2008年7月31日 (木)

カヴァレリア・ルスティカーナ/間奏曲

Mascagni

カラヤン/オペラ管弦楽名曲集

ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ユニバーサル ミュージック UCCG-5033

イタリアの作曲家、マスカーニの歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」をご存知でしょうか? と言ってもこの曲、有名と言えば有名だし、マイナーと言えばマイナーとも言えるし、少々微妙な知名度の歌劇だと思います。クラシック音楽に興味のない方にとっては先ずご存じないかと思います。

ヴェリズモ(日本では「現実主義」と言われている)・オペラの代表作としてクラシックファン、オペラファンに親しまれているのですが、オペラのストーリーとしてはヴェリズモの名に相応しく、非常に毒々しいストーリーで最後は殺人まで起きる現実的なオペラです。同じくヴェリズモを代表するルッジェーロ・レオンカヴァルロの歌劇「道化師」と一緒に上演される事が多い。共に一時間少々の長さなので、アナログレコード時代は二曲をカップリングして三枚組でほとんど発売されていました。

舞台はシチリア島のある村。男女の三角関係による血なまぐさい話しで、主役の一人トゥリッドゥが最後には殺されて幕になるというオペラ。オペラ好きの私としても決して愛好しているオペラではないのですが、ストーリーの中程で演奏される「間奏曲」がとても美しい曲で、初めてこの曲を知ってからは、もう何度聴いている事か。

一幕もののオペラなので幕間はないのですが、最後の悲劇を暗示させるような弦楽器の出から始まり、ハープや物悲しい木管楽器による音楽はこの上なく美しい。もう、この間奏曲だけは何十回と聴いていますが、まったく飽きないですね。今日紹介している演奏はカラヤン指揮、ベルリン・フィルによる「オペラ管弦楽名曲集」というCDですが、この他、ユージン・オーマンディ指揮、フィラデルフィア管弦楽団(RCA)による演奏も大変素晴らしいです。

演奏時間、僅か三分半程の短い曲ですが、特にクラシック音楽に興味を持っていない方でも、音楽がお好きな方には是非お聴き頂きたい名曲です。ヴェルディの歌劇「椿姫」の第一幕への前奏曲も最後の悲劇を暗示させるような物寂しい響きの弦楽器で曲が始まりますが、この「カヴァレリア・ルスティカーナ/間奏曲」も前述したように同じように弦楽器から静かに曲が始まるとはいえ、こちらの方が数段美しいです。騙されたと思って一度お聴きになってみて下さい。

今日のCDは税込み 1,000円です!

2008年6月16日 (月)

忘れていたCD

Boulez
マーラー/交響曲第2番「復活」
ピエール・ブーレーズ指揮、ウィーン・フィル
独G 00289 477 6004(輸入盤)

CDをまとめ買いした時、すぐ聴く時間を取れずに時が過ぎると、時々買っていた事を忘れてしまうというボケをかます私です。同様に、すでに買ってある事を忘れて今一度同じCDを買ってしまうという事も何度かやっております。ホントにどうしようもないですねぇ・・・。(笑)

行きつけのCDショップは未開封ならレシートを持参すれば親切に返金してくれるので、つい甘えて今まで三、四回ほど返金して頂いた事があります。で、今回はCD棚の入れ替え作業をしていたら上記CDが未開封で出て来ました。完全に買っていた事を忘れていたCDです。いつ頃買ったかをはっきり覚えていない。最近ブーレーズはマーラーの交響曲を集中的にやっているようで、恐らくこのCDは(多分)昨年新譜で出た時に冷やかし半分で入手したものと思う。

先日「マーラーはお好き?」という記事を書かせて頂きましたが、苦手なマーラーの作品の中では「復活」はまぁまぁ聴きやすい曲目ではないかと思います。それでブーレーズのマーラーに少々興味を惹かれて購入したのではないかと思う。記憶は曖昧ですが。(笑)

ファクトリーシールを破いて取り敢えず聴いてみました。第一印象、おとなしい演奏だなぁ・・・という事を感じました。マーラーの「復活」は変な言い方ですが録音映えする曲だと思うのですが、わりと地味に聴こえる録音です。もちろん最新録音ですから優秀な録音です。でもブーレーズの解釈が派手さを押さえたような感じに聴こえるので、マーラーが苦手な人(私)でも聴きやすい演奏かもしれません。

しかし封も切らずに長い事忘れてしまうのは困りますね。あ、他人事みたいですね。(笑)まとめ買いしたCDは聴き終わるまでテーブル上に重ね置きでもしていると先ず大丈夫なんですが、演奏家別にしてある棚に直ぐ分けて仕舞うと今回のような事が時々あります。朝比奈さんのCDなんて新譜時に購入しているのに、再発売を新譜と間違って購入しちゃった事も過去にあります。う〜ん、困ったものだ。同じくフルトヴェングラーのCDなんて何がなんだか分からない状況で、最近は手を出さないようにしています。

皆さんはこんな事ってありませんか? ・・・やはり私だけかな。うう・・・。

このCDの収録時間は80分36秒! です。驚き!

2008年6月10日 (火)

SACD

Kleiber

スーパー・オーディオCD、音楽好き、オーディオ好きの方ならご存知でしょう。フィリップスとソニーの共同開発で、従来のCDよりも高音質という鳴り物入りで発売されたもののイマイチ普及しないようである。一応私も何枚かのスーパー・オーディオCD(以下SACD)を購入しています。上の写真はカルロス・クライバー指揮、バイエルン国立管弦楽団によるライヴ収録で、ベートーヴェン/交響曲第7番のSACDです。ジャケット写真、右下のくねくねした丸いマークがSACDを表しています。

今更私が説明するまでもなくSACDは従来のCDプレイヤーでは聴く事が出来ません。再生する為にはSACDプレイヤーが必要になります。ただ現在発売されているものはハイブリッド盤と言って、従来のノーマルなCD層とSACD層との二層で出来ており、従来のCDプレイヤーでもノーマルなCD層を読み取る事によって普通のCDとして音楽を聴く事が出来ます。

Gergiev

こちらはワレリー・ゲルギエフ指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によるチャイコフスキー/交響曲第4番のSACDです。このハイブリッド盤をプレイヤーのスイッチでCDとSACDを切り替えて試聴してみると、確かにSACDに切り替えた方が周波数レンジが広くなり、音質はSACD層の方が良いのが分かります。ただ私のオーディオ装置では劇的変化というほどではない。恐らく拙宅より高級な大型装置で聴き比べればもっと違いが出るものでしょう。

音質がアップしているのに何故SACDは普及しないのでしょうか? 確かに数年前よりタイトル数は増えましたが、まだまだCDショップの一角にコーナーが設けられているに過ぎない。やはりオーディオそのものが衰退してしまった事と、携帯ミュージックプレイヤーの普及で家庭で音楽CDを聴く層が減って来た事も関係しているように思う。恐らくこういった層の人たちはSACDすら知らない人が相当数居るのではないかと思う。

多分SACDは高級な装置で音楽を楽しんでいる層の方たちが大部分のユーザー層ではないかと思っています。しかしSACDプレイヤーも登場当時から比べれば価格も普通のCDプレイヤーと変わらない価格帯までに落ちて来ていますので、是非一度お聴きになって頂きたいです。SACDのソフト価格もこれまた随分と安くなって来ております。米RCAのステレオ初期のLIVING STEREOシリーズなどは1000円台前半で購入出来ます。録音としては1960年代前半くらいまでですが、SACDで聴くと不満の無い音質で聴けますのでお薦めです。

私としてはもっともっと普及して、更なるタイトルの増加を願っております。尚、SACDよりもっと普及していないのがDVD-Audioです。こちらはSACDより更にタイトル数が少ないです。私は一枚だけ、朝比奈隆指揮、大阪フィルハーモニー交響楽団によるブルックナー/交響曲第8番を2001年2月12日、愛知県芸術劇場でライヴ収録されたものを持っています。参考までに収録されている音声はPPCM(96kHz/24bit)5chサラウンドとPPCM(96kHz/24bit)2chステレオの二種類が入っています。尚、このパックはノーマルのCDも含まれた二枚組。そういえば私はDVD-Audioの方は聴いていますが、CDの方は聴いていませんでした。

最近、朝比奈隆生誕100年を記念して過去に発売されたベートーヴェン/交響曲全集やブルックナー/交響曲全集がSACDで再発売されまして、これも買わなければいけないなぁと思っています。以前、フォンテックから発売されていたベートーヴェン/交響曲全集が安価なSACDで再発売されたものを購入して聴いたら、明らかなる音質向上がありましたので、やはりSACDをもっと音楽ファンに聴いて頂きたいと思う次第です。

2008年6月 6日 (金)

10インチLPレコード

10inch_03
(1) BETHLEHEM BCP 1001

「音の書斎」をご紹介したからというわけではないのですが、昨夜久しぶりに10インチLPを引っ張り出して聴いたら、此処で採り上げたい気持ちになってしまったのでレコードがお好きな方、少々お付き合い下さい。ジャケットの撮影が安直ですがご容赦。

10インチLPレコード、クラシックファンは「トーインチ」と呼び、ジャズファンは「テンインチ」と呼ぶようですが、所謂30センチLPレコードが世に出る前に登場した25センチLPレコードです。上のジャケット写真は白人ジャズヴォーカリスト、クリス・コナーの有名盤「バードランドの子守唄」です。ジャケットデザインが素晴らしいですね!

