2008年7月14日 (月)

ダーティハリー

Harry

昨晩、というか実際は今日(午前零時過ぎ)帰って来たのですが、仕事上お世話になった方と久しぶりに居酒屋に行きまして、私は例の如くウーロン茶で談話して来ました。(笑) 気の合う人と話すのは楽しくていいですね。

さて、珍しく二日続いて映画の話しです。昨日のラブ・ストーリーとは打って変わり、今日ははみ出し刑事(デカ)を主役とした、ご存知クリント・イーストウッドの「ダーティハリー」シリーズ。ブルーレイ・ディスクで全五作のBOXセットが発売されたので、早速購入しておいた。上の写真がそのBOXセットの中身。クリント・イーストウッドは大好きな俳優さんで、作品はかなり観ております。

俳優として知名度の低かったクリント・イーストウッドが大ブレイクしたのはイタリアで作られた西部劇に出演してからの事。日本では「マカロニウエスタン」としてブームになった事もあるくらいで、黒澤明監督の人気作「用心棒」を完全にパクった「荒野の用心棒」が大ヒットして一躍有名になったようである。更に「夕陽のガンマン」「続・夕陽のガンマン」と立て続けに製作されていますね。

お陰で本国アメリカでもすっかり有名になったイーストウッドはドン・シーゲル監督と名コンビで映画を製作し続けた後、この「ダーティハリー」でイーストウッドと言えばダーティハリー、というくらい強烈なイメージを作りました。主人公ハリー・キャラハンはサンフランシスコ警察の刑事。この映画で彼が使う拳銃、マグナム弾を使用するスミス&ウェッソンがすっかり有名になり、その後に作られたアクション映画に大きな影響を与えたようですね。

イーストウッド作品は恥ずかしながらテレビ放送で観た作品が多く、実を言いますと劇場で観ているのはそれほど数多くありません。ご贔屓俳優になってからは市販ディスクで初めて観る、というものも多く、あまり自慢げに紹介文などは書けた義理ではありません。(笑)

近年は俳優としてより監督として有名ですね。日本語吹き替えのテレビ放送では必ずといってもよいほど山田康雄さんが担当していましたが、山田康雄さんほどイーストウッドのキャラクターにピッタリの声優さんは他にいませんね。もちろんオリジナルのイーストウッドの肉声で聞く方がいいですが、山田康雄さんの吹き替えで聞く映画もまったく違和感を感じません。

ダーティハリーの第一作で本編のストーリーとは関係ないエピソードに、ハリー・キャラハンのキャラクターを知らしめる有名なアクションシーンがある。町でホットドッグを頬張っていると銀行強盗に直面。犯人が乗る車がハリーに向かって突っ込んで来ると、愛用のマグナムで車の運転手を狙い撃ち。車は消火栓にぶつかって横転。犯人の一人に銃口を向け、あと弾は何発残っているか考えさせるシーンが笑えます。そばに落ちている拳銃に手を掛けようとするも、諦める犯人。ハリーが引き金を引くと弾は残っていなかった。悔し紛れに暴言を吐く犯人。このシーン、最高です。人を食ったようなキャラクターが見事に描かれていますが、実はこのやり取りがラストへの大事な伏線になっているのです。

またハリーが犯人に銃口を向けながら吐く言葉としてすっかり有名になったのが後の作品ですが、「Go ahead. Make my day.」でしょうね。なんたってカッコいいのです。(笑)

全五作、過去に繰り返し観ている作品ですが、画質向上品が出ると買いたくなってしまうのです。今回はハイビジョン仕様のブルーレイ・ディスク。音声も5.1chにリミックス仕直しておりますので(オリジナルはモノラル)、更に楽しむ事が出来る。映画ファンには嬉しい仕様です。第一作から順に楽しみたいと思います。

2008年7月13日 (日)

ノッティングヒルの恋人

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ジュリア・ロバーツという女優さんをご存知でしょうか? 映画ファンなら先ず知らない方はいらっしゃらないと思いますが、私の好きな女優さんのひとりで、何本か映画を観ています。初めて彼女の映画を観たのはもう大分前、大ヒット作「プリティウーマン」でした。「エリン・ブロコビッチ」でアカデミー主演女優賞を受賞。笑顔の可愛い女優さんですね。今日は久しぶりに映画の紹介。この映画の主題歌も素敵ですよ。

「ノッティングヒルの恋人」は1999年製作で、ヒュー・グラントと共演したラブ・ストーリー。ロンドンの西の街、ノッティングヒルで旅行書専門の売れない本屋を営んでいる少々頼りない普通の男がヒュー・グラント演じるウィリアム。もう、ピッタリの役所ですね。その本屋にジュリア・ロバーツ演じるハリウッドの大女優アナ・スコットが訪れるところから物語は始まる。

Notting_2

まさか自分の店に大女優が来店するとは思っていなかったウィリアムは動揺しながらも一冊の本を販売する。信じられない思いのウィリアム。その後ウィリアムは街で買ったジュースのカップを持ちながら余所見をして歩いていると若い女性とぶつかり、持っていたジュースがその女性の体に掛かってしまう。大慌てで相手の女性に謝ると、なんとその女性がアナ・スコット。普通は考えられない出来事ですが、そこは映画です。こうしないとストーリーは進みません。(笑)

Notting_3

雑誌社の記者と偽ったウィリアムはホテルでアナ・スコットにインタビュー。そこで思いも掛けない事に彼女は自分の妹の誕生パーティに来てくれるとの事。そうして繰り返し会う度にお互いは少しずつ惹かれ合う。

Notting_4

大女優も悩みはあるもの。傷心のアナ・スコットはウィリアムの家で過ごすが、ウィリアムの同居人のポカからマスコミに知れる事になり、興奮したアナ・スコットは切れまくってウィリアムを責め、家を飛び出して行ってしまう。気の弱いウィリアムは意気消沈し、失恋の痛手を被りながらまた以前のように売れない本屋を営む普通の生活に戻る事になる。

Notting_5

ウィリアムの周りの友人の励ましをを受けながら時は流れて行くが、その友人の一人からアナ・スコットがまたロンドンへ映画のロケの為来ている事を教えられる。勇気を出してその撮影現場へ行ってみると、なんとアナ・スコットから話したい事があるから待ってて、という思いもかけない言葉。離れたところでヘッドホンを借りてアナと共演者の会話を聞いていると、共演者がアナに「さっき話してた男は誰なんだ?」との問い掛けに、プレイボーイとして名高い共演者に本音を悟られない為「過去の人よ。何しに来たのか分からないわ」と答える。しかしそのままの意味で解釈し、愕然とするウィリアム。またまた意気消沈してその場を立ち去ってしまう。

ところがところが、その後ウィリアムの店へ極普通の洋服を着たアナが訪れ、「帰っちゃったのね」と話し掛けて来る。なんと彼女はウィリアムに精一杯のプレゼントを持って自分の気持ちを打ち明けに来たのである。「私は今日帰国するけど、もし英国に残るなら・・・私と付き合ってくれるかしら? 出来れば本気で・・・」

