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2022年4月 2日 (土)

ベートーヴェンのピアノ協奏曲

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ベートーヴェン/ピアノ協奏曲全集

DISC 1
ピアノ協奏曲第1番 ハ長調

DISC 2
ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調
ピアノ協奏曲第4番 ト長調

DISC 3
ピアノ協奏曲第3番 ハ短調

DISC 4
ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調「皇帝」

ヴィルヘルム・ケンプ(ピアノ)

フェルディナント・ライトナー 指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

録音 : 1961年6月(1, 2)、7月(3, 4, 5)、ベルリン

独グラモフォン 138 770/73(第2版)

最近、手持ちのレコードの中からベートーヴェンのピアノ協奏曲を聴く機会が増えています。長い間、自分のベストワンとしてフリードリッヒ・グルダのピアノ、ホルスト・シュタイン指揮、ウィーン・フィルによる演奏を聴いて来ているのですが、それは今も変わりありません。

ですが、もちろん他の演奏も楽しんでいるわけでして、今日ご紹介するケンプのレコードもそうした中の一枚(全集ですが)であります。

同時代に活躍したバックハウスとライバル関係のように見られていたようですが、多分人気ではバックハウスだったのではないかと想像しています。しかし、演奏そのものはケンプも負けていません。ベートーヴェンのピアノ・ソナタやピアノ協奏曲で名演を残しております。

ケンプはモノラル時代にパウル・ファン・ケンペンの指揮で全集を録音しておりますが、今日ご紹介の演奏はステレオ時代になってからの録音です。指揮者はフェルディナント・ライトナーですが、日本での知名度は低いと思います。私自身もこの全集以外、ライトナーのレコード、CDは持っていません。

全5曲の中で一番の名演と個人的に思っているのは第3番で、ライトナーの指揮ぶりも素晴らしいです。シンフォニックな第一楽章、冒頭の第一主題を抑えめに提示するのですが、徐々に主題が大きくなると堂々たる響きになり、まるでシンフォニーを聴いているかのよう。しかし、第二主題はカンタービレで歌っているような表現で、実にお見事!

続いて登場するケンプのピアノもライトナーの解釈に呼応するかのように雄弁に歌います。とは申しましても、極端にダイナミクスを大きく取っているわけではなく、中庸な響きの一音一音を大事にした表現なのです。聴いていて「あぁ良いなぁ・・・」と、感嘆してしまいます。

第1番も素敵な演奏ですし、地味派手的な「皇帝」も好きな演奏です。地味派手って、どういう意味だ? って言われそうですが、ご想像ください。(^^;

雑誌などの名盤特集で採り上げられる機会の少ない録音のようですが、ベートーヴェンのピアノ協奏曲がお好きな方には是非一度お聴き頂きたい演奏集です。

この全集は単売されていた4枚をセットにしているのですが、第2番と第4番が一枚にカップリングされている事だけが残念。詰め込みカッティングになっているからですが、単売の場合、地味な第2番だけでは商売しづらいのでしょうね。

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