昔、ジャズのオリジナル盤(基本的に初出盤)に入れ揚げていた時期があった事は此処で書きました。クラシックにしろジャズにしろ、30センチLPの中には25センチLPで出ていたモノを編集仕直して発売されたモノがあり、そうすると25センチLPの方がオリジナルという事になります。で、周りのジャズファンの友人の影響を受け、私も時々購入していたのです。

10inch_02
(2) VANGUARD VRS-8002

このレコードは俳優の故藤岡琢也さんが何かの雑誌で愛聴盤(30センチ二枚組盤)として採り上げていたのを読んでいまして、同じジャケットの10インチ盤をオリジナル盤中心の中古ショップで見掛け、思わず購入してみたのですが、大変素晴らしい演奏ですっかり気に入ってしまい、私自身も愛聴盤となりました。ご覧のようにジャケットをテープで補修してあるくらい状態はそれほど良くない代わりに、嘘みたいに安かったですねぇ。トロンボーンの名演奏者ヴィック・ディッケンソンのセプテットによる演奏。

10inch_01

ちなみに10インチLPをターンテーブルに載せるとこんな感じです。見た眼、可愛いLPレコードでしょう?(笑) ターンテーブルは直径30センチですから、ふた周りくらい小さいですね。。

10inch_04
(3) PACIFIC JAZZ PJLP-6

二枚目で甘いマスクのトランぺッター、チェット・ベイカーのリーダーアルバム。ウィリアム・クラクストン撮影によるジャケット写真の素晴らしい事。このジャケット写真だけでこのレコードを持つ価値があると言っても過言でないかもしれません。(笑) これはジャケット、盤質とも状態がいいので高かった事を未だに忘れません。お恥ずかしい。

10inch_05
(4) BLUE NOTE LP 5003

この時代のブルーノート 10インチ盤はイラストによるジャケットデザインに秀逸なものが多かったですね。私の好きなピアニスト、バド・パウエルのブルーノート初期の録音ですが、これは国内盤です。

10inch_06
(5) BLUE NOTE LP 5036

これまた私の大愛聴盤で、アービー・グリーンの10インチ盤。しかし今思い起こしてみると、何故このレコードを買ったのか覚えていないのです。多分、友人宅か行きつけの中古レコードショップで聴いて気に入ってしまい、たまたま見つけた時に購入したのではないかと思います。このレコードを購入した頃はゴリゴリのハードバップばかり聴いていた時で、モダンジャズではないこのレコードが気に入ったのですから不思議です。でも、今聴き直しても大変素晴らしい演奏のレコードですし、この頃のブルーノート盤は盤そのものが分厚く重いので、マニア心をそそります。(笑)

10inch_07
(6) DECCA LX 3084

最後は私のご贔屓指揮者、カール・シューリヒト指揮、ウィーン・フィルによるベートーヴェン/交響曲第1番。この演奏は第2番との組み合わせで30センチLPとしてその後発売されています。国内でもキングレコードから30センチLPが発売されていますので、大方のクラシック音楽ファンなら良くご存知のレコードですね。

昔購入したオリジナル盤は、その後カメラ機材購入の為にどんどん手元から離れて行ってしまいました。今残っているのはほんの一握りだけになってしまいましたが、10インチLPだけは手放さずに持っています。今日はその中から極一部だけをご紹介させて頂きましたが、考えてみるとこういったLPレコードは文化遺産とも言えるのではないでしょうか。

2008年6月 4日 (水)

コレクター道

Record_01

先日押し入れを整理していたら上記の本が出て来た。自分でも持っていた事をすっかり忘れていました。音楽之友社から1996年発刊された「音の書斎 あなたのレコード棚見せてください」と1997年発刊「音の書斎 II あなたのレコード棚もっと見せてください」という二冊で、いろいろな音楽ジャンルのレコードコレクターのお部屋を紹介しているという極めて単純な雑誌です。「I」では26人、「II」では29人登場していますが、改めて見てみると凄い人たちばかりです。

Record_02

この写真はジャズファンなら良くご存知の東京・吉祥寺のジャズ喫茶オーナー、寺島靖国氏のリスニングルーム。「私は書斎に殺される」というエッセイを掲載しています。部屋中がレコード、CD、書籍で埋め尽くされています。レコードの上には一本数万円のケーブルが乗っていたりしてます。次のページには大阪の呉服商で世界的なジョン・コルトレーン蒐集家、藤岡靖洋氏のお部屋。JBLのパラゴンが大きく目立ちます。

ローリング・ストーンズを蒐集している或る方はストーンズのレコード代に毎月30万円。モデラーでもあるのでプラモデルに毎月30万円を費やしているそうです。蒐集したプラモデル(未製作)の数はご本人も分からず、5千から1万箱の間だと言う。この雑誌が発刊されてから10年以上経っていますので、現在はもっと増えているのでしょうね。

Record_03

こちらはサラリーマン(すでに定年)にしてジャズ評論家でもある佐藤秀樹氏のお部屋。氏はバド・パウエルのコレクターとしても有名で、この時点ですでに95パーセントを蒐集していたそうです。ちなみに私がジャズに興味を持つ切っ掛けを作ってくれたのがバド・パウエルのピアノでした。
いやはや、皆さんコレクターの鏡ですね。

Record_04

こちらはテレビ、ラジオでお馴染みのピーター・バラカン氏です。ロック系のコレクションですが、私はロックには疎いのです。ビートルズ以前はシャドウズを聴いていたとの事。この二冊には歌謡曲からクラシックまで、とにかくヘビーコレクターが登場していますが、皆さんのコレクションを拝見すると私なんか足下にも及びません。

登場している55人のコレクターの方々のオーディオ装置を見ていると、ほとんどの人があまりお金を掛けていないようです。多分、オーディオ装置に大枚を注ぎ込むのなら、ほどほどにして余ったお金でレコード、CDを買った方が良い、という考えなのでしょうね。寺島靖国さんや藤岡靖洋さんのようにオーディオ装置もレコード、CDのコレクションも凄いという例外も一部にいらっしゃいますが。

部屋からレコード、CDが溢れ出して、階段の壁側に下から上までギッシリ埋め尽くされている家も有りますし、オペラのCDばかりコレクションしている方、いや〜・・・とにかく凄いです。でも、あれだけの枚数、聴く時間が有るのでしょうかねぇ? あ、自分もあまり人の事をとやかく言えた義理ではないのですが。(笑)

2008年5月24日 (土)

アキュフェーズ

C2110

アキュフェーズから新製品、プリアンプ C-2110とパワーアンプ P-4100のペアが出るようです。私がもっとも信頼を寄せるオーディオ・メーカーがアキュフェーズ社。と言ってもしょっちゅう購入しているならともかく、アキュフェーズ製品を購入した経験はたったの一回。その僅か一回の買い物はプリメインアンプ。しかしこの一回の買い物をして何年経ったのか、まったく故障知らず。アキュフェーズ製品の良さはデザインもまた素晴らしい事。上のプリアンプもスッキリしたデザインで、私好み。(笑)

P4100

こちらがパワーアンプのP-4100。大きなパワーメーターが特色のアキュフェーズ製品。実は拙宅には貰い物ですが社名を「ケンソニック」と名乗っていた時代のセパレート・アンプが有る。C-200のプリアンプとP-300のパワーアンプのコンビ。アキュフェーズ製品の第一号ですね。三年前にP-300をオーバーホールして頂いたのですが、初代の製品を未だにメンテナンスしてくれるメーカーの姿勢が素晴らしいですね。こんなメーカー、恐らくアキュフェーズ社くらいではないでしょうか。

同社のwebで発売年月と価格を調べてみたら、1973年8月の発売で、C-200が155,000円、P-300が195,000円でした。しかし翌年3月には価格改定があり、それぞれ165,000円と230,000円に値上げされているので、発売時は記念価格だったのかもしれない。当時の貨幣価値を考えたら、やはり高級アンプに間違い有りません。しかしそろそろ今回発表のセパレート・アンプ辺りに買い替えたいところですが、いつもながら先立つものが無いので・・・。(笑)

GW中に大先輩のお宅で数万円の管球アンプキットによる音を聴かせて頂いたのですが、これがまた良く鳴るのですね。今や数百万円のアンプがごろごろと在る時代です。オーディオ製品の価格設定にはいろいろと疑問も湧いて来る時代でもありますね。

2008年5月22日 (木)

カラヤン生誕100年 記念盤

Karajan_21

今年はオーストリア、ザルツブルク生まれの世界的指揮者、ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908.4.5生)の生誕100年に当たる事は以前書きました。その生誕100年を記念して、昨年末から生前の録音がライブラリー的に再発売されている。しかしここへ来て再発売ではなく、世界初発売としてカラヤン最後の日本公演がCDとして発売された事はこの上ない喜び。音源はNHKがFM放送用にデジタル録音したものを、独グラモフォンのスタジオに持ち込んでリマスタリング仕直したもので、素晴らしい音質で聴く事が出来る。

今回発売される(された)CDは以下の通り。

1988.5.2/サントリーホール
 モーツァルト/交響曲第29番
 チャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」
(来月発売予定)

1988.5.4/東京文化会館
 ベートーヴェン/交響曲第4番
 ムソルグスキー/組曲「展覧会の絵」
ユニバーサル ミュージック UCCG-1401(発売中)