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と、演技ではなく、本心から訴え掛けるアナ。しかし気の弱いウィリアムは本気になっては何度も傷つけられ、すっかり後ろ向きになり、「ノー」と答えてしまう。無理して作り笑いをしながらアナは、「分かったわ。でも私もひとりの女よ。好きな人の前に立ち、愛してほしいと願ってるの・・・さよなら」と言いおき、後ろ髪惹かれる思いで店を立ち去るアナ。

しかし周りの友人たちの励ましと力を借り、アナの帰国前に開かれているホテルでの記者会見場にウィリアムは飛んで行く。会場に着いてみると記者インタビューの真っ最中。或る記者が「アナ、英国滞在はいつまで?」と質問するとアナは、「今夜、発ちます」と。上手く紛れ込んだウィリアムが手を挙げる。ウィリアムを見て動揺するアナ。

ウィリアム「噂になった英国人と友達以上になる可能性は?」
アナ「そうなる事を望みましたが・・・ムリです」
ウィリアム「でも、もし・・・」
アナ「でも、もし?」
ウィリアム「よく考えた末、その人物が・・・やっと気づいたら? 自分はトンマで大バカと。そしてひざまづいて・・・

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・・・やり直しますか?」・・・しばしの沈黙の後・・・

Notting_8

アナは隣に居るマネージャーに耳打ちし、先ほどの記者に今一度同じ質問をするように促す。

マネージャー「ドミニク、さっきの質問をもう一度」
記者「アナ、英国滞在はいつまで?」

ウィリアムを見ながらアナは微笑んで・・・「永遠に・・・」

2008年6月 7日 (土)

インディ・ジョーンズ

Indiana
「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」

映画ファンなら「インディ・ジョーンズ」シリーズは良くご存知でしょう。冒険活劇映画として大ヒットした映画で、ジョージ・ルーカスとスティーヴン・スピルバーグが手を組んだ作品。なんと19年ぶりにこの「インディ・ジョーンズ」シリーズが製作され、その最新作が今月21日から公開されます。5日の木曜日、主演のハリソン・フォードやジョージ・ルーカス、その他各界から招待客を招いてジャパン・プレミアが開催されたようですね。ちなみに過去の作品は以下の三本。

「レイダース/失われたアーク」1981年
「魔宮の伝説」1984年
「最後の聖戦」1989年

そして最新作のタイトルは「クリスタル・スカルの王国」。本来は前三作で完結していたはずなのに、よもやまた製作されるとは思っていなかったですね。このところハリウッド作品は過去のヒットしたシリーズものを再製作するのがブームみたいになっていて、「スーパーマン」「ロッキー」「ダイハード」と続けざまに公開されている。ネタ切れなんですかねぇ・・・。

私が初めてこの作品を見たのは「レイダース/失われたアーク」でした。ただし劇場で見たのではなく、ビデオディスクの「VHD」でした。「VHD」がどういうビデオディスクだったかご存知でしょうか? レーザーディスクに対抗してビクターが開発したビデオディスクで、レコードと同じくダイヤモンド針を使う方式。しかしレーザーディスクより画質は若干劣り、針を使うため再生を繰り返すと画面にノイズが出たりで、短命に終わりました。

閑話休題 そのVHDで見た第一作の息つく暇も無い冒険活劇映画としての面白さに魅了され、すっかりファンになってしまった。続く第二作、第三作とも公開と同時に劇場で堪能しました。ルーカスは「007シリーズ」の大ファンだそうで、007シリーズのような活劇モノを作りたいという事でスピルバーグに協力を求めた、という事を当時雑誌インタビューで読んだ事があります。「最後の聖戦」にはインディの父親が登場しますが、007ファンのルーカスはインディの父親役にはショーン・コネリー以外いないと考え、出演依頼をしたとの事。飄々とした父親役をコネリーは見事に演じていましたね。完全にハリソン・フォードを喰っていました。

「ダイハード 4」は正直やり過ぎだろう・・・という感じを持ち、前三作ほどの出来栄えになかったですね。CGの使い過ぎでリアル感に欠けていましたし。さて、最新作のインディ・ジョーンズの出来はどうなんでしょうね。しかしハリソン・フォードもすでに65歳ですって!

2008年5月15日 (木)

歓喜の歌

「歓喜の歌」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか? そうです、普通はベートーヴェンの第九交響曲「合唱」の終楽章、或いは学校の音楽の時間、日本語の歌詞を付けられた「喜びの歌」若しくは「歓喜の歌」を歌わされた、あの歌です。しかし今日はいつものように私が第九交響曲の好きなCDを採り上げるわけではありません。今日採り上げる「歓喜の歌」は今年公開されたばかりの日本映画「歓喜の歌」であり、立川志の輔師匠の創作落語「歓喜の歌」でもあるのです。

私が映画「歓喜の歌」を知った(観た)のは先月27日、北九州へ向かう飛行機の中。スターフライヤー A320は全席、背もたれの後ろに液晶が据えられてあり、映画を観たりテレビを観たり出来るようになっていて、当日はこの映画が流されていた。シートに添えられているしおりを見ると落語家 立川志の輔師匠の原作となっているので、最初は「え? 志の輔師匠が映画の脚本を書いたわけ?」と思ったのですが、解説を良く読むと志の輔師匠の創作落語を映画化したもの、となっていた。「へぇ〜・・・」と思った私は早速映画のチャンネルにして、北九州空港へランディングするまでずっと映画を観ていた。

ストーリーを簡単にご紹介しますと、二組のママさんコーラスが大晦日にコンサートを開くため公民館に会場の予約を入れていたわけですが、公民館の方ではうっかりダブルブッキングをしてしまうのです。気が付いたのは本番前日。原因は二組のコーラスの名前が似ていたからで、「みたま町コーラスガールズ」と「みたまレディースコーラス」の二組。しかし当初はダブルブッキングにまったく気が付かない脳天気な公民館のダメ主任。映画はこのダメ主任(小林薫さん)が主役。「みたま町コーラスガールス」のリーダーに安田成美さん、「みたまレディースコーラス」のリーダーには由紀さおりさんが演じています。二組のリーダーに責められるダメ主任。果たして大晦日にコンサートを開けるのか?

北九州に到着するまでに映画は終わり切らなかったため、帰りの飛行機で続きを観た。しかし窓から眼下の景色を見たり、それを写真に撮ったりと、それほど真剣には映画を観ていなかったのです。ところが二日後の29日、WOWOWで志の輔師匠がパルコで演じている「志の輔らくご」から、この「歓喜の歌 2008」のライヴ収録がノーカットで放送される事を番組表で知り、取り敢えずタイマー録画しておいた。何という偶然でしょう。

実は私、二十代の頃、古典落語に大変凝ってしまい、あちこちのホール落語を聞きに行ったり、横浜関内駅前に在るホールの落語会会員になって毎月落語を聞いていたのです。ラジオやテレビ放送をカセットテープやビデオに録ったりと、随分夢中になっていました。(笑) しかしもっぱら聞くのは古典ばかりで、新作落語にはあまり興味はありませんでした。ですから志の輔師匠の落語も師匠創作の新作落語という事でそれほど興味を持つ事なく、ずるずると録画したものの直ぐに見る事はしませんで、ようやく見たのは一昨日の休みの日。

