾフィエンザール(ウィーン)

英DECCA SET 584/6(ED4 初出)

ある晴れた日〜・・・♪

と、蝶々さんが歌うアリアで有名なプッチーニの歌劇「蝶々夫人」のカラヤン盤です。随分昔、初めて聴いた「蝶々夫人」が、このカラヤン盤でしたから、私にとっては思い出深い録音であります。

イタリアオペラと言えばソプラノとテノールによる華やかなアリアの歌合戦的作品が多い中、「蝶々夫人」はほとんどそういった派手目のアリアは無く、叙情的な音楽に終始している稀有なイタリアオペラです。

アリアらしいアリアは前述した蝶々さんの「ある晴れた日に」くらいで、どちらかと言えば最後の悲劇(蝶々さんの自害)を暗示する全体的に暗い音楽が続きますので、オペラファンの方でも好き嫌いの分かれる作品だと思います。

フレーニは歴代の歌手の中でも最高の蝶々さんだと私は思っています。時代設定時の日本人女性の奥ゆかしさを、声を抑えて表現するフレー二の歌唱は蝶々さんのキャラクターにピッタリではないかと思うのです。何しろ蝶々さんがピンカートンの花嫁になったのは15歳という設定です。今なら中学三年生?

多分、フレー二の歌唱についてはカラヤンの指示によるものでしょう。オケも全体的に抑えめな表現で、作品の叙情性が見事に生かされております。ピンカートンを歌うパヴァロッティも他のイタリアオペラ作品で聴かれる良い意味での絶叫的歌唱ではないです。同じくカラヤンの指示通りに歌っていたのでしょう。

スズキを歌っているのがクリスタ・ルートヴィヒですから、主役三人にはまったく不満のない歌唱を聴く事が出来ます。オケはウィーン・フィルですし、録音も英DECCAらしい先鋭さのある大変素晴らしい音です。歌手、指揮、演奏(録音)の三拍子揃った、私にとって「蝶々夫人」のベスト盤であります。

尚、カラヤンにはフィルム撮影によるオペラ映画としての映像作品が残されており、先日NHK-BS 4Kでオリジナルフィルムを4Kスキャンした映像(音声は5.1ch)で放送がありました。ただし、音声と映像は別撮り(録り)で、映像は口パクです。テレビの歌番組と同じく、流れる音楽に合わせて口をパクパクするだけ。

ところどころで歌が流れているのに口は開いてない場面があり、違和感の大きい映像でした。(^^;

この映像作品はジャン・ピエール・ポネルの演出によるものですが、制作(1974年)された時代の欧米での日本に対する知識はこの程度だったのだろうなぁ・・・と思わせる、これまた違和感の大きい映像作品です。畳敷きの和室に革靴のままピンカートンもシャープレスも上がって来ます。(笑)

蝶々さんは顔を真っ白に塗りたくって、志村けんさんのバカ殿を思わせるほどで、多分ポネルは京都の舞妓さんの写真などを見て参考にしたのかもしれません。嫁入り前の蝶々さんの職業は芸妓でしたからね。歌手陣ではピンカートンがパヴァロッティからドミンゴに変わっていますが、他は英DECCAの録音と同じです。

- 1974年制作の映像作品 -

蝶々夫人 : ミレッラ・フレーニ(ソプラノ)
ピンカートン(米国海軍士官): プラシド・ドミンゴ(テノール)
スズキ(蝶々夫人の召使): クリスタ・ルートヴィヒ(メゾ・ソプラノ)
シャープレス(米国領事): ロバート・カーンズ(バリトン)
ゴロー(結婚仲介人): ミシェル・セネシャル(テノール)
僧侶(蝶々夫人の叔父): マリウス・リンツラー(バス)
ケート : エルケ・シャリー(メゾ・ソプラノ)
ヤマドリ : ジョルジョ・ステンドロ(バリトン)

美術・衣装・監督 : ジャン・ピエール・ポネル

ドミンゴのピンカートンですが、イマイチ清潔感のない男に見えて、15歳の蝶々さんが本当に惚れるだろうか? と思ってしまいました。(笑)

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