1988.5.5/サントリーホール
 モーツァルト/交響曲第39番
 ブラームス/交響曲第1番
ユニバーサル ミュージック UCCG-1400(発売中)

ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

この中で、なんと言っても一番の注目曲はベートーヴェン/交響曲第4番。私はカラヤンのベートーヴェンは必ずしも好きとは言えないのですが、この第4番は大変な名演奏。自分が聴いて来た数多いカラヤンのベートーヴェン/交響曲演奏のベストワンと思っている。当時この演奏を聴いた時、「え? これ本当にカラヤン?」と甚く驚いた事を忘れない。

第一楽章、カラヤンにしてはじっくりと歩を進め、カラヤンが晩年の境地に行き着いたところのベートーヴェンはこうだったのか、と思わせる大河の流れのような解釈は曲想にピッタリで、大変素晴らしい。第二楽章はカラヤンらしいテンポですが、充分メロディを歌わせ、デュナーミクも極めて自然。楽章終了間際、木管楽器の掛け合いには「う〜ん・・・」と唸ってしまう。いつもながらベルリン・フィルの木管奏者は上手い! そして終楽章も先を急がず、リズムは軽快に、この日の解釈の延長上で交響曲全集を録音仕直してくれたら、カラヤン五度目の交響曲全集は大変素晴らしいものになっただろうに・・・と実に残念。クラシック音楽ファンの方には是非この第4番を聴いて頂きたい。

「展覧会の絵」も終曲「キエフの大門」の壮大なクライマックスに向かってじっくりと、じっくりと曲を進めて行く解釈で、独グラモフォンにレコード録音したものより優れていると思う。この演奏ではベルリン・フィル主席木管奏者たちのビルトゥオーゾぶりが遺憾なく発揮されており、まさに聴きものとなっています。録音もライヴという制約が有りながらとても素敵な良い音で録られており、これも聴く価値ありです。

もう一枚のモーツァルトとブラームス。モーツァルト/交響曲第39番は如何にもカラヤンらしい流麗なモーツァルトで、最近流行の古楽器による演奏とは対極的な解釈で、好き嫌いがハッキリと分かれそうな演奏。しかしカラヤンが日本公演で良く採り上げるブラームス/交響曲第1番はベートーヴェン/交響曲第4番に負けず劣らずの名演。第一楽章冒頭から壮大な音で始まり、終楽章まで一気に聴き通してしまう。この時代、カラヤンに磨き上げられたベルリン・フィルの合奏能力にはただただ驚かされる。

このブラームスこそ、カラヤン最後の日本公演となったわけで、当時客席に居た聴衆は或る意味記念すべき公演を聴いた事になる。私は残念ながらこの日のホールには居なかった。そしてこの日のコンサートから一年足らずで帰らぬ人となる(1989.7.16没)。

来月はカラヤンお得意のチャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」が発売されますが、生誕100年を記念して発売されるこの三枚、クラシック音楽ファンなら是非購入して聴く価値があると思います。最低でもベートーヴェンの第4番だけでも聴いてみて下さい。

2008年5月16日 (金)

ワーグナー好き

Wagner

最近、音楽の話しが多くなっていますが、クラシック音楽を愛好する方でワーグナーをお好きな方はいらっしゃるでしょうか? マーラー、ワーグナー、ブルックナー、三人は大編成なオーケストラを必要としますので、結構好き嫌いの分かれる作曲家だと思います。私はマーラーは苦手なんですが、ワーグナー、ブルックナーは大好きな作曲家なのです。

先日購入した写真のCDボックス、英デッカから発売されたバイロイト音楽祭でのライヴ録音を集めたもので、なんと「CD 33枚組」のセット。普通CD 33枚ともなるとそれなりの価格だと思うのですが、このセットの売価は僅か8,990円(外資系CDショップ)でした。一枚あたり274円。輸入盤ですが、ご覧の通り決して海賊盤の類いではなく、英デッカのマークの入った正規盤です。嘗てLPレコードで発売されたいたものばかりですが、一部はすでに持っています。収録されている内容は以下の通り。

さまよえるオランダ人(1961年)
ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮

タンホイザー(1962年)
ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮

ローエングリン(1962年)
ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮

トリスタンとイゾルデ(1966年)
カール・ベーム指揮

ニュルンベルクのマイスタージンガー(1974年)
シルヴィオ・ヴァルヴィーゾ指揮

ニーベルンクの指輪(1967、1971年)
カール・ベーム指揮

パルシファル(1985年)
ジェイムズ・レヴァイン指揮

以上、バイロイト祝祭管弦楽団、合唱団によるバイロイト祝祭劇場での上演をライヴ収録。

これだけでワーグナーの主要な歌劇、楽劇が網羅されている。歌手陣はもちろん当時を代表するワーグナー歌手が勢揃いしており、まったく文句のないもの。サヴァリッシュはNHK交響楽団の客演指揮者として何度も来日しており、日本のクラシックファンにもお馴染みの指揮者。風貌通りの学者肌と言いましょうか、実に生真面目な音楽をやる人で、そこが私には少々物足りない指揮者でした。

カール・ベームの「トリスタンとイゾルデ」は名盤中の名盤として長年ワーグナーファンに愛されて来た録音。クラシックファンならどなたもご存知ですね。音源そのものは独グラモンフォンから発売されていたものです。バイロイト音楽祭と言えば欠かせない演目が「ニーベルンクの指輪」。上演に四夜を必要とする大作ですが、1960年代後半から1970年代にかけてベームの指揮で上演された「指輪」はキャストの素晴らしさも相まって、これまた人気を呼んだ上演です。ベームのワーグナーは割と淡白な指揮ぶりで、クナッパーツブッシュのような濃厚なワーグナーとは相対する解釈で、クナッパーツブッシュに心酔するワーグナーファンには少々物足りなさが残るかもしれない。

ヴァルヴィーゾは私にはイタリア・オペラの指揮者、というイメージを持っているのですが、「マイスタージンガー」の指揮ぶりには少々興味津々という感じです。レヴァインは日本ではオペラ指揮者というイメージが強く、管弦楽曲のレコードについてはセールスがイマイチだったようですが、メトロポリタンで人気があったようにワーグナーはなかなか良いですよ。

二十代の頃はワーグナーの楽劇をレコードで聴く場合、全曲を一気に聴き通してしまったものですが、さすがに最近はそこまで出来ないですねぇ・・・。しかし安いから購入したものの、33枚を聴き通すにはどれだけの日数を必要とするのかなぁ・・・。(笑)

2008年5月13日 (火)

飛んでイスタンブール

Mayo

今日も音楽の話しですが、少々気恥ずかしい内容です。
先日、「iTunes Store」に繋いでいたら「庄野真代」さんのアルバムジャケットが眼に付きました。「おお! 懐かしい!」という感慨とともに、昔ヒットした「飛んでイスタンブール」という曲が思い浮かびました。

ジャケット写真は「庄野真代ゴールデン☆ベスト」というアルバムで、曲目を見ると「飛んでイスタンブール」「モンテカルロで乾杯」といった懐かしい曲があるのでサンプルを試聴してみました。これらの曲がヒットしたのは何年前の事なんでしょうかねぇ・・・。当時気に入ったとはいえ、シングル盤やCDなどを買った事はなく、もっぱらラジオ、テレビで見聞きして楽しんでいた。

で、今回思わず上記二曲、「曲を購入」をポチッと逝ってしまいました。(笑)
いや〜・・・懐かしいですねぇ。電車の中や車の中(FM飛ばし)で、もう〜何回も聴いております。今、冷静に歌詞を聴いていると「モンテカルロで乾杯」なんて結構支離滅裂な歌詞の部分があったりするのですが、これはまぁ〜ご愛嬌ですね。

最近ニューアルバムを出したらしいのですが、若い時の張りのある声の方がやはりいいですね。この二曲も新アレンジで再録音していますが、オリジナルの方が好みです。

音楽ものはレコードなりCDを自分で買わないと気が済まないタチなんですが、かといって二曲の為にCDを買うのも・・・と悩む時は「iTunes Store」は一曲単位で購入出来るので便利です。ダウンロードした「iPod」にはジャケット写真も一緒に入って来るので、まぁまぁ楽しめます。実はこの他にも夏川りみさんの「涙そうそう」と「秋桜」もダウンロードしてありまして、お気に入りです。

「涙そうそう」は同名の映画も泣かされましたが(笑)、夏川りみさんの歌唱も最高にいいですね。「秋桜」はご存知のように山口百恵さんのヒット曲をカバーしたもの。これもしみじみとしていいです。いつもいつもお固いクラシック音楽ばかり聴いているわけではなく、たまにはこういった音楽も聴いております。ガチガチの石頭のクラシック音楽しか聴かない音楽好きというわけではないですよ、念の為。(笑)


2008年5月12日 (月)

マーラーはお好き?