ところがライヴ収録された志の輔師匠の新作落語、「歓喜の歌 2008」には大爆笑させられ、かつまたしんみりとさせられてと、大変感動したと言っても言い過ぎではないくらいこの「歓喜の歌」は素晴らしい新作落語でした。前半は大爆笑の連続(観客も私も)でしたが、途中から古典の人情話のように実にしんみりとさせられてしまい、志の輔師匠の話術の虜になってしまう。とにかく聞いている内容、その情景(映画とは別の)が思い浮かんでしまうのです。テレビで他愛もないバラエティに出ていたり、ペヤング・ソース焼きそばのCMでの志の輔師匠しか知らなかった私、こんなに落語の上手い人だとは正直思っていませんでした。パルコでの「志の輔らくご」はチケットが発売されると即日完売になってしまうそうで、老若男女大変な盛況だそうである。恥ずかしながら知りませんでした。余談ですが、師匠の話しが終わった途端、観衆の拍手と共に私も二、三回拍手してしまった。そのくらい夢中にさせてくれたのです。テレビで観ているだけだったのに・・・。

この新作落語「歓喜の歌」は一時間に渡る大作ですが、一瞬たりとも間延びする時間がなく、もう一度言いますが大変素晴らしいです。大傑作です。一般の評価も志の輔師匠の新作落語中、最高傑作と言われているようです。映画の方は飛行機の中だったせいか、観るにあたってイマイチ真剣度が足りませんでしたので、改めて観直したいと思っています。是非、機会がありましたら志の輔師匠の「歓喜の歌」を聞いて(観て)頂きたいと思います。尚、志の輔師匠の「歓喜の歌 2007」がDVD(他に二枚)で発売されています。

そういえば前回搭乗した時は韓流映画「私の頭の中の消しゴム」を上映していたのですが、途中までしか観る事が出来なかったので、帰宅後レンタルでDVDを借りて来て全編観直してしまいました。映画好きは途中までしか観られないと気になるのです。(笑)

2008年4月25日 (金)

007のカメラ

映画の中にカメラが登場するシーンは数限りなくあります。カメラファンとしては「おっ!」と、ついつい注目してしまう。しかし撮影シーンで聞こえるシャッター音は大抵そのカメラのシャッター音ではない事が多い。映画ですから効果を考えての事でしょう。

さて、娯楽映画としての傑作スパイ映画「007シリーズ」でもカメラが何度か登場しています。先ずは「ロシアより愛をこめて」でのシーン。ロシアの最新暗号解読機「レクター」の特徴をこのカメラに向かって話すよう亡命希望のロシア人女性に語りかけるところです。ボンドが手にしているカメラはローライフレックス。

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このローライフレックス、実は外装だけで中身はテープレコーダー。如何にも007シリーズらしい、なかなか洒落た小道具ですね。

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次は「サンダーボール作戦」に使われた水中カメラ。ニコノスでしょうね。NATOの原爆搭載機が行方不明になり、原爆の行方を追っていたボンドがエミリオ・ラルゴなる謎の人物が所有する大型クルーザー「ディスコボランテ号」の船底を海中から撮影するシーンに登場。

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秘密兵器係「Q」から手渡される時、「赤外線フィルムが入っているから暗闇でも撮れる」と言われるのですが、う〜ん・・・ですね。(笑)

そしてこれこそがスパイカメラ、ミノックスをボンドが使うシーンが登場する「女王陛下の007」です。

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人類を滅ぼす「細菌」を手にした女性たちが放たれた行き先をボンドが撮影するワンシーンですが、右手で「カシャ! カシャ!」とシャッターを切るところが印象的でした。
この他にも「消されたライセンス」ではメインタイトルにオリンパス OM-4Tiが大写しで登場します。宣伝効果は高いでしょうねぇ・・・。

しかしこれから映画で使われるカメラはほとんどデジタルカメラになってしまうのでしょう。もう最初に手にするカメラはデジタルカメラであって、フィルムを見ても「これ、何ですか?」って、質問されるような時代になるのでしょうか。(笑)

2008年3月11日 (火)

薔薇のない花屋

このブログで初めてテレビドラマの事を書かせて頂きます。私は続き物のテレビドラマをあまり観ないのですが、最近嵌っているドラマが毎週月曜日午後九時、フジテレビで放送されている「薔薇のない花屋」です。実は私、このドラマでヒロインを演じている竹内結子さんの隠れファンであります。(笑)

たまたま新聞のテレビ番組ページで竹内結子さんが出演するドラマの紹介欄を見て、その日の第一回から観ております。第九回まで話は進んで来ているのですが、途中二回観るのを忘れています。第一回を観た時、「あぁ、普通のラヴロマンスのストーリーだな」という感想を持ったのですが、いやいやこちらの予想を覆してくれるなかなか面白いドラマです。

ドラマや映画って、最初から最後までこちらの予想通りに話が進んで終わってしまうというものもあれば、ことごとくこちらの予想とは違う展開になるものとがあります。例えば先日WOWOWで放送されたものを観たのですが、キャメロン・ディアス主演の「ホリデー」という映画は予想通りに展開して終わるという案外面白みのない映画でした。ところが「薔薇のない花屋」はストーリーが思わぬ展開になってついつい毎週観てしまいます。

小さな花屋を営み、男手一つで小学生の娘を育てている主人公が香取慎吾さん演じる汐見英治。或る雨の日、その汐見の花屋の軒下で盲目の女性、白戸美桜(竹内結子さん)が傘もなく雨宿りをしているところから物語は始まる。この第一回を観ていたら、恐らくこの盲目の女性といずれは恋に落ちてハッピーエンド、なんて考えていたのですが、実はこの女性は盲目を装って汐見英治に近づいて来たのである。盲目の女性白戸美桜、実は病院勤務の看護士で、その病院の院長安西輝夫(三浦友和さん)から汐見英治を破滅に追い込むよう命令されて花屋に近づいて来たのです。何故安西は汐見に恨みを抱いているのか・・・。

という事でいい歳をしてこのドラマに嵌っております。お恥ずかしい。しかし話の展開が思わぬ方向へと進むので、結構面白いです。脚本は野島伸司さんで、実はこの方の脚本で数年前「プライド」というドラマを観ています。「プライド」は木村拓哉さんと竹内結子さんが主演したドラマで、このドラマをみて竹内結子さんファンになりました。結構ミーハーですね、私。(笑)

残りあと二話。大詰めを迎えて来週が待ち遠しくなるドラマなんて久しぶりであります。ま、たまにはこういったテレビでも観て息抜きをしなければ・・・ね。(笑)

2008年3月 9日 (日)

6人のジェイムズ・ボンド

今日、WOWOWさんで映画「007シリーズ」の面白い企画が放送される。歴代6人の俳優が演じたジェイムズ・ボンドこと007を一気に放送する。あ、別に私はWOWOWさんの宣伝マンでもありませんし、一切のリベートを頂いておりません。(笑)

ちなみに今日の放送は以下の通り。
初代: ショーン・コネリー 「007/ロシアより愛をこめて」第2作 1963
二代目: ジョージ・レーゼンビー 「女王陛下の007」第6作 1969
三代目 : ロジャー・ムーア 「007/ユア・アイズ・オンリー」第12作 1981
四代目 : ティモシー・ダルトン 「007/リビング・デイライツ」第15作 1987
五代目 : ピアース・ブロスナン 「007/ゴールデンアイ」第17作 1995
六代目 : ダニエル・クレイグ 「007/カジノロワイヤル」第21作 2006