タイトルはフランソワーズ・サガンの「ブラームスはお好き」をもじって付けました。グスタフ・マーラー(1860/7/7〜1911/5/18)、大規模で声楽を伴う交響曲の作曲家としてクラシック音楽ファンなら誰でも知っているはず。ただしその音楽は少々難解なところも多く、好き嫌いの分かれる作曲家の最たる人ではないかと思う。私はどちらかというと苦手な音楽で、今まであまり積極的に聴いて来た作曲家ではない。

先月北九州に行った際、車中でritomoさんがマーラーをあまりお聴きになっていないという事で、最近ロリン・マゼールが指揮した全集をお買いになったという事で、しばしマーラー談義となってしまった。その中でマーラーの音楽は狂気を伴った部分がある、という話しが出ており、その点では私も同意見。当然熱烈なるマーラーファンの方も沢山いらっしゃると思いますので、そういう方々からは「何を言う」と非難を浴びるかもしれない。

私が初めて聴いたマーラーの作品は確か交響曲第1番「巨人」だったと思う。16歳でクラシック音楽に夢中になり始めた頃、交響曲と名の付く作品は何でも聴いていた時期で、或る晩FM放送で聴き始めたものの、ベートーヴェンやモーツァルトの交響曲作品とは作風が違い過ぎて、結局第一楽章の途中でスイッチを切った記憶がある。極端に言えばベートーヴェンやモーツァルトの作品は弦楽器が主体に聞こえるのに対し、マーラーは管楽器主体に聞こえ、何とも違和感を感じてしまった。

初めて何とか全曲を聴けたのはバーンスタイン指揮、ニューヨーク・フィルによる交響曲第5番。FM放送で聴いたのですが、第一楽章の葬送行進曲に何故か惹かれ、そのまま全曲を聴き通す事が出来た。中でも弦楽器のみで演奏されるアダージェットは美しくて感動しましたね。しかし直後の楽章から爆発的音楽が鳴ったりするので、やはり難解な音楽です、マーラーは。(笑)

現在私が持っている唯一のマーラー交響曲全集はバーンスタインが晩年、独グラモフォンに録音した自身二度目の全集(CD)。輸入盤で、あまりにも安い価格が付いていたので。これを購入したのは大分前、何年前か忘れるくらい前で、恥ずかしながら未だに全曲を聴いていません。先週、この全集の中から第5番を取り出して聴いてみた。この全集は曲毎にオーケストラが違いまして、第5番はウィーン・フィルです。録音が良い事も手伝って、とにかく音楽そのもののダイナミックレンジが広いので、弱音にアンプのボリュームを合わすとフォルティッシモで大音響となるし、フォルティッシモに合わせておくと弱音が小さくなり過ぎるしで、マーラーはやはり苦手です。

ちなみに第3、7、8番の三曲は全曲通して聴いたのは未だ一回しかない。いずれも全曲聴き通した時には苦痛に近かった。(笑) 何も無理に聴く事はないわけですが、一回くらい全曲を聴いてみるか・・・という義務感みたいなもので聴いたわけです。しかしその後、今一度聴きたくなるような曲想ではないので(自分にとって)、上記バーンスタインの全集もこの三曲は取り出していないわけです。果たしていつか聴く機会が訪れるのかどうか・・・。

このブログに訪れてくれる皆様、マーラーはお好きですか?

写真はバーンスタイン二度目の全集から単売されている第5番のCDです。
Mahler

2008年5月 8日 (木)

ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番(2)

Gould

ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番

グレン・グールド(p)
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
1957年5月26日 ライヴ収録
米ソニー・クラシカル 886972 87822

先月、BSハイビジョンで放送されたアバド指揮、ブレンデルのピアノによるベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番をご紹介させて頂きましたが、同じ曲目で興味深いCDを入手しましたのでご紹介させて頂きます。グールドとカラヤンの組み合わせ。カラヤン生誕100年を記念して未発表も含め、数々のCDが発売されていますが、今日のCDは昔LPレコードの時代にプライベート盤として発売されていたもの。今回、正規のルートを経てソニー・クラシカルから発売され、音質の方もモノラルですが聴きやすい音で収録されています。

グールドはクラシックファンならご存知のように或る時(1964年)から一切のコンサート活動をドロップアウトし、以後はスタジオ録音によるレコードのみで自身の演奏活動を行っていた極めて珍しいピアニスト。レコード録音を嫌うピアニストは数有れど、コンサートを嫌うピアニストはグールドくらいではないかと。その僅かなコンサート活動を記録したひとつがこのCDとなるわけである。昔、プライベート盤(確かイタリア盤)で発売されていた時はその手の海賊まがいのレコードにあまり興味を惹く事がなかったので購入してはいなかった。

しかし今回は正規ルートを通ってのオーソライズ盤。私も興味津々で購入する事にした。グールドの演奏は時折(というかしょっちゅう?)奇を衒うような解釈の演奏が多く、私自身は必ずしも贔屓にしているピアニストではなかった。当然今回の演奏もそれなりに驚かされる解釈を聴かされるかもしれない、と或る程度身構えてから聴き始めたのですが、意外や意外、極めて真っ当な解釈によるベートーヴェンでした。ちょっと拍子抜け。(笑)

カラヤンのサポートも交響曲を指揮した時のような忙しい解釈ではなく、正当的、或いはドイツ的とも言って良い、堂々と真正面からベートーヴェンのスコアを音にしてくれている。これが本来のカラヤンのベートーヴェンなのではないかと私は思うのですね。間もなく発売が予定されている日本最後のコンサートで演奏されたベートーヴェン/交響曲第4番、ゆったりとしたテンポで演奏された解釈、あれが本来のカラヤンなのではないかとずっと私は思っている。

フルトヴェングラー亡き後に引き受けたベルリン・フィルの終身音楽監督。ベルリン聴衆に絶大なる人気を誇っていたフルトヴェングラー色を払拭する為、カラヤンは敢えてトスカニーニ的解釈の路線を取ったのではないかと。まぁ、これは私自身の勝手な解釈ですが。

話しがカラヤンの方へ行ってしまいました。グールドのピアノ、先日聴いたブレンデルのピアノに比べると若き日のグールドのベートーヴェンは大人し過ぎて少々物足りなかった、というのが正直な感想。デビューして間もない頃のグールド、後年CBSに多くの個性的録音を残した演奏家も、こういう時代があったというひとつのモニュメントとして貴重な録音ではないかと思う。尚、このCDには同日のメインプログラムであるシベリウスの交響曲第5番も収録されています。国内盤は今月21日に発売予定。

2008年4月27日 (日)

ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番

Bs_01
アルフレッド・ブレンデル(p)
クラウディオ・アバド指揮
ルツェルン音楽祭管弦楽団
2005年8月11、12日 ルツェルン・コンサートホール

今日は久々音楽の話題にお付き合いを。最近、NHK-BSハイビジョンで放送されたクラウディオ・アバド指揮、アルフレッド・ブレンデルのピアノによるベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番を視聴したのですが、これがなかなかの名演でした。

ブレンデルの弾くベートーヴェンは或る程度予想したように良い意味で枯れた味わいがあり、現役のピアニストの中では安心して音楽に浸れるピアニストではないかと思う。予想に反したのがアバドの指揮。実はアバドのベートーヴェンにはあまり期待していなかったのですが、実に素晴らしいサポート。

テンポは心持ち速めですが、強弱の取り方が非常に巧く、すっかり酔いしれてしまいました。第一楽章から主題をたっぷり歌わせる解釈は、意外と淡白な解釈による交響曲の指揮ぶりとは違うので、少々面食らってしまったほど。第一楽章第二主題の歌わせ方などは、これでなくちゃぁ・・・と嬉しくなるくらい。

ベートーヴェンのピアノ協奏曲全5曲、私は昔からフリードリッヒ・グルダのピアノ、ホルスト・シュタイン指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団による英デッカのレコードを愛聴している。全5曲の中では第4番が一番のお気に入り。「皇帝」とサブタイトルが付いている第5番より、味わい深い曲想の第4番は何度聴いても飽きないですねぇ。

今日ご紹介した演奏による第3番はHDDレコーダーに録画してあり、すでに二回視聴しています。それほど自分には魅力的な演奏です。放送プログラムはこの後メインのブルックナー/交響曲第7番が演奏されたのですが、こちらの方は自分には「う〜ん・・・」という演奏でした。テンポを速めに取ったすっきりした演奏ですが、もう少しブルックナーの曲想を生かした解釈をお願いしたいです。

さて、最後はまったく下らない事を。演奏とはまったく関係のない話しで恐縮ですが、上の演奏シーンでブレンデルの右奥に見える黒髪の美人奏者(フルート)、演奏を視聴しながら「あれ・・・、何処かで見た事のある人だなぁ・・・」と思い起こしながらも思い出せずに視聴していました。もちろん会った事があるという事ではなく、映画かテレビで見た事が・・・と。で、数日後にようやく思い出しました。ピアース・ブロスナンによる「007/ワールド・イズ・ノット・イナフ」のオープニングに登場する女優さんでした。

Bs_02

写真はテムズ川でのモーターボートによるチェイスシーン。なんか雰囲気が似ていませんかぁ・・・。お粗末でした。(笑)

2008年3月31日 (月)

モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第3、5番

Mutter

アンネ=ゾフィー・ムター(Vn)
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

ユニヴァーサル ミュージック UCCG-5006

アンネ=ゾフィー・ムターというヴァイオリニストをご存知でしょうか? このCDはそのムターの初アルバム。1978年2月の録音で、ムターのデビューアルバムとなったもの。カラヤンに見出され、録音当時15歳。15歳でセンセーショナルなデビューをした彼女もすでに45歳なんですね。自分も歳を取るわけだ。(笑)

このCDも一枚1,000円という廉価盤シリーズで再発売されたもので、行きつけの外資系量販店でカラヤン生誕100年コーナーで眼にし、購入したもの。私は独奏楽器ではピアノよりヴァイオリンの方が好きで、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲ではグリュミオーが演奏した全曲盤を長年愛聴している。

実は晩年の頃の録音を除いてカラヤンのモーツァルト演奏はあまり好きではないのですね。カラヤンのモーツァルト解釈は少々クセが有り、それが時々鼻につく。ところがこのモーツァルトはムターの伴奏に徹したというか、ムターの引き立て役に回って、実に素直な演奏解釈です。

最初の第3番、オーケストラの主題提示が終わるとムターの力強い独奏が入って来ますが、これが彼女のレコード録音による最初の一音。有名な第5番とともに、とにかく15歳とは思えない力強さの中にも流麗なヴァイオリンが聴けます。とかく天才少年、天才少女のキャッチコピーでデビューしたソロアーティストは案外長続きしない人たちが多いのですが、ムターは今でも第一線で活躍しております。

しかし最近の音楽CDの価格は・・・。

2008年3月29日 (土)

朝比奈生誕100年

Asahina_11

今年は故朝比奈隆さん(1908-2001)の生誕100年にあたる年。以前も本ブログで書いているように、私は朝比奈さんの熱烈信奉者です。したがって発売されるレコード、CDはすべて購入して来た・・・つもり。(笑)

お恥ずかしいですが上の写真は朝比奈さんのCD専用キャビネットを写したものです。このガラス扉付きキャビネットには例外の二枚を除いて、朝比奈さん以外のCDは入っていません。例外の二枚とは朝比奈さんを高く評価している音楽評論家(兼合唱指揮者)、宇野功芳氏がオーケストラを指揮したライブCDが手前のスライド棚最下段に入っています。スライド棚の奥にも当然CDが隙間無く入っており、レコードについては隣室に保管しています。朝比奈さんの音源については自分の音楽ライブラリーの中で、唯一のコレクションと言ってもいいかもしれません。

私が16歳でクラシック音楽に興味を持ってから間もなく、朝比奈さんが指揮した(オケは失念しました)ベートーヴェン「運命」の超絶的名演をNHK-FMで聴いてからは、すっかり朝比奈信奉者となってしまい、以後都内で開かれるコンサートには出来得る限り聴きに行き、レコード、CDについては発売されるものは前述のようにすべて購入するようにしていた。お元気だった頃、購入したレコード、CDにはすべて朝比奈さんのサインをジャケットに頂いていた。更にはコンサートで演奏された曲目のスコア(総譜)にもサインを頂いていた。ほとんどミーハーですね。(笑)

今年はカラヤンも生誕100年。各レコード会社が100年を記念して旧録音を再発売している。朝比奈さんと言えばブルックナーとベートーヴェン。日本にブルックナーの交響曲を広めた第一人者と言って良いでしょう。したがってブルックナーのレコード、CDは私でもわけが分からなくなるくらい発売されており、再発売と気が付かずにうっかり購入してしまった事もある。ブルックナーの最高作、交響曲第8番については、渋谷ジアンジアンの経営者が私的に楽しむ為に録音した全集中の一枚が、未だに自分にとってのお気に入りです。コンサートでは勿論圧倒的名演を聴いているのですが、音源では未だにジアンジアン盤を凌ぐものはないと思っている。

今の時代、「テクニックは最高」のアーティストは無数に居ますが、「味」のあるアーティストは極端に少なくなっているのが残念。「味」を「個性的」と言い換えてもいいですが、音楽界のこういう現象はもしかしたら「音楽大学、音楽院」の弊害なのかな・・・とか思っています。

2008年3月17日 (月)

チャイコフスキー/三大バレエ音楽

Karajan

チャイコフスキー/三大バレエ組曲

ミシェル・シュヴァルベ(ヴァイオリン・ソロ)
カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

ユニバーサル ミュージック UCCG 5002

チャイコフスキーの三大バレエ音楽を知らない方は先ずいらっしゃらないと思います。三つは知らなくとも「白鳥の湖」の名前くらいはご存知だと思います。念の為三つのバレエ音楽とは、「白鳥の湖」「くるみ割り人形」「眠りの森の美女」ですね。私はこの三大バレエ音楽が好きで、未だによく聴きます。とは言いながら、三曲ともバレエそのものは見た事がありませんし、尚かつ音楽自体も未だ全曲は聴いた事がありません。

私がこの三大バレエ音楽を愛聴しているのはそれぞれの組曲版です。16歳でクラシック音楽に目覚め、いろいろ聴き始めた頃にチャイコフスキーのバレエ音楽を最初に聴いたのが組曲版だったせいか、その後も組曲版で満足しちゃっているのです。特にそれぞれの組曲に入っているワルツがお気に入りで、何度聴いても飽きませんですねぇ。クラシック音楽を長く聴いている人ほど通俗名曲をバカにする方がいらっしゃいますが、名曲は名曲。私は通俗名曲をなんの恥じらいもなく何度でも聴きます。

で、私がこの三大バレエ音楽の組曲版で好きな演奏が、ヘルベルト・フォン・カラヤンが手兵のベルリン・フィルを指揮したドイツ・グラモフォン盤。昔はアナログ・ディスクで聴いていましたが、今はCDで聴いております。私はカラヤンが指揮したチャイコフスキーが大好きで、後期三大交響曲もカラヤンの演奏を最も好んでいます。チャイコフスキー独特の甘く切ないメロディーは通り一遍に演奏されても面白みがない。その点、カラヤンはこれでもか・・・というくらいネットリとした解釈で、非常に演出巧者。これでこそチャイコフスキーの音楽は映えるのだ・・・と思っている。

上記写真のCDはグラモフォンの「The Best 1000」という一枚1000円のシリーズに含まれている再発売の廉価盤。録音は1966年と1971年。カラヤンは1961、65年にもウィーン・フィルを指揮して英デッカ(ユニバーサル ミュージック UCCD 9505)に同じ組曲を録音している。組曲の内容は双方で若干の違いはありますが、演奏解釈の基本は同じ。しかし「くるみ割り人形」での「花のワルツ」はグラモフォン盤の方がテンポを遅めに取っており、非常に濃厚なワルツになっている。私はこちらの方が好み。

更に「眠りの森の美女」での「パノラマ(第2幕)」の演奏も大変素晴らしい! カラヤンの演奏解釈が果たして実際にバレリーナが踊りやすい音楽になっているのかどうかは分かりませんが、私はバレエ音楽としてではなく、普通の管弦楽曲として聴いている。したがって純粋な管弦楽曲として捉えた場合、私にはカラヤンの演奏解釈が一番楽しめる音楽となっているわけです。

バレエ音楽の名指揮者と言えばエルネスト・アンセルメが挙げられます。彼がスイス・ロマンド管弦楽団を指揮した三大バレエ音楽も昔からレコード史上の名盤としてレコードファンに愛聴されていますが、私には少々解釈が淡白過ぎるのですねぇ(全曲盤は未聴)。しかしバレリーナにはこちらの方が踊りやすいのかもしれません。

一枚1000円のCDです。あまりクラシック音楽にご興味のなかった方にもお薦めします。冷やかし半分でお聴きになってみて下さい。

2008年2月11日 (月)

今日のCD (5)

Trio_64_2
TRIO 64

ビル・エヴァンス (p)
ゲイリー・ピーコック (b)
ポール・モチアン (ds)

1963年12月18日、ニューヨークで録音
ユニバーサル(POCJ-9230)

ジャズ・ファンなら誰でも知っているピアニスト、ビル・エヴァンスが米ヴァーヴに録音した「TRIO 64」というアルバムです。エヴァンスの代表盤というと誰でも米リバーサイドの「ポートレート・イン・ジャズ」や「ワルツ・フォー・デビィ」を挙げると思います。もちろん私もこれらのアルバムは大好きですが、最近のお気に入りがこの「TRIO 64」なんです。

ただし実際はこのアルバムの一曲目「リトル・ルル」と四曲目「サンタが街にやって来る」を繰り返し聴くだけのアルバムとなっているのがホントのところ。「リトル・ルル」は有名なアニメのテーマ音楽らしいのですが、恥ずかしながら私はそのアニメを知りません。何しろアニメのテーマというのを知らずに聴いていたのですが、初めて聴いた時から軽快でリズミカルなその音楽がすっかり気に入ってしまった。もう何回聴いているか自分でも分からないくらいとにかく繰り返し聴いています。しかし飽きない。エヴァンスのピアノもノリノリで、本人もスイングしながら弾いているのでは、と思わせるほどの楽しさ溢れる音楽となっている。

そして白眉は「サンタが街にやって来る」である。まさか誰でも知っているクリスマス・ソングをジャズのアルバムで聴くとは思わなかった。しかしエヴァンスのピアノはメロディ・ラインの崩し方が非常に巧く、感嘆してしまう。これもリズミカルに、そしてコロコロと流れるようなピアノの音色が変化を伴って聴こえる様はまさにジャズである。ベース、ドラムスとの息もピッタリで、ピアノ・トリオを聴く心髄に触れる事が出来る名演だと思う。

実はビル・エヴァンスが好きになったのはここ数年で、自分が若い頃はイマイチ良さが分からなかった。ジャズを聴き始めた頃はレーベルでいうとブルーノート、プレスティッジといったゴリゴリのモダン・ジャズにのめり込んでおり、妙な例え方ですが黒人の体臭がムンムンと臭って来るような演奏が好きだったので、やや静的演奏を感じさせるエヴァンスのピアノが良く理解出来なかったのが本当のところ。しかし自分も歳を経て感受性も若い時とは違って来ているので、今は逆にゴリゴリの演奏が苦手になり、エヴァンスのようなピアニスティックな演奏を静かに聴くのが今の自分に遭っているのです。