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ショーン・コネリーの作品は「007/ロシアより愛をこめて」が選ばれている。全シリーズ中、一番スパイ映画らしく描かれているのが本作で、東西冷戦中の最中、イアン・フレミング原作の仮想敵国「ロシア」を映画ではやんわりと流し、第1作に引き続き国際犯罪組織「スペクター」を相手としている。尚、日本での初公開時のタイトルは「007/危機一発」で、「007/ロシアより愛をこめて」は1972年にリバイバル公開された時に原題に戻したもの。公開当時「危機一発」は漢字が違うと教育委員会からクレームが入ったそうな。もちろん正確には「危機一髪」ですが、それではスパイ映画らしくないという観点から、当時配給先ユナイト映画日本支社に居た水野晴郎(現映画評論家)さんらが考えたタイトルだそうです。第1作「007は殺しの番号(原題 ドクター・ノー)」も同様の経緯です。

スペクターに寝返っているロシア国家保安省「スメルシュ(KGBの前身)」のローザ・クレップ大佐(ロッテ・レーニア)は、部下であるトルコ・イスタンブール大使館事務員タチアナ・ロマノヴァ(ダニエラ・ビアンキ)に暗号解読機「レクター」を土産にイギリスに亡命するように命じる。ただしその際、自分の亡命にはボンドの手助けを要求させる。当然の事ながらこの要求に対して英国情報部はロシアの「罠」を感じながらも暗号解読機「レクター」への魅力から要求通りジェイムズ・ボンドをイスタンブールに派遣させる。スペクターは亡命途中でボンドを暗殺して暗号解読機「レクター」を奪い、ロシアに返す代わりに大金をせしめようとしているわけである。ボンドはロマノヴァを連れてオリエント急行を使って西側へ逃げ込もうとするが・・・。以上が映画の簡単なストーリーです。

スメルシュの資料で見たボンドに一目惚れしてイギリスへ亡命したいというロシア女性を演じるダニエラ・ビアンキという女優さん、滅茶苦茶美人ですねぇ。シリーズ中、私が最もご贔屓にしているボンド・ガールです。(笑) この映画の見どころはいっぱいありますが、中でもオリエント急行の中のシーンは素晴らしいです。スペクターがボンド暗殺に派遣したレッド・グラント(ロバート・ショー)と列車内で格闘するシーンは迫力があります。この映画最高の見せ場ではないでしょうか。ちなみにオリエント急行とアタッシュケースはこの映画で有名になりました。この映画以降、サラリーマンはボンドが劇中で携帯しているアタッシュケースを真似て持つようになりましたね。

私は007シリーズの事を書き始めると止まりませんので(笑)、私の能書きは読まなくても結構ですから是非映画をご覧になって下さい。007シリーズの面白さが充満している映画です、「007/ロシアより愛をこめて」は・・・。「女王陛下の007」はあまり評価されない作品ですが、私は大好きです。スイス・アルプスが舞台ですが、景色も素晴らしいです。漫画的荒唐無稽な作品が多かったロジャー・ムーアの一連の作品の中では「007/ユア・アイズ・オンリー」は初期の作品のようにストーリーを重視した作品で、ムーアのボンド作品の中ではまぁまぁ良い方の作品です。

ティモシー・ダルトンの「007/リビング・デイライツ」は短編集を集めた原作の一編をプロットに使い、それをもとにストーリーを大変上手く展開して行った脚本の素晴らしさが光る作品です。ダルトンのボンドも野性味溢れるボンドでそれほど悪くないと思うのですが、本国イギリスでは不評だったとか。ピアース・ブロスナンのボンドはスマートさを押し出したボンドで、私自身はショーン・コネリー以外ではもっとも好きなボンドです。

今回の放送はすべてフルハイビジョンで放送されます。まだ「カジノロワイヤル」以外はブルーレイ・ディスクで発売されていないので、拙宅のブルーレイ・レコーダーには全放送をタイマー予約してあります。WOWOWさんと契約されている方は是非ご覧になって下さいませ。007宣伝マンより(笑)


2008年2月12日 (火)

007/クォンタム・オブ・ソラス

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007シリーズの最新第22作が現在撮影中だそうです。原題は「007/Quntum of Solace」に決まったようで、原作者イアン・フレミングの短編集「For Your Eyes Only(邦題 薔薇と拳銃)」の中からの一編「Quntum of Solace(邦題 ナッソーの夜)」からタイトルを取ったようです。ストーリーは前作「007/カジノ・ロワイヤル」の続きで、ボンド役は引き続きダニエル・クレイグが演じる。注目のボンドガールにオルガ・キュレリンコ(ウクライナ出身)とジェマ・アータートン(英国出身)という二人だそうですが、私はまったく知らない女優さんです。米英では11月、日本では来年1月公開との事。

前作のエンディング・シーンからストーリーが始まるらしく、こういう続き方は長いシリーズでも初めての事ですね。初代ボンド役、ショーン・コネリー時代は第1作から第7作(第3作は除く)まで国際的犯罪組織スペクターが相手なので、大局的な意味で続きもの・・・と言えば続きものかもしれませんが、ストーリーそのものは各作で完結していた。そういう意味で二作品にまたがる続きものは初めてになるわけですね。前作「カジノ・ロワイヤル」の終わり方が「え?・・・え?・・・」と、何か消化不良というか、中途半端な終わり方をしたので疑問を感じてしまったのですが、その後の情報で次回作に話しが続く事を知り、納得した次第。

保守的007・ファンの私としては、007シリーズと言えば・・・ボンド=ショーン・コネリー、M=バーナード・リー、Mの秘書 マネー・ペニー=ロイス・マックスウェル、Q=デスモンド・リュウェリン、脚本=リチャード・メイボーム、メインタイトル・デザイン=モーリス・ビンダー、音楽=ジョン・バリーというイメージが出来ており、このイメージから現在まで脱却出来ないので、その後の007シリーズはどうしても若干物足りなさが残ってしまう。

誤解のないよう申し添えておきますが、ショーン・コネリー以降の007シリーズが面白くない、と言っているのではないのです。今でも娯楽映画として最高峰の作品と思っているのですが、007シリーズに入れあげている私としてはより高いレベルの作品作りを期待してしまうのですねぇ。

映画の冒頭はジェイムズ・ボンドのテーマに乗って例のガンバレル・シークエンスから始まってもらわないと困るのですが(笑)、前作「カジノ・ロワイヤル」では冒頭、初めてガンバレル・シークエンスがカットされていたので著しく物足りなかった。もっとも凝った作りと言えば凝った作りで、メインタイトル前にそのガンバレル・シークエンスが登場する。しかしデザインはすっかり変わってしまった。映画に必要不可欠の音楽もジョン・バリーが退いてから担当している方々も健闘していますが、ジョン・バリーの作り出す音楽が余りにも映画の各シーンを盛り上げるスコアを書いていましたから、その後のシリーズはその点でちょっぴり寂しいですね。

最新作が見られるのは日本ではほぼ一年後になるわけですが、どういう作品になるのでしょうか。今回の製作発表の席でのプロデューサーによるとアクションは前作の二倍などと申しているそうですが、それだけに余計普通のアクション映画に変貌しつつあるのを感じて、がっかりしているのは私だけなのでしょうか・・・?
さて日本公開時の邦題ですが、原題のタイトルをただカタカナ表記しているだけという、極めて策のないタイトルに終始している最近の007シリーズですが、もう少し洒落た邦題を考えられないものでしょうかねぇ・・・。以上、クレイジーな 007ファンより

2007年10月28日 (日)

山田洋次の世界 「隠し剣 鬼の爪」

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私が最も尊敬する映画監督が「男はつらいよ」シリーズで有名な山田洋次さんである。山田さんの作品はほとんどすべて観ている。山田さんは最初の作品からジャンルに関係なく、一貫して庶民の生活を描いている。そこに家族愛、兄弟愛、男女の愛とはどういうものか、またそれらを描きながらその時代時代の世相を巧みに風刺した作品・・・、名作を作っているのです。今日はその山田さんの傑作の数々の中から「隠し剣 鬼の爪」を、ストーリーを簡単に追いながら紹介させて頂きます。

2004年製作のこの「隠し剣 鬼の爪」は山田さんには珍しい時代劇で、藤沢周平さんの原作を映画化した時代劇三部作の第2弾である。日本アカデミー賞最優秀賞を総なめにした「たそがれ清兵衛」に続く作品。「たそがれ清兵衛」の真田広之さんに代わって今回の主役には永瀬正敏さん。実直で思いやりのある下級武士を非常に上手く演じている。また、松たか子さんも、けなげに主人に仕える心優しい女中、「きえ」を好演しています。

ストーリーは日本が揺れ動いている幕末の東北地方・海坂藩が舞台。下級武士、片桐宗蔵の家族と、急変する藩の様子を描いた作品である。前述したように主人公の宗蔵に永瀬正敏さん、女中のきえに松たか子さん、山田組の倍賞千恵子さん、吉岡秀隆さんの他に、ベテラン緒形拳さん、小林稔侍さんなど、そうそうたる面々が出演している。

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毎日笑みが絶えない主人公、宗蔵の家も時代の波と共に少しずつ変化が起こり、母(倍賞千恵子さん)が亡くなり、女中のきえも商家に嫁いで行き、宗蔵の家は下僕とばあやの三人となり、寂しい毎日が続くようになる。時代は刻々と動いていく中、或る日宗蔵は偶然きえと出会う。嫁いだ先で幸せな日々を送っているものと思っていた宗蔵だが、やつれて寂しそうなきえに対し、自分が何も出来なかった事を悔やむ。

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その後妹からきえが嫁ぎ先で酷い仕打ちを受けて病に伏せている事を知った宗蔵は、商家に押し入り、病の床に伏せているきえを強引に連れて来てしまう。大騒ぎする商家の母に対し、「役人に届けたければそうせばええ! きえはこの俺が刀さ掛けても守る!」と自分の家に置いて、妹の助けを借りて養生させる。

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宗蔵はきえを商家と正式に離縁させ、自分のところで養生させる。きえも次第に元気を取り戻し、宗蔵宅は再び笑みが聞こえる毎日となる。しかしその間に海坂藩・江戸屋敷で謀反が発覚し、幕府に知られるのを恐れ、関係者を隠密裏に処分するという出来事が起きる。その内の重罪人は切腹を認めず「郷入り」という極刑に処し、国元に護送されて来る。ところが処刑人は脱走してしまった。

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楽しい日々が続く或る日、宗蔵はきえに幸せを掴んでもらいたい為、心を鬼にして実家に帰るよう命令する。
宗蔵「もう、体もすっかり元気になった事だし、そろそろ実家さ帰った方がええ・・・」
きえ「わたし・・・、旦那はんのおそばさえ居てお世話する事は、ちっとも嫌ではあるますねぇ。このままではだめなのでがんすか?」
宗蔵「だめだ!」
きえ「どうしてだめでがんすか?」
宗蔵「おめえにはおめえの人生があるではねえか! 俺の女中で一生終わるなんてとんでもねぇ! 実家さけえれ!」
きえ「・・・旦那はんの・・・お言いつけでがんすか・・・それは・・・?」
宗蔵「んだ・・・、俺の命令だ!」
きえ「・・・分かりました。ご命令だば、仕方ありますねぇ・・・」と、寂しく涙を流すきえ。

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脱走した処刑人の親友であった宗蔵に謀反人を抹殺するよう藩命が下る。果し合いで親友を斬った宗蔵はご家老(緒形拳さん)の元に報告に行くが、罪を減じるよう願いに来た親友の妻を騙して手篭めにした家老を許せず、「隠し剣 鬼の爪」で家老を斬る。緒形拳さんがさすがベテランの味で、憎たらしい事この上ないくらいの家老を演じている。さぁ・・・、この鬼の爪とは・・・なんでしょう? これは是非映画を観て確認して下さい。(笑)

つくづく武士の生活が嫌になった宗蔵は藩を捨て、蝦夷に行く事を決める。そして妹夫婦とも生涯の別れを告げる。当時としては蝦夷(北海道)に行く事は事実上、生涯の別れだったのでしょうね。その蝦夷に向かう前に、実家に帰っているきえを尋ねるのである。そこで宗蔵は初めて本心を吐露する。

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宗蔵「きえは・・・もう・・・、嫁入り先は決まったのか?」
きえ「父親がなんぼか話は持って来ましたども・・・」
宗蔵「んだか・・・、まだ決まってはいねえだか。俺は侍が嫌になったので侍を捨てて、蝦夷の地で商売でも始めようかと思っての・・・」
きえ「せば・・・、もう・・・一生お会い出来ないのでがんすか?」
宗蔵「きえ・・、俺と一緒に行ってはくれねえか? どんだ・・・俺と夫婦なってくれねえが?」
きえ「あたす・・・、そげな事急に訊かれても・・・」
宗蔵「俺はお前を好きだ! 初めて会った時から・・・ずっと好きだ! きえ・・・、お前はどんだ・・・?」
きえ「そげな事・・・、わたす考えた事もありますねぇ・・・」
宗蔵「だば・・・、今考えてくれねえが・・・? ・・・どんだ・・・考えてぐれだか・・・?」
きえ「それは・・・、旦那はんのご命令でがんすか・・・?」
宗蔵「・・・んだ・・・、俺の命令だ!」
はにかみながら・・・、きえ「・・・ご命令だば、仕方ありますねぇ・・・」

2007年10月20日 (土)

黒澤明の世界 「用心棒」

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今やアカデミー監督として有名なクリント・イーストウッドをご存知だと思いますが、彼の出世作として挙げられるのは先ず第一にマカロニウエスタン(もう死語ですね)の「荒野の用心棒」だと思います。マカロニウエスタンをご存じない方の為に説明致しますと、西部劇映画は言うまでもなくアメリカで作られた映画であるわけですが、なんとその西部劇をイタリア映画が作って一時ブームになった事があるのです。イタリア製西部劇をマカロニウエスタンと日本では名付けられ、クリント・イーストウッドはこのマカロニウエスタンで大ブレークしたアメリカの俳優であったわけです。