私がジャズを聴く切っ掛けとなったのは以前書いたようにバド・パウエルのピアノ・トリオで、最初の頃は他のジャズマンも含め、ピアノ・トリオばかり聴いていた。その後トランペットやサックスなどのジャズマンを聴きながら変遷を重ねて来ましたが、最近はまたピアノ・トリオに戻っている。魚釣りが鮒に始まり鮒に終わる、と言われるのと一緒なのかもしれない。

2008年1月24日 (木)

シュアー V15 type III

V15

オーディオがお好きの方ならどなたもご存知のカートリッジ、シュアー V15 type IIIです。以前、部屋を整理する雑文を書きましたが、ようやく綺麗に片付き、オーディオ装置も配線が完了しました。すべてのレコードラックを隣室に移動したら部屋が広くなったような感じを受け、試しにCDで音出し。スピーカー周りがすっきりしたせいか、音質も一段アップしたような感じを受けました。

しばらくCDを聴いていたのですが、急にLPレコードを聴いてみたくなり、移動させた隣室からチョン・キョンファのヴァイオリンによるアナログ・ディスク、ラロの「スペイン交響曲」を引っ張り出して来て再生してみました。このディスクは昔、180gの特製重量盤としてカッティングされた限定盤なのです。この時レコード・プレイヤーのアームに付いていたのが上記写真のカートリッジ。ホントはお気に入りの「光悦」に換えてから聴こうと思ったのですが、つい面倒になり、そのままで聴き始めてしまった。

音に拘ったカッティングのアナログ・ディスクという事もありましたが、やはりレコードの音はいいですねぇ・・・。何かホッとするものを感じてしまった。シュアーも久々聴きましたが、アナログチックで良い音を出してくれます。まぁ、昔ベストセラーになっただけの事はあります。その後type IVが出たわけですが、何故か購入する事はなかったのです。このtype IIIのユーザーで有名なのが一ノ関のジャズ喫茶「ベイシー」のマスター、菅原さんですね。英国LINNのプレイヤーにSMEのアームという組み合わせ。私の思い込みなんですが、LINNにSMEでジャズ・・・? という感じで、どうもミスマッチに思えるのです。一度行って聴いてみたいと思っているのですが・・・。

過去、このブログで「光悦」と「SPU」をご紹介しましたが、「針」でレコード盤を擦りながら聴く(笑)音楽もまだまだ捨てたものではないという事を実感しました。写真の方もすっかりデジタルに進化してしまいましたが、アナログ(フィルム)もまだまだ捨てられません。聴く機会がすっかり減ったからという理由で隣室に移動させたアナログ・ディスクですが、オーディオ装置の配置換えをしたのでまた聴きたくなるというのは何とも皮肉な事ですね。

2008年1月12日 (土)

ヴィヴァルディ「四季」

Vavaldi_2

クラシック音楽ファンならベートーヴェンの「運命」と同じくらいポピュラーな曲なので、先ず知らない方はいらっしゃらないと思います。耳タコになっていて、もう聴きたくない・・・なんておっしゃる方もいらっしゃるでしょう。実は私もそうです。

ところが最近車の中で良く聴いているのがこの曲。演奏は写真のチョン・キョンファのヴァイオリンと指揮、セント・ルークス室内管弦楽団。女流ヴァイオリニストのチョン・キョンファは私にとって大のお気に入りのアーティスト。発売されるレコード、CDはすべて購入して来た。やや線の細い音色ですが、その美音と節回しに長年魅了されております。当然このCDも大分前に発売と同時に購入しており、購入時に一度聴いてラックの中に収まっている。

当時、車の中でも聴けるようにとCDを焼いてケースの中に入れて置いたものの、あまり聴く機会もなくそのままになっていたのですが、最近聴き直してみたらすっかり気に入ってしまい、ここ二週間くらい繰り返し聴いている。購入当時は「え、チョン・キョンファがヴィヴァルディの四季?」と思ったものですが、最近はさすがにチョン・キョンファらしい素晴らしい演奏だ、と聴き飽きている「四季」がとても新鮮に感じているのです。

私が初めて聴いたヴィヴァルディの「四季」はご多分に漏れずイ・ムジチ合奏団によるフィリップス盤。随分昔ですがフェリックス・アーヨが独奏ヴァイオリンを担当している超ベストセラー盤。見開きのジャケットには全曲のスコアが付録に付いているという豪華版。そのスコアで音符を追いながら何回もレコードを聴いたものでした。当時、室内管弦楽団で「四季」を録音しない団体は無い、と言っても良いくらいで、いい加減食傷してしまった。

しかしチョン・キョンファによるCDはまるで初めて聴くかのような演奏で、「春」の第一楽章の一音から水温む日を待ち兼ねたような爽やかな全合奏から始まる。艶やかなヴァイオリン・ソロは蠱惑的と形容したいほどの音色で、車を運転しながらも聴き惚れてしまう。で、カーオーディオで何度も聴いているのに自宅のオーディオ装置でも再び聴きたくなり、改めて全曲を自宅で聴きました。やはりチョン・キョンファの演奏は並外れたものと再認識。

そうそう、もう大分前の事ですが、ジャズしか聴かないというゴリゴリのジャズ・ファンの友人に拙宅でチョン・キョンファのヴァイオリンを聴かせた事があるのですが、友人はその後チョン・キョンファのレコードを買い漁るようになり、しきりに私に「いいよ〜、いいよ〜、しっとりした美音は何とも言えないね〜・・・」とすっかり彼女のファンになってしまった経緯があります。そういえば最近、彼女の新録音が出て来ないなぁ・・・。

2008年1月 7日 (月)

朝比奈の「運命」

Asahina_2

昨年大晦日に購入した朝比奈隆/NHK交響楽団によるDVD六枚組みのうち、ベートーヴェン/交響曲第5番「運命」を視聴しました。収録は1994年6月4日 第1235回定期演奏会、会場は当然NHKホール。

一言で言って大変な名演奏である。晩年、朝比奈さんは繰り返し繰り返しベートーヴェンとブルックナーを指揮していましたが、何回振っても毎回新しい発見がある・・・とご自身でおっしゃっていましたが、これほど堂々たるベートーヴェンは早々聴けるものではない。私が初めて朝比奈さんのベートーヴェンを聴いたのは十代の時で、FM放送から流れた「運命」を聴くにおよび、こんな重厚なベートーヴェンを指揮する人が日本に居るなんて・・・と、大変な感銘を受けた事が朝比奈さんを注目するきっかけとなった。

ベートーヴェンの交響曲全集を史上最多回数録音しているのが朝比奈さん。一般的には1970年代にビクターに録音(全曲ライヴ)した全集で広く注目されたようですが、その前に学研に録音したものが最初の全集。この学研盤での「運命」は大変遅いテンポで演奏されており、非常に朝比奈さんらしい個性的な解釈です。私の大好きな演奏なんですねぇ・・・。

さて、このDVDでの朝比奈さんは時折力が入った時に唸り声が聴こえるほど。終楽章へ向かって朝比奈さんの指揮振りも熱が入っているのが映像からハッキリ分かります。N響のホルン奏者が素晴らしい音を出しており、まったくもって安心して聴ける。壮大なる最後の一音が鳴り終わるとブラボーの声と共に大喝采を浴びる。感動と感謝の拍手は鳴り止まず、何度も何度も朝比奈さんはステージへと呼び出される。楽員が去った後も盛大な拍手は止まらず、今一度ステージに朝比奈さんだけ呼び戻され、聴衆の歓呼に答える事に。もっとも朝比奈さんのコンサートはいつもこうで、それだけ聴衆の感動が大きいという事ですね。

朝比奈さんのベートーヴェン・コンサートは何回聴いているか自分でも分かりませんが、大分昔、大阪へ第九交響曲を年末聴きに行った事がある。大阪での第九は二晩続けて演奏されており、その年は二晩とも聴いたのですが、初日と二日目とはテンポが全然違い、二日目の第三楽章はフルトヴェングラー並みに遅いテンポであった。終演後、私は楽屋で朝比奈さんに「先生、今日は昨日とは違って大変遅いテンポを取られておりましたね」という質問に対し朝比奈さんは、「弦が今日みたいなテンポでも持てるようになったので、敢えて遅いテンポを取ってみたんだ」とのお言葉を頂いた。毎回、朝比奈さんのベートーヴェンは新鮮なのです。ちなみに私の部屋にはお元気な頃に朝比奈さんから頂いた指揮棒があり、今となってはまさに遺品となってしまった。少なくとも日本では朝比奈さんのような指揮者はもう出てこないでしょうねぇ・・・。

この映像は16:9で収録されていますので、おそらくオリジナルはハイビジョンで収録されているのでしょう。是非、ブルーレイディスクで発売して欲しいものである。今日、ご紹介したDVDはNHKエンタープライズから発売された「朝比奈隆 + NHK交響楽団」というDVD六枚組みと特典CDが二枚付いたものですが、DVDはそれぞれ単売もされています。クラシック音楽のお好きな方には是非ご視聴頂きたいディスクです。

2008年1月 1日 (火)