さて、そのマカロニウエスタン「荒野の用心棒」は日本の名匠、黒澤明監督の「用心棒」をそっくりパクッた映画であることは私が今更言うまでもなく有名な話しですね。本家「用心棒」は 1961年製作で、黒澤作品の娯楽作として筆頭に挙げられる傑作映画だと思う。出演は三船敏郎、東野英治郎、山田五十鈴、仲代達矢、加東大介と、日本映画を代表する方たちによる時代劇としての大傑作。

たまたま通りすがりに入った宿場には二組のやくざ連中が派を競っていた。三船さん扮する浪人がこのやくざをけしかけて喧嘩させ、双方とも潰してしまおうと画策するわけですが、ストーリーがなかなか良く考えられている。

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このシーンはこの映画の中でも大変印象深い名セリフが聞けるところ。ジェリー藤尾さんら、宿場のやくざが三船さんを取り囲んで脅すと、三船浪人が「斬られりゃ痛ぇぞ! まったく馬鹿に付ける薬はねえな!」と捨てぜりふを言った途端、居合い切りで数人のやくざを切ってしまいます。左腕を切り落とされたジェリー藤尾さんが「痛ぇよ~! 痛ぇよ~!」とのた打ち回るシーンは本来なら残酷なシーンなんですが、何故か滑稽に見えてしまうんですよね。「斬られりゃ痛ぇぞ!」と言われた直後だけに可笑しいので、黒澤演出の上手さだと思う。

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「七人の侍」では農民を守る侍たちのリーダー、志村喬さんの右腕役を好演していた加東大介さん(左)がここでは少し頭の足りないやくざを演じていて、これがまた上手い演技なんですね。また、その「七人の侍」で重厚な演技を見せていた志村喬さん、「用心棒」では好色な商人の役で登場するのですが、皆さんキャラクターを上手く使い分けるものと感心してしまいます。さすが黒澤演出と、改めて感心してしまう。

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黒澤作品は良くこういったロングショットのカメラワークが見られる。シネマスコープの画角を考えたアングルだと思う。山田洋次監督の話題作、「武士の一分」での果し合いシーンが、この「用心棒」の影響を受けている事が分かってしまいますね。さて、ここからいよいよクライマックス。「天国と地獄」で警部役を好演した仲代達矢さんらのやくざ連中との果し合い。

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仲代達矢さんの扮装が興味深い。首にはなんとマフラーが巻かれている。そして時代考証では有り得ないはずの連発銃を持っているのです。完全に西部劇の真似ですね。こういうところは黒澤監督、娯楽映画に徹したのでしょうね。しかしお陰で仲代達矢さんが初登場するシーンではとても印象が強く残るのである。

映画では大事な音楽も、佐藤勝さんが書いたスコアが映画にとてもマッチしており、ラストシーンで三船浪人が世話になった「めし屋」の親爺(東野英治郎さん)に、「これでこの宿場も静かになるだろう。」と言ってパッと背中を見せて、「あばよ!」と言いながら立ち去って行くところで流れてくるテーマ音楽が画面にマッチしていて、とても印象強く映画が終わる。全盛期の黒澤明監督の娯楽傑作映画である。

尚、この三船浪人のキャラクターは「椿三十郎」へと引き続き、「用心棒」の続編的意味合いで作られている。「用心棒」の中で名前を訊かれると、目の前に広がる桑畑を見て、「名前は・・・桑畑三十郎。まもなく四十郎だがな・・・」というシーンは笑えます。

※ 各写真は、最近ハイビジョン放送されたもので、拙宅のスクリーンをデジカメで撮影したものです。

2007年10月 6日 (土)

黒澤明の世界 「天国と地獄」

Kurosawa_01_2黒澤明監督、それほど映画を好きでない方もご存知だと思う、日本映画界の巨匠。実は私が初めて黒澤作品を観たのはもう大分前で、二十歳過ぎくらいだったと思う。モノクロの古い作品をリアルタイムで観たわけではなく、東宝が黒澤明監督の作品を集中的にリバイバル上映した時が初めてでした。当時リバイバル上映で観た映画は「七人の侍」「用心棒」「椿三十郎」「天国と地獄」「赤ひげ」「生きる」の六本だったと思う。

中でも衝撃だったというか、ラストシーンが未だに忘れられない作品として「天国と地獄」を挙げる。自分としては黒澤作品として第一に挙げられる「七人の侍」や、娯楽作品として大傑作の「用心棒」より、「天国と地獄」を黒澤作品一番の傑作として挙げたい。1963年製作、エド・マクベインの小説を映画化したもので、営利誘拐を扱ったストーリー。この映画を真似た誘拐事件が実際に起こり、以後営利誘拐は重罪として刑法が改正されたくらい影響の大きかった映画なのです。

とにかく全編緊張しっぱなしで眼が離せない映画であり、全盛期の黒澤明監督が如何に優れた映画監督であったかを如実に知る事になる。「用心棒」で非道な殺し屋役を演じていた仲代達矢さんが捜査本部の総指揮を執る警部役で好演しています。誘拐の標的にされ、会社トップを狙って画策している重役の権藤を演じているのが黒澤作品には欠かせない三船敏郎さんが演じている。子供が誘拐され、身代金を要求されるものの、犯人が誤って権藤の子供ではなく、権藤のお抱え運転手の子供を誘拐してしまった。しかし容赦なく犯人は身代金を権藤に要求するものの、権藤にとって今持っている大金は社長の椅子を狙って株買占めの為の大金。

運転手の子供の命を取るか、自分が狙っている社長の椅子を取るか・・・。子供は自分の子ではない・・・、だから社長の椅子を・・・、権藤の心の中で葛藤が続く。この辺の心理描写が見ものです。これから観てみようと思われる方の為にこれ以上の詳しいストーリーは言いませんが、ストーリーも面白いし演じている役者さんも素晴らしい人ばかりで、「天国と地獄」は大傑作だと思う。誘拐犯の役を演じているのが現在では貫禄のある俳優さんになっている、山崎努さん。この映画がデビュー作品だと思う。ネットで山崎努さんを検索してみたら、この映画の撮影当時 26歳であった。

この映画、時代的にはカラーで撮られていて不思議ないのですが、モノクロで撮影されています。実はこの映画、「或るワンシーン」だけカラーになるのです。そうか・・・、このシーンの為にモノクロで撮っているのか・・・と、改めて黒澤明監督の天才振りを知る事になる。劇場で観た時はショッキングでした。やられた~・・・と思いましたね。

身代金を犯人側に渡す時のシーンも「おお、なるほど・・・」と感心させられます。犯人がお金を入れるカバンの厚みを限定して来るのですが、これが大きな伏線となっているわけです。当時最速の国鉄「こだま号」が身代金受け渡しに大きな意味を持つのですねぇ。とにかくひとつひとつのカットが皆大きな意味を持っている映画で、カメラワークも素晴らしいです。

実はこの映画で使われている豪華な権藤邸のセットは、今私が住んでいるところから数百メートルしか離れていない場所に建てられていたのです。で、これまた犯人が住んでいる安普請のアパートが在るところから二百メートル程離れた家にこの映画が撮影された頃、住んでいました。もちろん私はまだ子供。(笑)
という事で、この映画に使われているロケーションは自分が住んでいる周辺が頻繁に出て来るので、余計親近感が湧く映画なのです。

さて、ラスト。拘置所で三船敏郎さん演じる権藤と、誘拐犯役の山崎努さんとの面会のシーン。私は山崎努さんの演技にショック(素晴らしいという事)を受け、映画が終ってもしばし席を立てなかった事を今でも覚えている。

先月、この「天国と地獄」と「生きる」がテレビでリメイクされました。TV 版「天国と地獄」では捜査本部の警部役を阿部寛さんが演じていたが、なかなか良かったですね。ただオリジナルの映画版の方があまりにも素晴らし過ぎるので、リメイク版は頑張っていたもののオリジナルと比べると・・・。そうそう、暮れにはこれまたリメイクされた映画版「椿三十郎」が公開されるとの事。主役、椿三十郎には織田裕二さんだそうで・・・。う~ん・・・、ちょっとイメージが違うなぁ・・・。

「天国と地獄」、是非ご覧になって下さい。
素晴らしい映画ですよ~・・・。
ご覧になったら感想を是非聞かせて下さいね。

2007年9月 8日 (土)

男はつらいよ 「知床慕情」 1987年作品

Torasan神奈川県に台風が上陸する事は滅多にないのですが、勤務している会社もいろいろと被害があった。天災は忘れた頃にやって来る・・・・でしょうか。

さて、カメラの話しが続いたので今日は映画の話しを。
私がもっとも尊敬する映画監督、山田洋次さんの作品としてあまりにも有名なシリーズですから、先ず知らない方はいらっしゃらないと思う「男はつらいよ」シリーズ中の一本で、第38作になります。

丁度ほぼ一ヶ月前に映画の舞台になった北海道・知床に行ったばかりで、「そうだ、寅さんに知床を舞台にした作品が有った・・・」と思い出し、久しぶりにこの作品を DVD で見た。今回のストーリーは知床に来た寅さんが、三船敏郎扮する風采の上がらない獣医師の家にやっかいになる。そこへ親の反対を押し切って東京で結婚した娘、りん子(竹下景子)が帰って来る。しかしりん子は結婚に失敗して里帰りして来たのです。当然寅さんは一目惚れ・・・。ここから本筋が始まるのです。

すでに故人となってしまった三船敏郎さんは言うまでもなく日本を代表する大スター。個性的な演技で黒沢明監督の作品には欠かせない人でした。今、NHK の大河ドラマは「風林火山」ですが、大分前の映画版「風林火山」では主役「山本勘助」を三船敏郎さんが演じていた。先月末だったか、この映画が BS 放送で再放送されまして、久しぶりに見たら山本勘助役の三船敏郎さんと大河ドラマの山本勘助役、内田聖陽さんとでは、申し訳ないですがあまりにも貫禄が違う事を感じてしまった。他、武田信玄役に中村(萬屋)錦之助さん、上杉謙信役に石原裕次郎さんと映画版は豪華配役だった。

閑話休題。知床慕情に話しを戻すと、映画のワンシーン、ワンシーンに自分が先月見て来たばかりの景色が出て来るので、懐かしくなってしまった。竹下景子さん扮するりん子が斜里駅からタクシーに乗って帰って来るシーンで、タクシーの運転手が「オシンコシンの滝」を紹介すると、「運転手さん、私、知床の人間なんです」と答えるところが出て来るのですが、映画のカットは滝の上からのカメラアングル。

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先月、この滝を下から見上げたのでした。懐かしいです。そして実家に帰ったりん子と寅さんが知床半島を船から見物するシーンが出て来ます。

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雄大な知床半島の景色。船上で談笑する寅さんとりん子。三枚目は「カムイワッカの滝」を見物する二人。う~ん・・・、映画を見ながら懐かしくて懐かしくて・・・。(笑)
その他、羅臼岳を背景に直線道路を車が走るシーン、ウトロ港で談笑する寅さんと知床の仲間たち、自分の目に焼きついている風景が次々出て来るのでホント懐かしいです。

竹下景子さんは寅さんのマドンナ役を三回も演じている。この「知床慕情」も良い作品ですが、岡山県高梁市のお寺の娘役を演じた「口笛を吹く寅次郎」も大傑作でした。ご覧になった事のない方は是非、レンタルで DVD かテープを借りてご覧下さい。

山田洋次さんの作品に駄作はないです。最近の作品「武士の一分」も良かったです。

2007年5月26日 (土)

007/カジノ・ロワイヤル

昨年末から今年に掛けて劇場公開された 007 シリーズの最新第 21作「007/カジノ・ロワイヤル」のブルーレイ・ディスクと DVD ソフトが発売された。私は発売日にブルーレイ・ディスクを早速購入した。
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ブルーレイ・ディスクの下は映画のパンフレットです。ブルーレイ・ディスクは私が改めて申すまでもなく、次世代 DVD と言われているハイビジョン記録されたディスクです。今回発売されたブルーレイ・ディスクは発売元のソニーが画質に拘り、転送レートを高く取る為、片面二層 50GB  を使った高画質ソフトである。拙宅の 80インチスクリーンで観る限り、劇場の画質と変わらないのではないかと思わせるほどの高品質ソフト。ここに収録されているのは画面比 2.40 : 1 のワイドスクリーンで、フルハイビジョン 1920 x 1080p である。

映画の方はイアン・フレミングの原作、 007 シリーズ第一作にあたり、ジェイムズ・ボンドが殺しの番号「007」を取得するところからのお話し。秘密兵器係「Q」も M の秘書「マネー・ペニー」も登場しません。このシリーズを製作して来たイオン・プロダクションは本作のみ映画化の権利を持っておらず、権利を持っていたソニーピクチャーズと訴訟問題等いろいろあった後、映画化の権利を取得する事が出来た。原作第一作のオリジナル・ストーリーを尊重する為、過去 20作とは別ストーリーとし、後にボンドの親友となる CIA のフェリックス・ライターもボンドとは初対面で登場します。そして今回から六代目ボンド役を務めることになったダニエル・クレイグですが、従来のボンドとはかなりイメージが違い、本作ではまるで 007版「ランボー」の様相で、肉体を駆使したアクションの繰り返し。
本シリーズの冒頭は誰でも知っているようにボンドがスクリーン右から登場し、正面に向かって拳銃を撃つと上から血が垂れて来るシーンから始まるのが常でしたが、本作はそのシーンから始まらないのです。「え~・・・」と私はガックリしたのですが、思わぬところでそのシーンが出てまいります。
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奇抜と言えば奇抜なアイデアでした。更にデザインもご覧のように一新されました。今回の愛車はアストンマーチン DBS。アストンマーチン社の最新型だそうで、本年発売。発売に先駆けて映画でお目見えというわけです。今回のブルーレイ・ディスク、DVD ソフトの発売を記念して銀座ソニービルでアストンマーチン DB9 を期間限定で展示していたので撮影させて頂いた。
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LEICA M8 + Summicron-M 28mm/f2 ASPH. で撮影。