謹賀新年

新年明けましておめでとうございます。
昨年三月に本ブログを開設して以来、夏の旅行中に二日間だけお休みを頂きましたが、毎日続けられたのはひとえに皆様のお陰と感謝しております。本年もまたどうぞよろしくお願い致します。

Cd

さて、昨年最後の買い物(昨日の大晦日)は上記写真の DVD と CD でした。左側のボックスものは、故 朝比奈隆氏が NHK交響楽団を指揮したライブ映像を DVD 化したもので、DVD 6枚と特典の CD が 2枚付いています。NHK エンタープライズからの発売で、曲目は朝比奈氏十八番のベートーヴェン、ブルックナーです。いや~・・・、ファンとしては涙が出るほど嬉しいものを発売してくれました。これからじっくり楽しみたいと思います。

右側上の CD はフルトヴェングラーが指揮したバイロイトでの第九です。これは本ブログの昨年 7月 28日付けで紹介しました、ドイツ・バイエルン放送局が最近発見した、まさしくバイロイトでの編集無しの実況録音テープを CD 化したものです。このテープが発見された事によって従来から名盤として聴かれて来た英 EMI のバイロイト盤はリハーサルとライヴを繋ぎ合わせたテープではないかと疑われてしまったわけである。

最初、新発見のテープはフルトヴェングラー協会が会員の為に研究目的で CD 頒布されたのですが、ようやく独オルフェオから正式に一般発売されました。それが上記写真の CD です。毎年 12月になると各地でベートーヴェンの第九交響曲が演奏されますが、私はここ数年自宅でレコード、或いは CD で大晦日の晩に聴くのが習慣になっており、昨年大晦日(と言っても昨日ですね)はこの CD を聴きました。全曲を聴き通してから英 EMI 盤と違いを指摘されている部分を改めて聴き比べてみました。なるほど新聞記事の通りで、やはりこれが正真正銘の切り貼りの無いライヴテープなのかな・・・と、感じました。しかしこれまた嬉しい音源が正規に発売されて良かったです。

もう一枚は 1960年代初期、ジョン・コルトレーン・カルテットのピアニストとして名を馳せたマッコイ・タイナーがリーダーとして米インパルスに録音した「リーチング・フォース」というピアノ・トリオ盤。限定盤として税込み 1,000円として発売されています。昔、友人宅で米インパルスのオリジナル盤で聴かせて頂いた事があり、その時はなかなかいいなぁ・・・という印象が残っており、およそ二十年振りにこの演奏を聴いたのですが、可もなし、不可もなし、という感じでした。当時と今の感受性の違いが原因でしょうかねぇ・・・。

とまぁ・・・、ブログのタイトル通り、今年も自由気まま、勝手気ままにカメラ、音楽、映画と書き綴って行きたいと思いますので、改めてよろしくお願い申し上げます。

2007年12月21日 (金)

カラヤン生誕100年

Karajan

オーストリアが生んだ世界的大指揮者、ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908-1989)が来年4月5日、生誕100年を迎える。これを記念してレコード会社各社が生誕100年を記念する特別企画のCDを発売し始めているようである。一番大掛かりなセットがドイツ・グラモフォン・コンプリート・レコーディングと銘を打ったCD 240枚組みで、価格は300,000円。こんなコンプリートものはこういう機会でなければ手に入りませんので、お金さえあったら欲しいですね。

カラヤンほど好き嫌いの分かれる指揮者はいないのではないかと思います。私は好きな指揮者の一人です。ただモーツァルトだけは癖のある解釈があまり好きではないのですが、晩年録音したモーツァルトには味わい深いものがあり、好きなものがあります。若き日から壮年時代に指揮したベートーヴェンは速いテンポによるスタイリッシュな演奏が特徴的でしたが、これも最晩年にベルリン・フィルと共に来日した時の演奏は、およそカラヤンとは思えないゆったりとしたテンポで、ビックリした事を忘れない。

カラヤンがフルトヴェングラー亡き後ベルリン・フィルの終身音楽監督に就いた際、否が応でもフルトヴェングラーと比較されるわけで、敢えてフルトヴェングラー的解釈を否定するところから始めたのではないかと私は勝手に解釈している。一番特徴的なのがベートーヴェンの交響曲で、フルトヴェングラーとは180度正反対の解釈。言わばトスカニーニの延長線上の解釈だと思います。それが最晩年、「演技」する事無く、ようやく本来持っている自分流のベートーヴェンを指揮する事が出来たのではないかと。最後の日本公演で指揮した交響曲第4番など、クラシック音楽好きの方にブラインドで聴かせたら、絶対カラヤンだと言い当てる人は皆無に近いのではないかと思う。

先日、行き付けの外資系CDショップに行った際、上記写真のCDとDVDを求めて来た。いずれも生誕100年を記念して発売されたもので、CDは壮年期にウィーン・フィルを指揮した一連の英デッカに録音したものの再発売CDで、一枚税込み1,000円である。レコードでも持っているものなんですが、記念の意味で(安いし)CDを購入しました。DVDの方は今回の生誕100年を記念した初リリースで、ベルリン・フィルを指揮したチャイコフスキーの後期三大交響曲の演奏会をライヴ収録した映像です。私はカラヤンのチャイコフスキーが大好きでして、特に4番は素晴らしい! その昔、NHKホールが完成した際の杮落とし公演で聴いたベルリン・フィルとの4番が、超絶的名演だった事を今でも忘れない。

しかし最近は好き嫌いを別にしても、大向こうを唸らせる指揮者が居なくなって来たのは愛好家として残念な気がします。指揮者もソリストも、テクニックはあるのだけど個性が・・・。

2007年11月18日 (日)

今日のCD (4)

Bud

THE SCENE CHANGES/BUD POWELL

バド・パウエル(p)
ポール・チェンバース(b)
アート・テイラー(ds)
1958年12月29日録音

東芝EMI TOCJ-9004(CD)

モダンジャズのレコードの中でも有名であり名盤でもあるバド・パウエルのブルーノート盤。一曲目の「クレオパトラの夢」があまりにもポピュラーになって、逆にガリガリのお堅いモダンジャズファンから「今更何を・・・」と揶揄されてしまうかもしれませんね。

私がモダンジャズを聴くようになったきっかけを作ったピアニストがこのバド・パウエルなのです。二十数年くらい前になるでしょうか、FM放送を漠然と流していた或る晩、耳に心地よいピアノ音楽が流れて来たのです。当時ほとんどクラシック音楽ばかり聴いていた頃で、なんともリズミカルなピアノ、ベース、ドラムスという小編成で、聴衆の拍手が聞こえて来る音楽に興味を惹かれ、番組の終わりまで真剣に聴いてしまった。放送を聴きながら早速 FM番組誌で流れている音楽を調べたら、「ア・ポートレート・イン・セロニアス」というレコードで、演奏者は「バド・パウエル・トリオ」となっていた。

もう翌日にはレコード店でそのレコードを購入していた。CBSソニーから発売されていたもので、パウエルが晩年にパリのクラブで演奏していたものをライヴ録音したレコードでした。セロニアス・モンクの曲を中心にしたプログラムであったので、上記タイトルが付けられたようである。このレコードは随分と聴き返した。当然パウエルのレコードに興味が行き、ジャズに知識の無い私はスイング・ジャーナル社が発行していたジャズ名盤紹介の雑誌を購入し、それに沿ってパウエルのレコードを買い増しして行った。

しかし名盤紹介の雑誌に掲載されているものは歴史的名盤とも言うべきレコードでしたが、そういったものは案外と自分の耳には合わない演奏で、やはり音楽は自分の耳で確かめないといけないのだと思った。これはクラシック音楽でも一緒で、推薦する批評家と自分とは感受性が違うのだから当たり前の事ですね。

結局パウエルの演奏はテクニックのしっかりしていた頃の演奏より、晩年の演奏の方が私にはしっくり来た。晩年のライヴ録音は実にリラックスして聴ける。ブルーノート盤ではアメイジングシリーズの初期録音がプロの批評家には絶賛されているものの、私には聴いていて面白くないし楽しめない。やはりジャズは聴いていて自然と体がスイングしてしまうような楽しい音楽が好きである。

2007年11月 8日 (木)

オルトフォン

Orto_01

昨日に引き続き、オーディオのお話し。今日は先月の「JBL のすべて」と同じくオーディオメーカーとしての老舗「オルトフォンのすべて」です。主にアナログ・ディスク用のカートリッジ・メーカーとして多くのファンを持つブランド「オルトフォン」。以前、私の持っている SPU を紹介しましたが、オルトフォン イコール SPU と言っても良いくらい SPU に絶大なるファンが多い。

Orto_02

二昔くらい前でしょうか、日本製のカートリッジがハイコンプライアンス、軽針圧に人気が集中している時期もローコンプライアンス、重針圧の SPU の新製品を送り出していました。もっとも軽針圧の MC シリーズも並行して開発してはいました。しかし、やはりオルトフォンは SPU のイメージが強いですね。

Orto_03

その SPU の能力を発揮する為のトーンアームも出していました。私はオルトフォンのアームを使った事はないのですが、オルトフォンのアームにも拘る方がやはりいらっしゃいますね。日本では一時期のオーディオブームは去ってしまい、現在は高級オーディオファンの方々でオーディオ界は持ち続けているようです。