DB9 もなかなかカッコいいですが、映画では更に新しい DBS。どうせならこちらを展示して欲しかったなぁ・・・。アストンマーチンが初めて登場したのは第三作「ゴールドフィンガー 1964年製作」。この時が DB5 ですから、モデルチェンジ・サイクルは平均 10年という事でしょうか。
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映画は、「My name is Bond. James Bond.」と言うお馴染みのセリフで終ります(上の写真)。そしてエンド・タイトルでようやく「ジェイムズ・ボンドのテーマ」が流れて来る始末。やはりこのテーマから映画が始まらないとなぁ・・・(笑)。
聞くところによると次回作は来年秋公開との事ですが、シリーズ初めて前作(カジノ・ロワイヤルですね)の続きになるらしいです。確かに今回のお話しは事件解決にはなっていないので、劇場で観た時には「う~ん・・・おかしい・・・」と、何か消化不良で満足出来なかった。話しが続くのなら納得。
ところで映画には欠かせない音楽ですが、やはり 007 シリーズはジョン・バリーの音楽が一番でしたね・・・。ジョン・バリーのスコアが鳴らないと 007 シリーズを観ている気がしないのは私だけであろうか?
さて、このソフトの画質、音質はソニーが力を入れていただけあって、なかなかの高画質を堪能する事が出来た。是非、皆さんもご覧になって下さい。

2007年3月18日 (日)

ブルーレイ・ディスク

Bluray 映画ファンが自宅で映画を楽しむにあたって、最初に広まったのがビデオテープによるソフトでした。VHS、β の二方式。その前にフィルムでも出ていたようですが、一般的には前二方式によるビデオソフトでしょう。私が自宅にビデオデッキを導入した時はまだ音声ハイファイ方式によるデッキが出る前でした。それでもステレオ音声によるビクターの VHS ビデオデッキを購入した。当時 27万円くらいで、現在のビデオデッキの価格から比べれば嘘みたいに高価な家電製品でした。生テープも一本 4千円前後していました。そのデッキでテレビ初放送された 007 シリーズを録画出来た時は大変感動したものである(笑)。その後、秋葉原を歩いていた時に偶然或るお店の店頭に 007 シリーズのビデオソフトが売られているのを発見し、驚いた。輸入版のその VHS ビデオソフトは一本 2万5千円ほどしており、手持ちが無かったので後日改めて秋葉原まで出向いて購入した。確か最初に購入したのは「007/ロシアより愛をこめて」だったと思う。当時、まだビデオレンタル店など無い時代で、映画好きはこういうソフトを買うしかなかった。もちろんまだ国内発売されていない時代です。

その後認定のビデオレンタル店がぼちぼち出始めましたが、一泊二日で 1,500円もしていた。映画を劇場で観るのとレンタルで観るのとが同じ価格でした。しばらくしてパイオニアから「映像の出るレコード」としてレーザーディスクが登場。新しいものに目が無い私は割りと早い時期に第二世代のレーザーディスク・プレイヤーを購入した。なんと言ってもレーザーディスクが市民権を得たのは「スターウォーズ」のディスクが発売されてからでした。この頃から映画ソフトを綺麗な映像で観るのはレーザーディスクとなり、しばらく続いた後に出て来たのが DVD。DVD が一気に普及したのはプレイステーションにドライヴとして内蔵されてからですね。

その DVD もそろそろ終焉を迎えようとしていますが、代わりに登場して来たのがブルーレイ・ディスク(Blu-ray Disc)と HD DVD。所謂フルハイビジョンで記録されたディスクである。ブルーレイと HD DVD に互換性は無く、VHS と β みたいにユーザー不在の企業間競争が影響している。ただ HD DVD 陣営は東芝一社であり、非常に形勢は悪い。DVD の画素数が 720 x 480 ドットであるのに対して、ブルーレイは 1920 x 1080 ドット。このフルハイビジョンによる映画ソフトを観てしまうと、もう DVD には戻れなくなるほど画質の違いは大きい。昨秋からブルーレイ・ディスクによる映画ソフトが少しずつ発売されているが、今年こそブルーレイ元年になりそうである。ソニー・ピクチャーズから 5月には「007/カジノ・ロワイヤル」のブルーレイ・ソフトの発売予告が出ましたし、007 ファンとしてはそれまでの全 20作を早くブルーレイで発売して欲しいものだ。写真のソフトは左上から「ブラックレイン」「M:i:III」「沈黙の戦艦」「ディープ・ブルー」「リーサル・ウェポン」。

2007年3月15日 (木)

007

私はスパイ映画、最近は普通のアクション映画になり下がってしまったが、 007 シリーズが大好きで、劇場で観るのはもちろん、自宅でも同じ作品を何度も観ている 007 バカである(笑)。 007 と言えばなんといってもショーン・コネリー。ショーン・コネリーというよりジェイムズ・ボンドそのもの・・・・という感じですね。本人もそう見られるのが嫌で人気絶頂期に役を降りてしまった。以後、ジョージ・レーゼンビー、ロジャー・ムーア、ティモシー・ダルトン、ピアーズ・ブロスナンと来て最新作のダニエル・クレイグ。私の好みからはロジャー・ムーア時代がシリーズとしては一番面白くなかった。イアン・フレミング原作の緊張感に一番欠けているキャラクターだったからである。それと格闘シーンの演技が下手でした。第2作「007/ロシアより愛を込めて」でオリエント急行内で敵の殺し屋レッド・グラント役のロバート・ショーとショーン・コネリーの格闘シーンは映画史上に残ると言っても過言ではない見事な演技でした。アクション映画を得意としたテレンス・ヤング監督の面目躍如というところです。それに比べるとロジャー・ムーアは体が動かないですね。ひたすら彼特有のユーモアだけを全面に出していたジェイムズ・ボンドでした。ボンド役はスマートさ、カッコ良さ、男臭さ、緊張感を感じさせる役者でなければならない。これは原作から私がイメージするジェイムズ・ボンドなのですが、これにピッタリなのがショーン・コネリーです。ティモシー・ダルトンはスマートさには欠けていましたが、わりと好きなボンドでした。ただ本国イギリスでの人気がイマイチだったそうで二本で役を降ろされてしまった。その後四本に出演したピアーズ・ブロスナンもなかなか良かったです。新しいボンド像を作ったと思います。ショーン・コネリー以降では私の好きなボンドでしたが、第20作「007/ダイ・アナザー・デイ」を最後に降りてしまったのが残念である。
で、最新第21作「007/カジノ・ロワイヤル」で初登場の金髪、ブルーアイのダニエル・クレイグ。スマートさ、カッコよさ、にはほど遠いキャラクターで、まさかイオン・プロがああいうボンド役を設定するとは思わなかった。今回は久しぶりのイアン・フレミング原作ものでしたが、次回作以降はまたオリジナル脚本で製作しなければならないので、果たしてどういう風に作って来るのか乞うご期待というところ。写真は第3作「007/ゴールドフィンガー」のソフト。上左が初回発売のレーザーディスク、上右が再発売のデラックス版。音声はデジタルサウンド。下左は初回の DVD。下右が最近発売されたデジタル修復処理された再発売版DVD。このデジタル修復版は初回発売の DVD とは別物のように映像が奇麗になっており、音声も 5.1CH サラウンドに生まれ変わっています。ハイビジョン・ディスクであるブルーレイ・ディスク・ソフトとしての発売を目的としてデジタル修復されたものと思うが、今から発売を楽しみにしている。007