いつだったか、某オーディオ季刊誌を本屋さんでパラパラめくっていたら、ヨーロッパ製アナログプレイヤーの価格が千五百万円でした。変換ミスではなく、ホントに 15,000,000円です。誰が買うのでしょうかねぇ・・・? 大分前ですが、某輸入オーディオ代理店に勤務し退職した方からお聞きしたのですが、輸入品については中途半端な価格設定では売れないそうです。思い切った高価格を付けた方が売れるのだそうです。これを聞いた時、「う~む・・・、ライカも一緒かな・・・」と思いました。(笑)

※ ライカ M8 のファームウェア・アップデートがあったので、早速アップデートをしました。時折アップデートをしてくれるライカ社に感謝。やはり私はライカが好きだ。(笑)

2007年11月 4日 (日)

ザ・ベンチャーズ

Ventures_01

ザ・ベンチャーズをご存知でしょうか? 或る程度のご年齢以上の方ならどなたもご存知だと思いますが、日本へのエレキ・ギター伝道師とも言われているアメリカのインストゥルメンタル・グループですね。「ダイアモンド・ヘッド」「パイプライン」「十番街の殺人」などなど・・・、ヒット曲を挙げたら切りがないほど出て来ます。そうそう、数年前ヒットした日本映画、男子高校生がシンクロをするという奇抜なアイデアの「ウォーターボーイズ」で、いよいよ観衆の前でシンクロの演技をするシーンで、ベンチャーズの「ダイアモンド・ヘッド」が効果的に使われていました。

同時代のヴォーカル・グループの代表がビートルズなら、インストゥルメンタル・グループの代表はベンチャーズだと思います。当時、日本の若者はテケテケテケテケ・・・の音に痺れて、一気にエレキ・ギター・ブームが訪れました。「勝ち抜きエレキ合戦」というテレビ番組まで登場し、アマチュア・エレキ・バンドの登竜門になったくらい、一億総エレキブームを迎えた。少々言い過ぎかな?(笑) まぁ、それくらいエレキ・ギターに夢中になったわけです。

私もご他聞に漏れずベンチャーズの大ファンになりました。しかし当時子供だった自分にはエレキ・ギターなど買えるはずもなく、私が最初にエレキ・ギターを購入したのはずっと後年、社会人になってからという・・・大分遅くなってからの事。もちろん購入したエレキ・ギターはモズライトのベンチャーズ・モデル。

最近は日本全国、昔を思い出して団塊の世代の方達によるベンチャーズのコピーバンドが沢山出来ているそうで、あちらこちらでコンサートが行われているらしい。また、そういう方達が使っているギターは、ほとんどがモズライトを使っている。モズライト・ギターとは、アメリカのギター製作者二人が興したモズライト社のエレキ・ギターで、1960年代にベンチャーズのメンバーが使用した「ベンチャーズ・モデル」で一躍有名になり、ベンチャーズ・ファン憧れのギターだった。

Ventures_02

このジャケット写真で彼らが持っているギターがモズライトのベンチャーズ・モデルです。1964年頃のベンチャーズ・モデルは現在でもビンテージものとして高値で取引されています。当然私はコンサートも何度か聴きに行っており、当時この四人からレコード・ジャケットにサインを貰っている。それが上の写真。私にとっては大事な宝物。このレコードは 1965年正月のライヴ盤で、今迄発売されたベンチャーズのレコード、CD の中でも最高の演奏が記録されたライヴ・レコードと私自身は思っている。この演奏を超えるものは、残念ながら無い。演奏、録音ともベンチャーズ絶頂期を窺い知る事が出来る最高のレコードである。尚、現在は CD として発売されている。

2007年11月 1日 (木)

今日のCD (3)

Kempe_2

ウィンナ・ワルツ・コンサート
ヨハン・シュトラウス2世
1)喜歌劇「こうもり」序曲
2)ワルツ「ウィーンの森の物語」
ヨーゼフ・シュトラウス
3)ワルツ「天体の音楽」
スッペ
4)喜歌劇「ウィーンの朝・昼・晩」序曲
レハール
5)ワルツ「金と銀」
ヨハン・シュトラウス2世
6)ポルカ「浮気心」

ルドルフ・ケンペ指揮 ドレスデン・シュターツカペレ
1972年12月28~30日、1973年1月5日 ドレスデン、ルカ教会での録音

日コロムピア COCO-70420

私はヨハン・シュトラウス・ファミリーのウィンナ・ワルツが大好きなのです。ウィリー・ボスコフスキー指揮、ウィーン・フィルによる「ウィンナ・ワルツ大全集」なる CD を持っているくらい好きなんです。ですから正月元旦、ウィーンから衛星生中継(日本では NHK で放送)されるウィーン・フィルによる「ニューイヤー・コンサート」は毎年楽しみにしている。一番楽しめたのはカルロス・クライバーの二回と、ヘルベルト・フォン・カラヤンが登場した年が最高に良かった。

さて、このドイツの重鎮ルドルフ・ケンペ(すでに故人)によるウィンナ・ワルツ・コンサートの CD は、かつてドイツ・オイロディスク・レーベルからレコードとして発売されていたものの CD 化である。曲はどれもポピュラーなものばかり。演奏自体はウィーン情緒豊かに・・・という趣は全然なく、早めのテンポであっさりとした解釈です。ウィンナ・ワルツ・ファンとしては取り立ててお薦めするようなワルツ集ではないのですが、ただ一曲だけ・・・、飛び切りの名演が聴けるので取り上げてみました。

その名演奏とは、レハールのワルツ「金と銀」である。この優雅でギャラントなワルツが実に素晴らしい演奏で、この一曲の為にこの CD を買う価値がある。先ず愛らしい序奏が流れて来ます。そして第一のワルツが 1分23秒から流れて来るのですが、このワルツのテンポ、ダイナミクスの取り方が何とも言えない解釈で、私は絶賛して惜しまない。第二ワルツは 2分34秒からで、第一ワルツとは反対にやや楽しげになる。3分3秒からの優雅な調べは最高級の絹の肌触りとでも言ったら良いでしょうか。その後、まるで豪華な舞踏会を思わせる音楽の展開になって行きます。

そして 5分21秒からの優雅と言う言葉がぴったりのワルツの展開には、いつも鳥肌が立つ感動を覚える。大袈裟に言わせて頂くと、まるでこの曲を指揮するためにケンペは生まれて来たのではないか、と思わせるほど、他の指揮者では聴く事が出来ない演奏を聴けるのである。

CD 7分00秒からの第一ワルツが再現してくる部分での間の取り方がこれまた大変上手く、第一ワルツが非常に印象深く聴き手に迫って来るのである。その後第二ワルツが短く再現された後コーダを迎え、ギャラントなこの曲は終る。作曲家、レハールは喜歌劇「メリー・ウィドウ」で有名ですが、このワルツ「金と銀」も傑作のひとつに挙げられると思う。私は CD-R に焼いてカーオーディオでもう何十回ともなく聴いている。およそ何度聴いても飽きない曲目、演奏というものは早々ないと思いますが、私にとってはそういう曲であり演奏である。ワルツ「金と銀」、是非お聴きになってみて下さい。

2007年10月21日 (日)

JBL

Jbl_01

或る意味、私の憧れのブランドのひとつ、JBL。それほどオーディオに関心のない方でも JBL はご存知なのではないかと思う。最近はカーオーディオの分野にも進出していますし。昔は JBL のスピーカー、イコール ジャズ・・・という方程式があったように、ジャズファンに人気のブランドですね。

Jbl_03_2

そういえばジャズ喫茶の多くが JBL を使っていましたねぇ・・・。私自身はクラシック音楽を中心に聴いていた時から白いコーンのスピーカーユニットに憧れを持っていて、いつか手に入れてみたいと思っていた。そしてクラシック音楽といえばタンノイですね。これまた私の憧れのブランド。

JBL、タンノイ、いずれも憧れのブランドとして長い間いつか手に入れてみたい・・・と思いながら、未だに自分で購入した事がないというお粗末。ただ JBL だけは LE-8T のユニットを、その昔サンスイ電気が代理店をしていた頃に自社製組格子のエンクロージャーに収めた SP LE-8T を、ジャズ仲間の大先輩から譲り受け、モダンジャズを楽しんで聴いていました。とても 20センチ一発のスピーカーとは思えない音でしたね。

Jbl_02_2

という事で自分の JBL 体験はそれだけ。タンノイも未だ購入した事がない。長い間、カメラ機材には大枚使って来たのに・・・。いえ、言うなればカメラにお金を使っていたので憧れのスピーカーまで資金が回らなかっただけなのですが・・・。

Jbl_04

まるで怪獣の名前のような「パラゴン」。一度も音を聴いた事がないですねぇ・・・。

Jbl_05

これも有名なスピーカーでしたね、オリンパス。

いつか・・・、いつか・・・、と思って、もう何年になるのだろう・・・。(笑)

2007年10月14日 (日)

今日のCD (2)

Munch

ブラームス/交響曲第1番 ハ短調

シャルル・ミュンシュ指揮  パリ管弦楽団 (1968年録音)
東芝EMI  TOCE59012

典型的ドイツ音楽とも言えるブラームスのシンフォニーを、フランスの指揮者とオーケストラによって録音された CD。フランス人指揮者といってもミュンシュはドイツ系フランス人で、ドイツの血が流れているのでドイツ音楽と無縁の人ではない。パリ管弦楽団の前身はパリ音楽院管弦楽団で、レコード録音も多いオーケストラである。

私はブラームスの交響曲第1番が昔から好きで、FM 放送を良く聴いていた十代の頃